【Finish10】石橋佳大戦前の上久保周哉=MMAファイター─02─「今年、Road to UFCが無かったら……」
5日(日)に東京都港区のリバーサル田町芝浦スタジオで開催されるFinish10で石橋佳大と対戦する上久保周哉インタビュー後編。
Unrivaled02での勝利を経て、1週間後の石橋戦では吉岡戦とは違うテーマを持って臨むという。
グラップリングを戦うことでMMAファイターとして強くなると考える上久保、ONEとの契約が快勝された今、続くMMAの舞台はどのように考えているのか。
<上久保周哉インタビューPart.01はコチラから>
──では勝手ながらADCC66キロにチャレンジすることがMMAで強くなることなら、本当に上久保選手の挑戦が見てみたいですね。
「あぁ……そうですねぇ。ADCCにはそうやって出ている強い人もいますしね。出たいと言っちゃあ、出たいです。前回の予選は豪州で、今年はシンガポールですよね。以前のように気軽に出ることはできないですけど……。いつもタイミングが悪くて、出られなくて。
苦手なポジション、怖いポジションがなくなれば良いなと思ってやっています。急に足関節ができる選手になれなくても、仕掛けられた時に対処できるようにならないと」
──そのようななか、次のFINISHはケージで。ただし、トップのポイントはないサブオンリーです。
「ケージは戦いやすいですけど、今日とは違ったテーマを持ってやらないといけないなって思っています。漠然と戦うのではなくて」
──では石橋選手の印象を教えてください。グラップリングになるとMMAの激闘振りとは違い、要所を抑えてくるテクニシャンという風にも感じます。
「組み技のイメージは丁寧ですよね。頂柔術の人と試合をしたことがあって、意識をするということではなく普通に試合を見たことがあります。そうですね……MMAのイメージとは真逆かと勝手に思っています。強そうだし、練習でをする機会もなかったので組んでみたかった選手です」
──サブオンリー、5分✖3R。一本を狙うのか、ドミネイトしていれば時間切れでも構わないのか。MMAで強くなるために、どちらの思考で戦いますか。
「5分3Rにしてほしいとお願いしたんです。MMAを意識して。ただ一本は狙っていないといえば嘘になるし、狙っているかというとそれも違います。攻め込んだ末、それが一本になる。今日も一本を狙っていなかったわけではなくて、相手を削っていった先に一本があると考えています」
──打撃でも一発KOでなく、当て続けた先にKO勝ちがあるケースもあります。先日のONEのファブリシオ・アンドラジがジョン・リネケルを倒した試合のような。
「そういうイメージです。一緒だと思います」
──ということでFINISHの先、MMAの方はどうなっているのかと(笑)。
「MMA、やりたいですよ。やりたいと思い続けて、1年以上が経ちました。練習だけは続けてきて」
──ONEとの契約が正式に切れて、他と交渉できるようになったのはいつからですか。
「実質、試合後から8、9カ月が過ぎてフリーになれた感じですね」
──狙いはRoad to UFCですか。
「Road to UFC……Road to があれば良いなと思っています」
──ちらほら出場選手の名前も聞かれ始めています。
「マジすか。誰が出るのですか?」
──〇〇〇〇〇選手。×××××選手とか△△△△選手、交渉している選手はその数倍はいるかと。
「あぁ、〇〇〇〇〇選手の名前は聞いています。Road toがなければ、今年はどこででも試合をします。欲を言えば、ローカルでも構わないので海外のどこかでやりたいですが、そこは自分がやりたいからといって戦えるわけでもない。そうやって考えると、国内でも戦います」
──リングでも戦いますか? 完全に誘導尋問ですが(笑)。
「少なくともこの1年間、1度も声が掛かっていないので僕のことは興味ないですよ(笑)」
──アハハハ。ところでUFCを狙うことで、試合の機会を逸する。それがファイターにとって不幸という、大沢ケンジ理論も正しい一面があると思います。だからこそ、上久保選手のMMAが見たいですね。FINISH後は。朗報お待ちしています。試合が決まるのが、朗報ってどういうことかと思うのですが……。
「いや、ホントそうですよね(笑)。でも、フリーランスになってまだ4カ月ほどで。半年ぐらいは掛かるモノだと思って動き出しているので。ファイターに試合は必要です。でも田中(路教)選手とか、米国に住んでいてLFAもあれだけ試合を組んでくれないモノなのですか?」
──そこは近々、田中選手に現状を尋ねようと思っています。何か動きはあったようなので。
「田中選手はRoad toは無理なのですか?」
──やはりバンタム級は気になりますか(笑)。最近自分の耳に入って来るのが30歳ではなく32歳という数字なんですよね。
「32歳ですか……。30歳ぐらいまで取りたいってことですね(笑)」
──いやぁ、そこも思うんですよ。ジェンダーレスが当然の世の中で、なぜ年齢の区別があって良いのか。もちろん格闘技なので、考慮される点はありますが、一律っぽく通例になっているのは世の中に逆行しているかと。メディカルに掛かる費用が違うというのも、ではそのメディカルの費用が高くなる年齢も、これだけ医学が発達し人生100年と言われるようになっても20年前と同じなのかと。
「確かに、そうッスよね。選手寿命は長くなっているし、40歳越えてUFCチャンピオンになる選手がいるのだから……年齢差別(笑)。まぁ、強い選手はそこを越えて行けるのでしょうけど。
でも30歳から32歳には伸びた。僕は今年で30歳になるので、ここでRoad toがなければドサ回りする覚悟はできています」
■視聴方法(予定)
3月5日(日)
午前8時55分~ツイキャスLIVE
■対戦カード
<ライト級/5分3R>
日沖発(日本)
土屋大喜(日本)
<ライト級/5分3R>
上久保周哉(日本)
石橋佳大(日本)
<ライト級/5分3R>
寒河江寿泰(日本)
森戸新士(日本)
<IREコンバット柔術66キロ契約/10分1R>
村田卓実(日本)
杉山廣平(日本)
<73キロ契約/5分2R>
白木アマゾン大輔(日本)
竹内稔(日本)
<フェザー級/5分2R>
竹浦正起(日本)
江木伸成(日本)
<73キロ契約/5分2R>
小野隆史(日本)
大嶋聡承(日本)