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【UFC300】ケイラ・ハリソンと対戦、女子格レジェンド=ホーリー・ホルム「少しでも成長しようと」

【写真】落ち着き払っているホルムだった (C)MMAPLANET

13日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのTモバイル・アリーナで開催されるUFC 300「Pereira vs Hill」で、ホーリー・ホルムがケイラ・ハリソンと対戦する。
Text by Manabu Takashima

2017年にボクシングの殿堂入りを果たしたホルムだが、ボクシングでの活動が9年間だったのに対し、MMAは13年目を迎える。そしてボクシングよりも、キックの印象が強い被弾しないMMAストライカーは42歳になっても衰えることを知らない。

ハリソンと戦うことで、ロンダ・ロウジー戦が思い起こされるホルムだが、日進月歩の女子MMAで2011年から戦い続けてきたホルムこそ、今はベルトを巻いていなくともUFC300で戦う相応しいファイターに違ない。


――今週末UFC300という大舞台で戦うこと、どのように考えていますか。

「現役チャンピオンと元チャンピオンが揃って出場している大会に参加できて、本当にワクワクしているわ。この大会で戦うメンバーの1人に選ばれて光栄よ。でも、出場するからにはしっかりと勝たないといけないから」

2009年、MMAデビューの2年目にジャクソンズMMAでMMAファイターとスパーリングをしていたホルム

──ボクシングで世界のベルトを15本も巻いた。

そんなホーリーが、Legacy FCに出場し始めた頃からファイトを見させてもらってきましたが、あの頃ここまでMMAにのめり込むと思っていましたか。

「こんなに長く戦うなんて、思っていなかったわ。ファイト毎に自分の限界を見極める必要があると思って戦ってきて、それが1年、1年と続いてきた感じね。それにしても、ここまで長いキャリアになるとは全く想像もしてなかった」

──ここまで戦うことができる要因はどこにあると思っていますか。

「やっぱり精神面の影響が大きいと思うわ。ファイトでも、ビジネスでもフィジカルよりもメンタルに依るところが大きいから。もちろん肉体的にヘルシーでないといけないけど、メンタルもそうね。心身ともに健康で、しっかりと考えることができる状態でいないと。それに他の選手が負ったような大きなケガとは無縁というのも、やっぱり大きいわね。だからこそ、前進できる。今も、前を見続けて戦うことができているわ」

(C)Zuffa/UFC

──ところで今回のケイラ・ハリソンとの一戦は、多くの人がロンダ・ロウジーとの戦いを連想しているかと思います。

「2人ともバックグラウンドは柔道だから。皆が、あの2人を比べるのはしょうがないこと。でもロンダとケイラは全然違う。ロンダの方が立ち技で戦いたがっていた。それにロンダは柔道で戦っていたけど、ケイラはレスリングで戦っている。何よりロンダはオーソドックスで、ケイラはレフティ。そこからして違っているわ。だから、ロンダ云々でなくケイラの動きに集中する必要があるの。

同時にロンダと戦ったことで、私は本当に色々なことを手にすることができたのは事実よ。メンタル的にもあんなに凄いプレッシャーのなかで戦ったことはなかった。それでもポジティブに乗り越えることができた。ケイラは、MMAでそういう経験していないでしょうね。何よりロンダと戦った時と比べると、MMAは凄く進化している。それは私も証明してきたし、多くのガールズがケージのなか見せてきた。今もそう。少しでも成長しようと、練習を続けているから」

──では、ケイラとの試合でカギを握る攻防はどこになると思いますか。

「とにかく集中することよ。ケイラの想うような試合展開にさせないためにも、集中して戦うこと。ファイターなら誰もそうだけど、距離のコントロールは絶対よ。望むような試合をするには、絶対的に自分の距離で戦わないといけない。

どれだけ相手との間に距離があるのか。そして、どれだけ空間をコントロールできるのか。それがMMAというゲームで、自分のパズルで埋めていく必要があるの」

──簡単に伝わることではないでしょうが、そこも踏まえてどのような試合をファンに見せたいと考えていますか。

「今も私がこの階級の実力者だと、証明したい。私の持つ、全ての技術を駆使して戦うわ。とにかくケイラとの試合はビッグファイトよ。この試合で勝利を手にすれば、またタイトルに挑戦できると思っている。どうなるかしらね」

■視聴方法(予定)
4月14日(日・日本時間)
午前7時分~UFC FIGHT PASS
午後11時~PPV
午前6時30分~U-NEXT

■UFC300対戦カード

<UFC世界ライトヘビー級選手権試合/5分5R>
[王者]アレックス・ポアタン・フェレイラ(ブラジル)
[挑戦者] ジャマール・ヒル(米国)

<UFC世界女子ストロー級選手権試合/5分5R>
[王者]ジャン・ウェイリ(中国)
[挑戦者] イェン・シャオナン(中国)

<BMFタイトルマッチ・ライト級/5分5R>
ジャスティン・ゲイジー(米国)
マックス・ホロウェイ(米国)

<ライト級/5分3R>
シャーウス・オリヴェイラ(ブラジル)
アルマン・ツァルキャン(アルメニア)

<ミドル級/5分3R>
ボー・ニコル(米国)
コディ・ブランデージ(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
イリー・プロハースカ(チェコ)
アレクサンドル・ラキッチ(オーストリア)

<フェザー級/5分3R>
カルヴィン・ケイター(米国)
アルジャメイン・ステーリング(米国)

<女子バンタム級/5分3R>
ホーリー・ホルム(米国)
ケイラ・ハリソン(米国)

<フェザー級/5分3R>
ソディック・ユースウ(米国)
ジエゴ・ロピス(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
ジェイリン・ターナー(米国)
ヘナト・モイカノ(ブラジル)

<女子ストロー級/5分3R>
ジェシカ・アンドラーデ(ブラジル)
マリナ・ホドリゲス(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
ボビー・グリーン(米国)
ジム・ミラー(米国)

<バンタム級/5分3R>
デイヴィソン・フィゲイレド(ブラジル)
コディ・ガーブラント(米国)

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