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【Superior C】ビエルクヘイデン、大魚逃し怒りの帰路

2010.10.30

<ウェルター級選手権試合/5分3R>
ダニエル・アカーシオ(ブラジル)
Def.3R終了/判定2-1
ダビッド・ビエルクヘイデン(スウェーデン)

大会プログラムにはヴァイキングハンター・ダニエルとその名が記されていたダニエル・アカーシオ。ピンとこないネーミングだが、これまでアカーシオはボビー・レザム、そしてロール・トローエングというスウェーデン・トップMMAファイターを破っている。

試合は、デビッド・バロンの代役として急遽、ビエルクヘイデンと対戦することになったアカーシオがテイクダウンからコツコツ・パウンドで攻め込んでいく。2週間前にアムステルダムで行われたゴールデン・グローリー主催のMMAワールドシリーズ準々決勝に出場し、トミー・デュプレに一本負けを引きずっているのか、ビエルクヘイデンは元気がない。


ガードワークを強いられたビエルクヘイデンは、グラウンドの状態でアカーシオの顔面を蹴り上げてしまい、マイナス1Pを告げられる。

2Rに入ると、ビエルクヘイデンにようやくエンジンがかかり、寝技で何度も上下が入れ替わる展開が続き、両者のパウンドが交錯する激しい攻防が続く。結果、ビエルクヘイデンがより印象強い攻撃をし、ラウンドを取り返した。

2Rに力が入りすぎたのが、最終回に一気にスローダウンしてしまった両者。そんななかビエルクヘイデンが、テイクダウンに成功すると、アカーシオがオモプラッタをガードから仕掛ける。腕を引き抜き、トップをキープしたビエルクヘイデンが、パスからニーオンザベリーの態勢に。

そのまま首を抑えにきたビエルクヘイデンをリバーサルしたアカーシオだが、トップをキープすることはできず、再びガードを強いられる。ビエルクヘイデンはトップから荒々しいパウンドを落とすが、アカーシオは動きを見せず、ガードで固まったままの状態で試合終了を迎えた。

終了と同時に、観客席を巻き込んで勝ち鬨を挙げたビエルクヘイデン陣営。減点があってなお、ビエルクヘイデン勝利とういう空気が占めるなか、リングアナはアカーシオの名をコールする。静まり返った場内、怒りを隠しきれないビエルクヘイデンは、唖然とするセコンドをケージに残し、控室に直行した。

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