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【Grachan Herios】年末決戦へ。TSUNE×高橋孝徳ー02ー「ベテランの生き様を見せますよ」

【写真】「まだまだ、これから」と語る2人。気合は十分だ(C)SHOJIRO KAMEIKE

22日(日)、東京都江東区のTFTホール1000で開催されるGrachan Heriosで、同バンタム級王者のTSUNEが伊藤空也を相手にベルトの初防衛戦を行う。TSUNEと同じMe,We所属の高橋孝徳は、原口伸と対戦する。そのTSUNEと高橋のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

伊藤は今年8月、豪州エターナルMMAでロッド・コスタを判定で下し、同バンタム級のベルトを獲得。原口は敗れたものの、Road to UFCで準決勝に進み、今回が国内復帰戦となる。そんなBRAVEジム勢に対し、Me,Weの1985年生まれコンビはどのような試合を見せるのか。後編はTSUNEについて、そして互いの試合について語る。

<TSUNE×高橋孝徳インタビューPart.01はコチラから>


――続いて高橋選手にとって、TSUNE選手はどのような存在なのか教えてください。

高橋 打撃も巧いけど、やっぱり本当に組みが強いです。特に「ケージ際の魔術師」といっても過言ではないぐらいで。いろんな人と練習してきましたけど、ケージ際の小技に関してTSUNEさんを上回る人はいないと思っています。

TSUNE アハハハ。

――練習相手としては、常に何をやってくるか分からないほどの小技を持っているのでしょうか。

高橋 まるで詰将棋のように「こう来たら、こう」と先の先があるんです。こちらが現状を理解できていない間に、どんどん先に回られています。そんなTSUNEさんに対して理屈で勝負したら、先を取られてしまう。だからってフィジカルで勝負しちゃうと、瞬発的に持っていかれてしまうんですよ。

――手塚基伸選手との2連戦は、そんなTSUNE選手の本領発揮だったわけですか。

高橋 本領発揮といえば本領発揮なんですけど――安全運転して勝ったな、という感じですよね。

TSUNE 安全運転!

高橋 これは手塚選手のことを悪く言っているわけではなくて。TSUNEさんは落ち着いて勝ちに行ける。浮き足立たず、しっかりとポイントを取りに行くことができる。タイトルマッチの3R目は流しに行こうとしたら巻き返されけど、それでも凌ぎきるという。

TSUNE それ、みんなに言われるよ(笑)。

高橋 3R目はそうなると思っていたんですよ。1、2を取ったら3は……。

TSUNE ――逃げるだろうな、って。これは性格的な問題で(苦笑)。前にタカタカに言われて「そうだな」と思ったんですけど、僕は良くも悪くも試合がスパーリングどおりらしいです。

高橋 そうですね。僕はまだキャリアが浅い頃、「実力を発揮できていない」と言われていました。反対にTSUNEさんは練習の内容を、そのまま試合で出せるから凄いと思っていましたね。

――ということは練習で調子が悪ければ、その調子の悪さが試合に出るのですか。

TSUNE たぶんそうだと思います(苦笑)。1、2を取ったら3は流す、ということをスパーでもやっているので――頑張っているフリをしながら。

高橋 人はそれを「ペース配分」と呼びます(笑)。

――アハハハ。伊藤選手は苦しい試合展開から後半盛り返し、エターナルMMAのベルトを巻いたファイターです。

TSUNE 厄介な相手ですよね……。3ラウンドのうち2は確実に取れると思っているし、今回はフィニッシュも狙いたいです。

――高橋選手が「絶対そんなわけない」と、怪しむ目つきで見ていますよ。

高橋 アハハハ! こうは言っていますけど、いつもTSUNEさんの場合は3つ全部取るつもりで、1つ取れない時のことも想定して戦っているんですよね。

TSUNE 今大会はタイトルマッチ以外、全て2ラウンド(延長あり)ですからね。そのラウンドの違いを全力で見せつけますよ。

――では伊藤選手の印象をお願いします。

TSUNE とにかく頑張る選手ですよね。フィジカルも強いと思うけど、僕が強いところが通用しないと勝負にならないので、倒して殴って絞めます!

高橋 伊藤選手は勢いが強いですよね。まだ20代だし、スタミナもあって。組みの部分ではTSUNEさんのほうが上だと思いますけど、終盤になっても頑張ることができる選手なので、そこは嫌ですね。

――高橋選手は、RTUから国内に復帰する原口選手と対戦します。

高橋 このタイミングで原口選手と対戦することになるとは、思ってもみませんでした。そもそも原口選手はもうグラチャンには出ないだろうと思っていたし、それが意外でしたよね。海外とかRIZINに行くのかな――と、その点は驚きがありました。

印象は――皆さんが思っている、そのままですよね。とにかくレスリング、組みが強いし、パウンドもしっかり打ってくる。ただ漬けるだけではなく、ちゃんとフィニッシュも狙ってくる。それをやらせないように自分が頑張る試合になるのかな、とは思います。

TSUNE 僕の試合もですけど、タカタカも同じぐらいシンドイ試合になると思います。でもそういう試合ほど、相手のほうはが評価を落としがちじゃないですか。

――……どういうことでしょうか。

TSUNE 原口選手はもともと評価が高くて、RTU帰りで――という選手の復帰戦が接戦になったりすることは多いです。相手が油断してくることはないでしょうけど、タカタカには全て出しきってほしいですね。絶対シンドイ試合になりますから。タカタカには1Rからガンガン行ってほしいです。

高橋 これは自分で言うのも何ですけど、原口選手のキャリアで僕と対戦するというのは、僕のことを何の問題もないと思っているんでしょう。逆の立場であれば、僕はそう思います。それぐらい実績の差はあるので。だから、そう思ってくれていてほしいです。その気持ちの中にチャンスがありますから。

――お二人は今回の試合で何を見せたいですか。

TSUNE 何を見せるか――とにかく無事に終わってほしいです(笑)。

高橋 そこで急に守りに入らないでください!

TSUNE 俺たち、まだやれるぞ――という試合を見せます!

高橋 そう、ベテランの生き様を見せますよ。

■Grachan Herios 視聴方法(予定)
午後14時00分~
GRACHAN放送局
GRACHAN公式YouTubeメンバーシップ

■Grachan Herios 対戦カード
<Grachanバンタム級選手権試合/5分3R>
[王者] TSUNE(日本)
[挑戦者] 伊藤空也(日本)

<Grachanライト級選手権試合/5分3R>
[王者] 林RICE陽太(日本)
[挑戦者] ロクク・ダリ(コンゴ民主共和国)

<Grachanフライ級暫定王者決定戦/5分3R>
道端正司(日本)
小田魁斗(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
原口伸(日本)
高橋孝徳(日本)

<無差別級/5分2R+ExR>
荒東”怪獣キラー”英貴(日本)
大場慎之助(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
岸本篤史(日本)
大道翔貴(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
小谷直之(日本)
草訳駿介(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
宮内拓海(日本)
小林大介(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
金井一将(日本)
長野将大(日本)

<バンタム級/5分2R+ExR>
長谷川卓也(日本)
徳弘拓馬(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
鈴木嵐士(日本)
二之宮徳昭(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
水谷健人(日本)
上田麟(日本)

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