この星の格闘技を追いかける

【DEEP JEWELS41】パク・ジョンウン戦へ、須田萌里─02─「海外で戦ってみたいという気持ちはあります」

【写真】明るい未来だけを見続けて戦える、最高の刻 (C)SHOJIRO KAMEIKE

28日(日)、東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP JEWELS41で、韓国のパク・ジョンウンと初の国際戦に挑む須田萌里インタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

昨年から取り組んできたフィジカルトレーニングの効果について語ってくれた前編に続き、後編では初の国際戦となるパク・ジョンウン戦について効いた。するとストライカーのパク・ジョンウンに対して、須田の打撃についても意外な事実が判明した。

<萌里インタビューPart.01はコチラから>


――本野戦から桐生戦までの間に、それだけ大きな変化があったのですね。

「それと今年の2月に、柔術の試合にも出ています(※2023年2月19日、修斗杯柔術選手権2023に出場。女子アダルト紫帯ライトフェザー級で優勝している)。2月18日に新宿FACEでDEEP JEWELSが行われていて、次の日に横浜で大会があったから『これは良いなぁ』と思って出場しました。柔術の試合は1年半ぶりぐらいだったから、久しぶりすぎて緊張してしまいましたけど(苦笑)」

――そうだったのですね。柔術の練習自体も久々だったのでしょうか。

「いえ。私の練習は柔術ベースななので、常に柔術の練習はやっています。どちらかいうとMMAは、柔術プラスアルファでやっているという感じですね。ただ、MMAとフィジカルトレーニングをやってきたおかげで、久しぶりの柔術でも上のポジションを取った時にスイープされなくてベースが強くなったなって感じました。それとフィニッシュする時のパワーも変わったと思います。今はMMAがメインですけど、これからも合間を見つけて柔術の試合には出たいです」

――なるほど。そして迎える次の試合ですが、これが初めての国際戦となります。

「国際戦は初めてで――ちょっと不安です(苦笑)。柔術だと韓国人選手や日系ブラジル人の選手と組んだことはあるけど、それも子供の頃ですし。MMAの試合を視ていても、やっぱり日本人と外国人選手だと大きく違いますよね。特に韓国の選手は気持ちが強くて、打たれても打たれても気持ちが折れないっていう印象です」

――次の対戦相手パク・ジョンウンは、まさにハートも強いウェルラウンダーですよね。

「試合映像を視ると、打撃も気持ちも強い選手ですよね。今回の試合が決まるまで、パク・ジョンウン選手の試合を視たことがなかったんです。ちょうどコロナ禍で行き違いになっていて。コロナ禍になる前はパク・ジョンウン選手がDEEP JEWELSに出ていて、私がデビューしたのはコロナ禍になってからでした」

智行さん 昔の試合映像を視ることができなくて。最近の試合を視ると、自分もパンチやローをもらいながら前に出ている印象はありますね。

――確かにデビュー当初から比べると、パンチの被弾率と効かされている印象は強くなりました。とはいえ、やはり一発当たると効く――拳が硬いのだろうと思います。

「……硬そうですよね。でも、私も拳が硬いって言われます。自分ではよく分かっていないんですけど、練習している人たちからも『拳、硬いよね。痛い』って言われるぐらいで」

智行さん 特に鍛えているわけでもなく、なぜか分からないけど、昔から硬いんですよ。坂本戦(※2021年4月、坂本美香に判定勝ち)は右ストレートが当たって、相手の顔がボコボコになっていました。

――それだけの拳の硬さを生かして、打撃戦に臨もうと思わないですか。

「それは思わないです。まだ打撃には自信がなくて……。『効いているから打撃でやろう』と思ったのは、さっき言った坂本美香さんとの試合ぐらいでした」

――とはいえフィジカルトレーニングで体もバランスも鍛えられたうえで、それだけの拳の硬さがあれば、今後は打撃戦にも期待したいです。決して打ち合えというわけではなく。

「そこは試合をしてみて、どうなるか――というところですね。ひとつは、パク・ジョンウン戦選手の打撃に対して、自分が下がってしまったらダメだと思います。だから最近は、打撃戦になっても下がらずに、自分からプレッシャーをかけていく練習もしています。最近の試合では近い距離でも戦うようにしていて。それはバランスが良くなったおかげで、どんな状態からでもパンチが打てるようになったのが大きいです」

――一方、ストライカーのパク・ジョンウンに対し、組みの面では問題ありませんか。それとも相手の組みについて警戒する部分はありますでしょうか。

「組みは自分のほうが上かなと思っています」

――今回の国際戦をクリアした先、というのは考えていますか。

「海外で戦ってみたいという気持ちはあります。パク・ジョンウン選手は韓国のトップファイターじゃないですか。韓国の大会にも興味があります。今年2月はDEEPとBLACK COMBATの対抗戦を韓国に観に行っていて」

――えっ!? 現地でBLACK COMBATを観た印象を教えてください。

「海外で試合を観たのは、BLACK COMBATが初めてでした。大会の内容よりも、『お客さんの歓声があって羨ましい』って思いました。私がプロデビューした時って、コロナ禍だったじゃないですか。お客さんは声を出しちゃアカンっていう状況で」

――……須田選手はコロナ禍で学校でもマスク着用が義務づけられ、大会でも歓声を受けることができない、という生活を送っていたわけですよね。

「学校はそういう状態でした。試合は……どうなんでしょうね? 歓声があっても分からないかもしれないです。セコンドの声も、あまり聞いていないぐらいなので(笑)。ただ、DEEP JEWELSも声出しが解禁になっていて、特に今回は国際戦が3試合もあるので盛り上がると思います。

私も前回の試合は良い形で勝てたので、その勢いで次の試合も勝ちたいです。初めての国際戦ですけど、しっかりと自信を持って戦います。皆さん、応援よろしくお願いします!」

■視聴方法(予定)
5月28日(日)
午後5時20分~DEEP チャンネル-YouTube、U-NEXT、サムライTV

PR
PR

関連記事

Movie