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【Bloom FC03】タフなオリバースに仕掛け続けた上田が判定勝ちで現役続行「あと20試合ぐらいやりたい」

【写真】上田も攻め続けたが、オリバースもタフでディフェンスも固かった。昨年のオトゴンバヤル戦同様の熱戦に(C)MMAPLANET

<フライ級/5分3R>
上田将年(日本)
Def.3-0
アリエル・オリバース(フィリピン)

ガードを高く構えるオリバースに対し、上田が右ハイを見せる。強い右ローを繰り出すオリバース。上田は左ジャブを突くと、右フックを振るって前に出るオリバースにシングルレッグで組みつき、グラウンドに持ち込んだ。

オリバースはフックガードから上田の体を押しながら、下からパンチを打ち込む。足を捌いてパスを狙う上田。オリバースのガードも硬い。上田はしっかりと背中を着かせたまま、トップをキープする。立ち上がった上田がパンチを落とすと、オリバースが下から蹴り上げた。上田の左ヒザがマットに着いているとみなしたのか、レフェリーが試合を中断してオリバースに注意を与える。再開後、初回終了のゴングが鳴った。

2R、オリバースの右ローに対し、上田が左ハイを放った。オリバースは左フックから一気に距離を詰める。さらに右を浴びせるオリバースは、上田の左ジャブに右を被せていく。バックステップで距離をつくる上田は、オリバースの右ストレートをかわしてニータップでクリーンテイクダウンに成功した。

立ち上がるオリバースをボディロックで離さない上田が、再びグラウンドに引き戻す。ハーフのオリバースをパンチと鉄槌で削る上田。オリバースも上田の右腕を取ってリバーサルを狙うも、その動きに合わせて上田がバックに回った。

バックマウントを整えるつつ右腕を首に回す上田。オリバースが腕を引きはがすが、上田がワンハンドからセットアップし直す。オリバースが左腕のクラッチを解かせたが、上田は渾身の力でワンハンドで絞め上げる。オタツロックでバックをキープする上田は、パンチで削りながら腕十字→三角、さらに腕十字に切り替えてオリバースの左腕を伸ばす。しかしオリバースもラウンド終了まで耐えた。

最終回、上田が少し距離を取る。左ジャブを突き、右ミドルハイでけん制する上田。テイクダウンを切られた上田は、ケージに押し込んでくるオリバースの左腕をキムラで抱える。そのままグラウンドに引き込んだ上田は腕十字を狙うも、オリバースがトップに。すると上田は下からオリバースの腕を伸ばしにかかる。オリバースも耐えて、左腕を抱えられたままトップをキープし、パンチを上下に落とす。

上田がクラッチを切り、左腕をに対してキムラをセットアップする。しかしオリバースも腕を抜いてトップを守る。上田のスイープを防ぐオリバース。上田はオリバースの手首を押さえ、十字狙いか。そのクラッチも解いたオリバースだが、右腕をオーバーフックで抱えられているため動けない。上田は試合終了までオリバースのパウンドとヒジをかわし続けた。

試合終了のゴングが鳴った瞬間、オリバースは大喜びでケージに登る。裁定はユナニマスで上田の判定勝ちに。オリバースも笑顔で上田の勝利を称えた。上田は「ショッパイ試合しちゃって、すみません。でも、どうしても勝ちたかったです。鬼木さんが6月に亡くなって、パンクラスで勝つことができませんでした。前回若い子に負けて、引退も頭によぎったんですけど、鬼木さんがつくったこのBloomで勝ちたかったです。自分の格闘技の最後を見届けてほしかったです。でも仕方ないことなので――鬼木さん、いつもどおりショッパイ試合で勝てました。こんな試合で成仏することができないので、あと20試合ぐらいやりたいと思います(笑)」と現役続行を宣言した。


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