【Lion Fight14】クリス・サイボーグがムエタイで世界に挑む
【写真】MMAでビッグチャンスが巡ってこないクリス・サイボーグが、ベガス発のムエタイ世界王座を狙う(C)GONGKAKUTOGI
28日(金・現地時間)、ネバダ州ラスベガスのハードロックホテル&カジノ内ザ・ジョイントでLion Fight 14が開催され、クリスチャン・サイボーグが同プロモーションの世界王座を賭け、ジョリーナ・バースと対戦する。
昨年7月にマルース・クーネンを破り、Invicta世界フェザー級チャンピオンに輝いたサイボーグだが、UFCは女子フェザー級を創設せず、階級を下げるしか熱望していたロンダ・ラウジーは実現不可能という状況にある。そんなサイボーグが、ベガス・ベースのムエタイ・プロモーション=Lion Fightでウェルター級王座決定戦に臨む。
キック6戦目、ライオンファイト出場は昨年9月以来2度目で世界のベルトを賭けて戦うバースは、オランダのトップ女子キックボクサーだ。実にプロ戦績35勝3敗という記録を残しており、既に世界二冠。そして対戦相手不足から、性転換した女子タイ人選手と戦い判定勝ちも収めている。この試合が実に3年振りとなるバースは、そのブランクの原因を「オランダでもドイツでも私と戦おうという選手は現れない。思うに、皆はジョリーナに負けるなら、他の選手と戦って倒そうって思うんじゃないかしら」と語っている。
さらにサイボーグとの戦いに関しては、「彼女は強いファイターよ。ただし、バックステップを使うところを見たことがない。前に出ることしか知らない。だから、距離を取って前に出てきたところでクリンチからヒザ、エルボーを入れるわ」と自信をのぞかせている。彼女の言葉にもあるようにLion Fightはエルボー有りのフル・ムエタイルールを使用している。このルールでは彼女の経験が大きくサイボーグを上回ることは間違いない。ただし、バースはMMAファイター特有のフィジカルの強さを頭に入れる必要がある。寝技がなくても、組み+打撃はサイボーグとしても全く知らない世界ではない。
3分×5R戦ということも頭も入れ、スマートに戦う必要性がある世界戦。5分×3R、あるいは5R戦で4Rまで戦ったことがあるサイボーグだが、当然MMAとキックはスタミナの使い方が違う。MMAではない試合で、サイボーグがその道のトップ中のトップと戦う──蓋を開けてみるまで、どのような試合になるか全く想像できない一戦だ。
■ Lion Fight14 対戦カード
<163 ポンド契約/3分5R>
グレゴワー・ショプラン(フランス)
マルコ・ピケ(オランダ)
<Lion Fight女子ウェルター級王座決定戦/3分5R>
クリス・サイボーグ(ブラジル)
ジョリーナ・バース(オランダ)
<145ポンド契約/3分5R>
マライペット・サシプラパー(タイ)
シェーン・オブロンスキー(米国)
<122ポンド契約/3分5R>
アンソニー・カストレオジョン(米国)
ヴィクトー・サライーバ(米国)
<154ポンド契約/3分5R>
ジョナソン・ワイダーコ(米国)
エディ・アバソロ(米国)
<142ポンド契約/3分5R>
ガストン・ボラノス(米国)
ブライアン・デルロサリオ(米国)