【DWCS S08 Ep03】カーフで削られたピッチニーニが、組みに来たダフィーを逆転スプリット判定勝ち
<フライ級/5分3R>
ニック・ピッチニーニ(米国)
Def.2-1:29-28.29-28.28-29
ジャック・ダフィー(米国)
左ミドル、左ハイを放ったダフィーがシングルレッグへ。レッグリフトにも耐えたピッチニーニは、クリンチでダフィーをケージに押し込んでヒザをボディに入れる。ボディロック&小外掛けでテイクダウンを奪ったピッチニーニはギロチン、三角、オモプラッタを防いでパウンドを落としていく。ダフィーは蹴り上げを見せると、飛び込んできたピッチニーニに対してハイガード、Kガードから足を取りに行く。ピッチニーニがヒザ十字にヒザを抜いて立ち上がると、試合はスタンドに戻る。
ダフィーはヒザ蹴りから右カーフ、そして左ハイ、左ミドルと蹴りを多用する。ピッチニーニは右カーフを蹴られ、スイッチしたダフィーの左ミドルの受ける。腹、足をスイッチしながら攻め、ヒザも繰り出すダフィーがダブルレッグへ。切ったピッチニーニががぶりからヒザを突き上げる。ダフィーは右エルボーを打ち込み、左ミドルから右カーフを続ける。ピッチニーニの右ハイをかわして、カーフを続けるダフィーが残り10秒でも2発カーフを決めて試合を有利に進めた。
2R、フック、前蹴りのピッチニーニはスピニングバックフィストからカーフを蹴られ、ついに構えを変える。すぐにオーソに戻したピッチニーニに対し、ダフィーはテイクダウンを仕掛けて切られると引き込む。カーフを効かせているので、勿体ない展開だ。ガードの中からパウンドを落とすピッチニーニに対し、ダフィーは足を懸命にきかせて、ハーフを取らせない。それでも下が続くダフィーは、蹴り上げから立ち上がろうとしてバックを取られる。
サイドバックから崩し、真後ろに回ったピッチニーニはボディトライアングルを完成させて仰向きに。ピッチニーニは足を組み替えようとしフックを解いた刹那、ダフィーが胸を合わせてスタンドに戻る。ピッチニーニがクリンチでケージに押し込み、残り30秒を切って小外刈りでテイクダウンを決めると、再びスクランブルでバックを取り四の字フックへ。立ち上がったダフィーは背中からスラムするが、バックを許したまま時間となった。
最終回、ピッチニーニが右オーバーハンド。ダフィーのワンツーは届かないが、続く右ハーフでピッチニーニが尻もちをつく。直ぐに立ち上がったピッチニーニ。ダフィーはまたもテイクダウンを狙うが、切られる。ここはスタンドに戻ったダフィーはテンカオ、直後にピッチニーニはダブルレッグでテイクダウンを奪う。ギロチンを防御されたダフィーは背中を見せて、両足のフックを許す。
前方に落としに掛かったダフィーだが、ピッチニーニは位置を修正してフックを解きバックコントロールに転じる。正対してダブルレッグを仕掛けたピッチニーニは、ギロチンを警戒して離れると一気に動きが落ちる。ダブルを切ったダフィーはジャブの差し合いから前蹴りで顔面を蹴る。残り2分を切り、ダブルレッグからワキを潜ってバックに回ったピッチニーニはテイクダウンを狙う。胸を合わせたダフィーはがぶって離れると、スピニングバックキックをボディに入れる。
エルボーのダフィー、ダーティーボクシングのピッチニーニ。ここから互いにスピニングバックフィストを空振りと、白熱の根性戦に。と、ピッチニーニが組んでバックへ。前転を潰され、立ち上がったダフィーは背中を取られ厳しい展開に。残り15秒で胸を合わせたダフィー、最後の10秒は足を止めての打ち合いで終幕となった。瞬間、ダナ・ホワイトは立ち上がって両者に拍手を送った。
ジャッジの裁定は割れ、スプリット判定をピッチニーニが制した。10日前のショートノーティス・ファイト、厳しい戦いを勝ち抜いたピッチニーニは「2Rと3Rは僕の方がフィニッシュに近かったから、判定には自信があった。初回は落としたけど、前に進むだけだった。フィニッシュを目指して戦った。今後はオクタゴンで戦っていきたい」と話し、足を引きずってドレッシングルームに戻った。