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【UFC293】タイトル挑戦目前?? 新顔との対戦へ、マネル・ケイプ「ランキングなんて数字の羅列に過ぎない」

【写真】いつも本当に落ち着ているマネル (C)MMAPLANET

10日(日・現地時間)、豪州ニューサウスウェールズ州シドニーのクードスバンク・アリーナで開催されるUFC 293「Adesanya vs Strickland」で、マネル・ケイプが昨年12月以来のファイトに臨む。
Text by Manabu Takashima

ダヴィッド・ドボルザークを下し、本格的にタイトル戦を目指す上位食い始まると思われたマネル・ケイプだったがアレックス・ペレス、デイヴィソン・フィゲイレド、そして今大会で戦う予定だったカイ・カラフランスと上位ランカーとの対戦は全て流れた。その結果、新顔フィリッピ・ドスサントスと戦うことになったケイプだが、いつも通り非常に冷静で奢ることも、憤ることもなくファイトウィークを迎えていた。


――今週末にフィリッピ・ドスサントスとの試合が控えていますが、去年の12月にダヴィッド・ドボルザークを下して以来、3月にアレックス・ペレス、7月にデイヴィソン・フィゲイレド、今回もカイ・カラフランスと上位ランカーばかりか元王者、タイトルコンテンダーとの試合が流れ、結局のところオクタゴン初陣の選手と戦うことになりました。

「そこを気に掛けてくれることに、まず感謝している。確かにドスサントスはその3選手とは違う。でも、僕はチャンピオンと戦うつもりで彼と向き合う。そう、UFCのトップランカーと同様に考えている。対戦相手は代わったけど、僕のモチベーションは変わらない。とにかく試合ができるんだ。ファイトは僕の仕事であり、義務だからね。対戦相手が代わってもやることは変わらない。僕が何者かをオクタゴンのなかで示すだけだからね。ここでしっかりと勝って、ジャンプアップしてタイトルに挑戦するよ。だって今名前を挙げてくれた3人は、僕と戦いたくなかったんだ。チャンピオンなら戦っているよね」

──とはいえマネルのランクは10位で、彼らと戦っていればトップ5に入って王座挑戦もさらに近かったかと。この状況にフラストレーションを感じなかったですか。

「ランキングなんて、だたの数字の羅列に過ぎない。多くのファイターにとって、その数字が安全を確保している。だから、リスクのある戦いを避けるんだ。僕のやるべきことは彼らより優れていると見せること。自分が上から10番目なんて思っていない。でも、構わないよ。この試合で勝てば、タイトル挑戦に近づくんだから。実際、UFCはいつだって僕にトップランカーとの試合を組もうとしてきたしね」

──素晴らしい考え方ですね。そこで迎えるフィリッピ・ドスサントス。ブラジルのムエタイファイターらしい積極的な選手に感じますが、どのような印象を持っていますか。

「彼は若くて、勢いがある。とてもアグレッシブで。ただし、彼には僕のような経験はない。確かにグッドファイターだ。それは間違いない。でもスペシャルじゃない。積極的に攻める分、ミスも多い。ファイトIQは高くないよ。ただタフなだけで、今のMMAはそれじゃ勝てない。スマートにならないといけない。ガムシャラに戦うのではなく、しっかりとした戦略が必要だ。まぁ僕のようなファイターと戦うことで、彼もそのことに気付くことだろうね」

──一つ、今大会でこのカードということでマネルに聞きたいことがあります。

「うん、なんでも聞いておくれ」

──ドスサントスのように活きの良いニューカマーがUFCには次々と現れます。フィーダーショーを勝ち抜いてきた実力者ですが、多くて3000人、大抵は1000人ほどのファンの前でしか戦ったことがありません。今大会は2万ほどの集客があるようですが、大観衆の前で戦ったことがない選手と、マネルのようにRIZINで既に経験のあるファイターでは、精神面で違いがあるでしょうか。

「きっと、ソレはあるだろうね。うん、良いクエスチョンだよ。そういうことを考えたことがなくて、凄く新鮮な意見だから──確かなことは言えない。でも僕は大きな舞台で戦うことに関して、基本的には何もプレッシャーを感じないんだ。そこを楽しめている。それが僕の仕事だから。シドニーでも、大歓声のなかで戦うことになるだろう。そのプレッシャーをドスサントスは感じることになる。逆に僕はホームで戦うようなもの。彼はこの試合に向けて、しっかりと気持ちを創ってくることだよ。僕と対面するだけでなく、初めてオクタゴンで全てと向き合わなければならないのだから。

僕はもう3万人のファンの前で戦う経験をしてきた。その環境が、如何にエネルギーを与えてくれるかも知っている。でも、それが分かってないとエネルギーを持て余し、自分を見失ってしまうんだ」

──その違いを試合で見せる、と。

「ニューカマーに対し、スマートな試合をして……そうだね、試合を長引かせることはない。フィニッシュするよ。ぶっ倒して、ボーナスを貰う」

──押忍。この試合を経て、タイトル挑戦までどれぐらいの時間を要すると考えていますか。

「この試合で勝って、もう1試合かな。ここは日曜日の試合内容も関係してくる。仮にカイ・カラフランスと戦っていたら、次の試合がタイトルショットになっていただろう。そういう風にUFCとも話していた。でも対戦相手が代わったから、また僕が如何に優れたファイターか証明する必要がある。なんせ、前の試合から8カ月も過ぎてしまったからね。うん、しっかりと日曜日に戦うよ」

──マネル、今日もありがとうございました。では日本のファンに一言お願いします。

「日本のファンを愛しているよ。ずっと僕を応援してくれることも感謝している。アリガトゴザイマス!!」

■視聴方法(予定)
9月10日(日・日本時間)
午前7時30分~UFC FIGHT PASS
午前11時~PPV
午前7時00分~U-NEXT

■ UFC293対戦カード

<UFC世界ミドル級選手権試合/5分5R>
[王者]イスラエル・アデサナニャ(ニュージーランド)
[挑戦者]ショーン・ストリックランド(米国)

<ヘビー級/5分3R>
タイ・ツイバサ(豪州)
アレキサンダー・ヴォルコフ(ロシア)

<フライ級/5分3R>
マネル・ケイプ(ポルトガル)
フィリッピ・ドスサントス(ブラジル)

<ヘビー級/5分3R>
ジャスティン・タファ(豪州)
オースティン・レーン(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
タイソン・ペドロ(豪州)
アントン・トゥルキャリ(スウェーデン)

<ライトヘビー級/5分3R>
カーロス・アルバーグ(ニュージーランド)
チョン・ダウン(韓国)

<フェザー級/5分3R>
ジャック・ジェンキンス(豪州)
チャペ・マリスカル(米国)

<ライト級/5分3R>
ジェイミー・マラーキー(豪州)
ジョン・マクデッシ(カナダ)

<ライト級/5分3R>
ナスラ・ハクパレス(ドイツ)
ランドン・キニョネス(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ブラッド・ダイアモンド(ニュージーランド)
チャーリー・ラドキー(米国)

<フェザー級/5分3R>
シェーン・ヤング(豪州)
ガブリエル・ミランダ(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ケヴィン・ジュセ(フランス)
キーファー・クロスビー(米国)

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