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【RIZIN DECADE】久保優太戦へ、シェイドゥラエフ「ただ単にキックボクサーでないことは承知している」

【写真】メインの試合結果、そして――この試合の結果でまず2025年のRIZINフェザー級戦線の流れは決まることになるのか。そしてシェイドゥラエフのポジションはどこにあるのか(C)RIZIN FF

31日(火)、さいたま市中央区のさいたまスーパーアリーナで開催されるRIZIN DECADE =RIZIN49でラジャブアリ・シェイドゥラエフが、久保優太と対戦する。2024年、群雄割拠RIZINフェザー級戦線の勢力分布を一気に塗り替えたのが、このシェイドゥラフと久保優太だった。
Text Manabu Takashima

かたやK-1からMMAに転向し、その卓越した打撃術をMMAに落とし込み過去に例の見ないほど精度の高い打撃戦をRIZINに持ち込んだ久保。一方でシェイドゥラエフは6月の初来日で武田光司をワンアームRNCで下すと、9月にはフアン・アルチュレタと腕十字で一蹴した。

アグレッシブなグラップリング、攻め続ける姿勢を持ち続ける故に柔術ベースとは違った寝技の流れを持つシェイドゥラエフ。2025年のフェザー級戦線を見据えると、次期挑戦者決定戦という見方も成り立つ一戦を前にシェイドゥラエフをインタビューした。


5分間のスパーリングで2度は取るように心がけている

――前回、フアン・アルチュレタから素晴らしい腕十字で一本勝ちし大晦日のRIZIN DECADEで戦うことがきまりました。

「大晦日に日本で大きなイベントが行なわれてきたことを、実はあまり知らなかったんだ。キルギスは12月31日から1月1日にかけて新年を祝うためにお祭り騒ぎになるけど、2024年最後の日に試合をし、勝って2025年のスタートにしたいと思っている」

――大晦日のイベントは実力もそうですし、ファンに認知された存在でないと出場権を手にするのは難しい場です。そういう特別なショーで戦えることをどのように感じていますか。

「そんな特別な大会に、3試合目で出ることができて嬉しい。アルチュレタに勝ち、すぐに大晦日で試合ができて光栄だと感じている」

――それも過去2試合でしっかりとインパクトを残したからだと思います。

「タケダ、アルチュレタは揃って経験豊富な選手だと分かっていたので、試合のビデオを全てチェックし弱点を探ったんだ。両者の弱点をしっかりと把握したうえで、キルギスで最高の練習仲間を相手に準備をした。結果、こういうとアレだけど楽勝できた」

――アルチュレタ戦では、彼のどこに弱点があるという認識で戦っていたのですか。

「グラップリングが強くない。いくつも穴がある。ただアルチュレタは計量に失敗し、2キロも体重オーバーだった。アレには試合をしたくなくて、わざと落とさなかったんじゃないかと疑ってしまったよ」

――腕十字で見事な一本勝ちでした。下になる可能性もある技を、そして下になりながら連続で仕掛ける。試合タイム的には3分代でまだ残り時間があるなかで、あまり見られない連続の腕十字のトライでした。

(C)RIZIN FF

「下になった時に、アルチュレタがヒザで顔面を蹴ってきた。

あの瞬間、もう一度腕を伸ばす機会が訪れた」

――なるほど一度取り切れず、ガードを取り直した直後に極めました。あの場面、もうしばらくクローズドガードが取るのが定石のように思い込んでいたので、凄く新鮮でした。マインドが本当に攻めなんだと。

(C)RIZIN FF

「1度目がダメでも、次にトライする。

諦めることはない。いつも練習してきた技だから、あの動きは頭のなかでイメージしていた。試合で実際に使えて良かったと思う。特に僕のポジションとしては、まだ腕十字を狙うことができる態勢だったし。クローズドガードを取り続けるつもりはなかったよ」

――肩抜き後転の腕十字、なかなか力もいるし素晴らしい切れでした。

「腕十字は得意技で、5分間のスパーリングで2度は取るように心がけている。何度も何度も繰り返して練習し、スパーリングでも狙っている。そうやって腕十字は完全に体に落とし込むことができている」

――さらなるバリエーション溢れる腕十字を期待します。

(C)RIZIN FF

「あらゆる入り方の腕十字を、これから披露していきたいと思う。

仕掛けることができるタイミングが来れば、その時に応じた腕十字を見せて極めることができるからね。レスリング、グラップリングの技術は使い続けるので楽しみにしてほしい」

