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【UFC ESPN54】徹底して自分の距離を守ったフィオホが、ブランクフィールドにフルマーク判定勝利

<女子フライ級/5分5R>
マノン・フィオホ(フランス)
Def.3-0:50-45.50-45.50-45.
エリン・ブランクフィールド(米国)

ブランクフィールドが前に出たが、サウスポーのフィオホがプレスをかける。会場からはブランクフィールドに大USAコールが送られる。しかしケージ中央でフィオホの左ストレートがヒット。距離がつまるとフィオホがボディロックで組んだが、ここはブランクフィールドが離れた。フィオホはブランクフィールドにケージを背負わせると、左ミドルから組みついた。ボディロックからリフトしてグラウンドに持ち込んだフィオホに対し、ブランクフィールドがギロチンを狙う。フィオホがパスしている状態なにで極まらないか。フィオホが反転して立ち上がり、しばり耐えたところでブランクフィールドが離れた。

スタンドに戻るとブランクフィールドが体を振ってパンチを見せるも、フィオホのワンツーがヒットする。右ローから右フックに繋げ、さらに組もうとしたフィオホ。ブランクフィールドは離れてから組みつくも、差し合いでフィオホを崩せない。細かい打撃の交錯が続く中、ブランクフィールドの右ストレートがフィオホのアゴを捉えた。すかさずブランクフィールドが組みつくも、差し合いではフィオホが上回り、体勢を入れ替えて初回を終えた。

2R、やはりブランクフィールドが前に出る。左ジャブを突きながら頭を振って突っ込むブランクフィールドを、フィオホがバックステップで捌く。右ジャブを上下に散らすフィオホに対し、ブランクフィールドはワンツーから右ハイに繋げた。そしてボディロックで組みつくも、フィオホが切り返してトップに回る。ここはブランクフィールドが、すぐに立ち上がった。今度はケージ中央で、フィオホの左腕を巻き込む形で組みついたブランクフィールドだが、やはりテイクダウンを奪うことはできない。

フィオホは距離を詰めてくるブランクフィールドを、右サイドキックで突き放す。しかしフィオホにも疲労が見られる。クリーンヒットこそないものの、ブランクフィールドの手数が増えてきた。対してフィオホのペースは完全に落ちている。ここで組んだフィオホから、ブランクフィールドが離れる。声を挙げながらコンビネーションを放つブランクフィールドは、右ミドルをフィオホのボディに突き刺した。

3R、ブランクフィールドの手数は衰えない一方で、フィオホは疲労から回復できていないか。ブランクフィールドの前進に対してフィオホも右ジャブを合わせる。ケージ中央でブランクフィールドがボディロックで組みつくも、フィオホが振り払った。ブランクフィールドが前に出ると、フィオホが左ストレートを合わせて右フックを返す。この右フックが幾度もブランクフィールドの顔面をかすめるが、下がりながらのパンチで威力はないか……。ブランクフィールドが右ミドルを決めるも、後が続かない。互いにパンチと蹴りを出し合うシーンが続くものの、ブランクフィールドの右ミドルとフィオホが終盤に見せた左テンカオ以外は、クリーンヒットがないまま3Rも終了した。

4Rはフィオホが積極的にワンツーを繰り出す。さらに下がりながら右フックを合わせていく。ブランクフィールドのパンチは届かず、フィオホが捌く展開に。プッシュでフラついたフィオホにダブルレッグで組みついたブランクフィールドだが、テイクダウンを奪うことはできない。反対にケージ中央でフィオホがボディロックで組むも、テイクダウンは諦めた。さらにブランクフィールドの右ミドルのキャッチを試みるも、掴みきることができない。ジャブを突き合う、スタミナと精神による戦い――軽いヒットはあるが、やはりクリーンヒットはないという展開が続く。ラウンド終了間際にブランクフィールドの左カーフが当たると、ややフィオホの動きが止まる場面も見られた。

最終回、フィオホが単発の右ジャブと左ストレートでブランクフィールドを捌く。ブランクフィールドもフィオホをグラつかせる一発を繰り出すものの、後続打がなくフィオホに捌かれてしまう。フィオホの右ジャブが顔面を捉え、ブランクフィールドの顔面の腫れが目立つように。真っ直ぐ中に入るため、ブランクフィールドはフィオホのジャブとサイドキックで動きを止められてしまう。さらに右ハイをブロックされたブランクフィールドの顔面を、フィオホが左ストレートで跳ね上げる。残り1分でブランクフィールドが組みついてフィオホをケージに押し込むが倒せず。離れたブランクフィールドは跳びヒザから、再び距離を取って試合を終えた。

裁定はフルマークでフィオホの判定勝ち。これで7連勝を収めたフィオホは腰に手をやり、ベルト挑戦をアピールした。


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