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【UFN223】「死に物狂いでとにかく勝つ」佐藤天の相手は、死の淵を切り抜けてきたテンバ・ゴリンボ

【写真】いくらでも衝く、ところはある。必勝だ(C)MMAPLANET

21日(木・現地時間)に佐藤天が、自らのSNSで5月20日(土・同)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFC Fight Night223:UFN on ESPN+81「Pennington vs Aldana 2」に出場し、テンバ・ゴリンボと対戦することを公表している。

佐藤は昨年8月のブライアン・バトル戦でまさかの44秒ハイキックによるKO負けを喫しており、契約更新から2連敗──前回の契約時からは3連敗中で、あとがない状況でのゴリンボ戦となる。


今も珍しいジンバブエ人ファイターのゴリンボは南アフリカのEFC Worldwideのウェルター級王者からUAE Warriors、Fury FCを経てUFCにステップアップした。オクタゴンデビューは今年の2月で、AJ・フレッチャーにギロチンで一本負けしている。

キャリア10勝4敗、一本勝ちが6度あるゴリンボはフィジカル120パーセント、粗さ200パーセントといっても過言でない選手だ。サブミッションの仕掛けは強引そのもの。本人はそういう意識はないかもしれないが、ナチュラルにあるパワーをフルに発揮すると、強引でも極まるという感じか。

故に粗さをつかれ、下になることも少なくない。とはいえ、サブミッションも実のところ下からの仕掛けが多い。

このゴリンボ、9歳の時に母を亡くし、13歳で父を亡くすと違法でダイヤモンドを採掘し生きる糧を得るという生活を送っていたという。そして警察犬に命を落としそうになるほど噛みつかれたことで、南アフリカへの移住を決意。パスポートを持たず、違法の国境を越えて強制送還される。

ゴリンボはジンバブエに戻ると即、その足で2度の目の違法な越境を試み、その集団に死者が出るような状況で、ヨハネスブルグに辿り着いたという。

さらにケープタウンに住んでいた従弟のところに身を寄せ、庭師として1日17時間の労働を課せられながらも、ようやく(本人は)法に触れずに生き抜く術を身に付ける。

19歳でMMAと出会い、3カ月のトレーニングの後7秒KOデビューを飾る。いえば人生として、UFCに辿り着いただけでサクセスストーリー、伝記を執筆できるような半生を送ってきたゴリンボだが、佐藤にとっては倒すべき対戦相手の1人でしかない。

そうでなくても背水の陣の佐藤は、サインをした時点でMMAPLANETに以下のような意気込みを伝えてくれた。

佐藤天
「崖っぷちなんですけど、死に物狂いでとにかく勝ちます。宜しくお願いします」

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