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【UFC284】組んでも、殴っても真っ向勝負の肉弾戦。ケージ掴みのメニフィールドとクルートが痛み分け

<ライトヘビー級/5分3R>
ジミー・クルート(豪州)
Draw.1-0:29-27.28-28.28-28
アロンゾ・メニフィールド(米国)

メニフィールドが右ローを蹴り、右をヒットさせる。クルートはダブルレッグでテイクダウンを奪うとケージ際でバックに回り、前方に崩しつつ左足のフックを狙う。立ち上がったメニフィールドは、シングルレッグに頭を抱えるミスを犯し、完全に背中をつけさせられる。バタフライフックから跳ね上げ、スクランブルを狙ったメニフィールドを許さずシングルレッグからボディロックとクルートがねちっこい展開を続ける。小外掛けでテイクダウンを取り切ったクルートはスクランブルにギロチンをセットする。

頭を抜いたメニフィールドが一瞬上を取るが、すぐにリバーサルを許す。スクランブルからスタンドに戻ると、打ち合いで左を被弾したクルートは蹴り足を掴まれテイクダウンを許す。レッスルアップ狙いもがぶられ、バックに回られたクルートは後方からパンチを打たれる我慢の展開に。耳の辺りに鉄槌を入れるメニフィールドが、右のパンチ。腰を上げ、メニフィールドをすかしてスタンドに戻ったクルートだが左エルボーから右を打たれ、左ハイに右を合わされ前方に崩れる。このままダブルで誤魔化したクルートだったが、ダメージは確実だ。

2R、左から右を被弾して倒れたクルートは、シングルレッグもメニフィールドがスプロール。がぶってバックに回る。亀で頭を抱えるクルートは、四つん這いで前方に移動する。ここもバック狙いを前方に落とされそうになったメニフィールドは、スクランブルを許しケージにクルートを押し込む。クルートの小手投げから離れた両者、メニフィールドがワンツーを入れる。続いて左を被弾したクルートは、ここもシングルを切られる。

それでもヒザを入れたクルートが左フックから右ハイを繰り出すが、左ハイを被弾する。続いて右、そして左で殴られケージまで下がったクルートに対し、メニフィールドが組みを選択する。ケージ際で体を入れ替える攻防を続けた両者、互いに息を整える選択か。ここで息を吹き返したクルートが、シングルレッグでテイクダウンを奪いバックへ。RNCの態勢に入るも、極め切れずパンチに切り替える。殴られる方も、殴る方も疲れる展開のなかジミー・チャントに再びRNCをセットしたクルートだが、メニフィールドがサムアップし時間となった。

最終回、すぐに拳の届く距離の打ち合いとなり、メニフィールドが左フックをヒットさせる。両者揃ってすぐに手が止まり、大きく肩で息をするなかクルートがダブルレッグから、クリンチ合戦でシングルレッグに移行する。ここでケージを掴んだメニフィールドは1Pを失う。胸を合わせた状態で試合が再開され、クルートがダブルへ。右腕を差しあげて耐えたメニフィールドは、続くレベルチェンジにギロチンを狙う。

頭を左腕の外に持っていき、シングルレッグ→ダブルに移行してテイクダウンを奪ったクルートはハーフで抑え、肩固めを狙う。腕を伸ばして防いだメニフィールドは、マウントを許し背中を見せそうになる。上を向いてハーフに戻したメニフィールドだが、サイドのクルートは頭を越えてアームロックを狙う。メニフィールド腹ばいになりシングルを狙い、クルートがバックに回ってパンチを打っていく。

残り1分、バックコントールからパンチを打ち込み足を一本入れたクルートはそのままバックを取り続ける。残り10秒、立ち上がって胸をあわせたメニフィールドだが金網に押し込まれたまま時間を迎えた。減点と攻勢で3Rをビッグラウンドとしたクルートが、1-0のマジョリティドローに持ち込んだ。つまり減点がなければ、スプリットでメニフィールドが判定勝ちを収めていたことになるが──ケージを掴んで逆転を防いだのだから、致し方ない痛み分けだ。


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