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【UFC FPI03】ゴードンがタップ──も、時間超過。ロドリゲスを下し「このスポーツをメインストリームに」

<ヘビー級/20分1R>
ゴードン・ライアン(米国)
Def.OT by 45秒Fastest escape time
ニック・ロドリゲス(米国)

急遽ADCC2022のファイナルの再現となったゴードンとニッキー・ロッドの対戦。7ポンド重く231ポンドだったニッキー・ロッドに対し、ゴードンは引き込んでハーフガードを取る。ゴードンはニーシールド&右腕をオーバーフックも、ニッキー・ロッドが直ぐに腕を引き抜く。スネを使ってバランスを崩しにかかるゴードン、ニッキー・ロッドも長期戦を考慮してか慎重な動きに終始する。

ゴードンが潜ると、ニッキー・ロッドはスプロールして防御。ハーフバタフライから蹴ったゴードンは、アームドラッグでバックを伺う。ニッキー・ロッドの反応にハイガードを取ったゴードンだが、半身になって腕を抜かれる。とはいえ下からの圧でゴードンが、まずは試合をリードした。密着しようとしたニッキー・ロッドにスイープを仕掛け、右腕を差したゴードン。ニッキー・ロッドは一度立ち上がって、間を創りなおす。

ニーシールドの右足を抱え、後方に下がって外したニッキー・ロッドが頭を低く下げると、ゴードンも頭をつけていく。ここでも仕切り直して立ちあがったニッキー・ロッドは、ゴードンのガードを越えることができない。ゴードンも1度レッスルアップを狙ったが、すぐに背中をつけなおした。

試合はハーフタイムを越え、残り10分を切る。ニッキー・ロッドが右腕を差したが、密着時でのリバーサルを嫌がり距離を取り直す。ゴードンはクローズドの中にニッキー・ロッドを入れると、頭を掻いて「どうするやら」という表情を浮かべる。足をすくわれないように立ち上がったニッキー・ロッドが、飛び込んでボディロックに取り右足を抜きに掛かる。

アゴを両手で押したゴードンが離れる。と同時にニッキー・ロッドは立ち上がり、絶対にトップは許さないという意思表示。正座し、頭をつけていったニッキー・ロッドの右足を抱えたゴードンが引き寄せようとする。立ち上がったが抜けなかったニッキー・ロッドが、取られた足を畳むが50/50に入られる。足を組んだニッキー・ロッドは逆にトーホールド、ゴードンが尻を蹴ってエスケープ──結果、ADCCで敗れた形からニッキー・ロッドは逃れたことになる。

残り5分、OTを頭に入れる時間帯に。上のニッキー・ロッドはミスをしないことを第一に堅実に組み続け、冒険することはない。ゴードンも手堅くハーフガードを続け、時折りスイープを仕掛ける。立ち上がっても、足が前に出過ぎないように正座しなおすニッキー・ロッド。自らのグラップラーとしての価値観を崩さず、無理矢理動いて見栄えの良い試合をすることもない両者。特別仕様でないサブオンリー戦は、このまま一見──淡々と過ぎ、タイムアップを迎えた。

OTこそ、勝利の可能性が最も高くなるニッキー・ロッドは後攻に。まずゴードンがシートベルトからボディトライアングル、ロールしてマウント状態としたニッキー・ロッドが14秒でエスケープした。後攻めニッキー・ロッドもシートベルト、ここはまずホールド狙いか。ゴードンも15秒で逃れた。

OT2R、ニッキー・ロッドは腹ばいになるところ、背中を取られ続け同体でロールする展開が続く。逃がさないゴードンだが、腰を抜かれそうになりながらバックグラブをキープする。ゴードンは2分間、バックを取り続けた。対してニッキー・ロッドは、28秒でエスケープを許しゴードンが圧倒的に有利な展開に。

OT3Rもゴードンは、1分13秒コントロールした。こうなるとタップを奪うしかないニッキー・ロッドが、スパイダーウェブでなくシートベルトを選ぶ。ボディトライアングル&アゴの上からパームトゥパームを狙ったシーンも見られたニッキー・ロッドは、残り10秒でRNCの態勢に入る。ガッチリ決まった絞め、2分を経過したが時計は止まらず──ゴードンはタイムボードを指さして、タップかそれを知らす仕草かニッキー・ロッドの太腿をタッチした。

最後は非常に危ないシーンもあったが、結果として45秒のリードでニッキー・ロッドを下したザ・キングは「モチベーション? このスポーツをメインストリームにすることだよ」と話した。


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