【BFC21】ライト級優勝&挑戦権はパット・カーランの手に
■ライト級トーナメント決勝/5分3R
パット・カーラン(米国)
Def.3R終了/判定3-0(29-28、29-28、28-29)
トビー・イマダ(米国)
【写真】かなり微妙な判定だったが、この勝利でエディ・アルバレス戦を手にしたパット・カーラン。カウンター以外の打撃をアルバレス戦までに磨きあげたい (C) Tom Graig/Seminole Hard Rock
試合前にFSNの中継ブースで、この対戦の勝者の挑戦を受けるエディ・アルバレスが「イマダは素晴らしいサブミッションの持ち主だけど、去年、僕と戦った時と変わっていない。勝つのはカーランだ」と予想したBFCシーズン2ライト級トーナメント決勝戦。
初弾はカーランの左ロー、イマダは右ストレートを放っていく。前に出るイマダに、サークルワークから蹴りを繰り出すカーラン。右ストレートで距離を詰めたイマダが組みついて、カーランをケージに押し込んでいく。
右ヒザをイマダのボディに突き上げるカーランに対し、組み合いのなかから、イマダがテイクダウンを奪うが、カーランはポジションを許さず立ち上がる。ケージ際で細かいヒザ、パンチを繰り出す両者、イマダが押し込む展開が続き、互いにヒザをボディに放つ。残り1分、両脇を差したカーランが逆にイマダをケージに押し込むが、押し返したイマダは首相撲の態勢を取る。
直後のパンチの交換で、カーランの左がイマダの顔面を捉える。終了間際にも左をヒットさせたカーランは、2R開始直後にもワンツーをヒットさせた。待ちの態勢のカーランだが、パンチの交換では優位に立ち、ローを左右で蹴り込んでいく。右を飛ばすカーランに、イマダはシングルレッグを決めるも、またもすぐに立ち上がられてしまう。1R同様に、ケージ際での組み合いが続くとレフェリーがブレイクを掛け、試合はケージ中央で再開となる。
前に出て、パンチを放つイマダの左足にローを蹴り込んだカーランは、スーパーマンパンチを見せるもこれは不発に。互いにイニシアチブを握ることができない接戦は、最終3Rへ。引き続き前に出るイマダ、距離を取るカーランという展開のなか、イマダの右がカーランを捉える。しかし、中途半端な距離でローを見せたイマダにカーランの右フックが火を噴く。
この一発で右目の周囲を大きく腫らし、流血したイマダは、それでも前に出てパンチを繰り出す。さらに組みついてバックを取ったイマダに対し、カーランはスイッチから体を入れ換える。イマダのハイキックに、カーランの前蹴り。だが、蹴りのスピードはカーランに軍配が上がる。残り1分を切り、ここでも前に出るのはイマダで、カウンターを狙うカーランは前に出ない。
イマダは首相撲からニーを2発ヒットさせ、さらに豪快に跳ね腰のような投げでテイクダウンを奪う。抑え込みは許さず立ち上がったカーランが、直後にシングルレッグを見せたところでタイムアップ。トーナメント決勝戦は判定決着となり、29-28、28-29、29-28で勝者はカーランに。
手数、テイクダウン、積極性で常に試合を作ろうと努力したイマダだったが、1Rの左、3Rの右フック、2発のパンチで試合を失ってしまった。「とてもタフだった。接戦だったけど、楽しかった」と言うカーランには、地元のファンのブーイング、10万ドルの小切手、そしてエディ・アルバレスへの挑戦権が贈られた。