――そのアルチュレタ戦で勝利した時点では、次は誰と戦いたいと思っていましたか。

「スズキと組んでほしかった。3戦目はタイトル戦にしたかったけど、残念ながら実現はしなかった。でもクボとの試合が決まって、すぐに彼の試合映像を全てチェックしたよ」

――率直にどのような印象を持ちましたか。

「まぁキックボクサーだ。しかも凄くスムーズに戦っている。ただクボの長所と短所を見究めて、しっかりと練習しているから何も怖くない」

――久保選手の長所と短所を誰もが理解し、彼と戦ってきたと思います。そして組んでテイクダウンすれば勝てると思っていたはずです。過去2試合、それでも久保選手は倒されず、MMAで有効な打撃を見せて勝っています。彼の距離感やタイミングの取り方について、どのように思いますか。

「ただ単にキックボクサーでないことは百も承知している。MMAに特化した打撃を使うキックボクサーだ。クボのキックボクシングを研究しているわけでなく、彼のMMAを見て対策を練っている。クボをテイクダウンできない、サブミットできないと皆が思っているなら、僕が皆を驚かせてみせるよ。12月31日には全力を尽くして戦い、良い試合を日本のファンに見てもらいたいと思っている」

――ではこの試合に向けてのキャンプやタイやダゲスタン、もしくはキルギスのどこで行っているのでしょうか。

「基本的に自分たちのチーム、イーラスMMAで練習している」

――先ほど言われた最高の練習仲間ですね。

「そうだ。アジエット・ヌルマトフ、アジレット・マイトフ、アルマルダン・アルディカウロフ、カザクバイ・ティレノフら強いファイターが揃っているから、キルギスで全ての調整ができている」

スズキとコイケの力を見究めると6-4でスズキが有利

――それだけネクスト・シェイドゥラエフが揃っているということですね。恐ろしくなってきます。ところで大晦日はシェイドゥラエフ選手が狙うRIZINフェザー級のタイトル戦が組まれています。勝利者予想をしてもらうことはできますか。

「スズキが勝つ。スズキの打撃は優秀なので、スズキの試合になるだろう」

――それは鈴木千裕選手に挑戦したいというバイアスがあっての勝利者予想ということはないですか(笑)。

「そんなことは関係なくスズキとコイケの力を見究めると6-4でスズキが有利と思うだけだ。それにスズキが今回勝ったからといって、自分が挑戦できるという期待はしていない」

――……。では最後に日本のファンにメッセージをお願いします。

「最近、僕のことを応援してくれる日本のファンが増えている。大晦日は素晴らしい試合をするので楽しみにしてほしいと空らに伝えて欲しい。31日に日本で会おう!!」

■RIZIN DECADE 視聴方法(予定)
12月31日(火)
午後1時00分~ ABEMA、U-NEXT、RIZIN LIVE、RIZIN100CLUB、スカパー!

■RIZIN DECADE / RIZIN49 対戦カード

<RIZINフェザー級選手権試合/5分3R>
[王者] 鈴木千裕(日本)
[挑戦者] クレベル・コイケ(ブラジル)

<RIZINフライ級選手権試合/5分3R>
[王者] 堀口恭司(日本)
[挑戦者] エンカジムーロ・ズールー(南アフリカ)

<RIZINライト級選手権試合/5分3R>
[王者] ホベルト・サトシ・ソウザ(ブラジル)
[挑戦者] ヴガール・ケラモフ(アゼルバイジャン)

<女子スーパーアトム級/5分3R>
伊澤星花(日本)
ルシア・アプデリガルリム(アルゼンチン)

<バンタム級次期挑戦者決定戦/5分3R>
元谷友貴(日本)
秋元強真(日本)

<フェザー級/5分3R>
久保優太(日本)
ラジャブアリ・シェイドゥラエフ(キルギス)

<フェザー級/5分3R>
YA-MAN(日本)
カルシャガ・ダウトベック(カザフスタン)

<バンタム級/5分3R>
福田龍彌(日本)
芦澤竜誠(日本)

<ヘビー級/5分3R>
上田幹雄(日本)
キム・テイン(韓国)

<59キロ契約/5分3R>
神龍誠(日本)
ホセ・トーレス(米国)

<ライト級/5分3R>
矢地祐介(日本)
桜庭大世(日本)

<フェザー級/5分3R>
武田光司(日本)
新居すぐる(日本)

<ヘビー級/5分3R>
貴賢神(日本)
エドポロキング(日本)

<バンタム級/5分3R>
大雅(日本)
梅野源治(日本)

<RIZIN甲子園決勝戦/5分2R>
横内三旺(日本)
斉藤健心(日本)

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