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【Pan Championship】パン柔術ライト&ミドル級レポート

2014.03.27

レアンドロ・ロ、世界王者対決を制してミドル級を完全制覇。

12日(水・現地時間)から16日(日・同)まで、米国カリフォルニア州アーヴァインのブレン・イベントセンターにてIBJJF主催のブラジリアン柔術パン選手権が開催された。アダルト黒帯勢が日曜の詳細をお伝えしたい。ここではライト級とミドル級の様子をお届けしよう。

【ライト級】

マイケル・ランギとルーカス・レプリのアリアンシ勢を、JT・トレス(アトス)が止められるかどうかが焦点と見られたこの階級。圧倒的な強さを見せたランギが準決勝も一本勝ちを収めたため、決勝戦が行われるかどうかは、もう一つの準決勝のレプリ×トレス戦の結果次第という状況となった。

<ライト級準決勝10分×1R>
ルーカス・レプリ(アリアンシ)
Def. アドバンテージ1-0
JT・トレス(アトス)

レプリのディープハーフガードを警戒したか、すぐに引き込んだのはトレスの方。オープンガードを取るが、レプリも堅実に守って終盤まで攻防の少ない展開が続いた。残り一分となったところでレプリが、ハーフガードの上から胸を合わせることに成功し、アドバンテージを先取。結局、これが決勝点となりレプリが勝利。ランギとレプリの二人がワンツーフィニッシュを飾り、この階級でも決勝戦は見られなかった。

【ミドル級】

有力選手がズラリと揃い、最激戦区となったのがこの階級。前日の無差別級で大活躍したレアンドロ・ロ(シセロ・コスタ)、昨年のこの階級の世界王者オターヴィオ・ソウザ、ヴィクトー・エスティマらのバッハ勢が順当に勝ち上がる。そのなかで準々決勝にて、バッハのルーカス・ホシャが前年度優勝のクラーク・グレイシー(グレイシー・エリートチーム)に競り勝ち、準決勝の勝利を同門のソウザに譲ることとなった。

<ミドル級準決勝10分×1R>
レアンドロ・ロ(シセロ・コスタ)
Def. 8-0
ヴィクトー・エスティマ(バッハ)

もう一つの準決勝では、この両雄による前日の再戦が実現。ロにスイープで先制されたエスティマは、デラヒーバでロを煽った後にハイガードに移行して十字に。完全に腕が伸びたかに見えたが、ロは振りほどくことに成功。ここでヴィクトーは集中力が欠けてしまったのか、その後はロが上から攻め立て、横にまたいでのパスを二度に渡り成功。8-0と大差を付けて決勝に進出した。もしこの試合でエスティマが勝っていたら、ライトフェザー、フェザー、ライトに続きこの階級でも決勝戦が行われないという事態になりかねなかった。その点で貴重な活躍をしたロであった。

<ミドル級決勝10分×1R>
レアンドロ・ロ(シセロ・コスタ)
Def. アドバンテージ 5-2
オターヴィオ・ソウザ(バッハ)

決勝戦は、去年のミドル級世界王者のソウザ×ライト級世界王者同士のロという豪華対決に。お互いに引き込んで始まったこの試合は、ロが立ち上がってアドバン奪取、そのまま右膝をセンターにおき、ソウザのデラヒーバフックを右手で押し下げる得意のポジションを取る。この体勢から十八番の脇差しパスを仕掛けて、アドバンテージを二つ奪ったロ。対するソウザもパスは許さず、逆にシッティングガードからスイープへ。ロは片足を取られながらも立ち上がって逃げて場外へ。ここでソウザがアドバンテージを一つ返してみせた。

試合が再開すると、今度は引き込んで下攻めを選択したロ。スパイダーガードとデラヒーバを併用した得意の形で、ソウザにパスを許さない。上から無類の強さを誇りつつ、下になっても相手を寄せ付けないガードワークを持っているのがロの強みだ。両者に膠着のペナルティが告げられた後、ロは下からソウザの足をすくってアドバンテージを追加。その後もすぐさま引き込んでリードを守りにかかる。ソウザはいろいろと仕掛けるが、強靭なだけでなく、きわめて柔軟な膝と股関節を持ったロのオープンガードを崩せないまま時間切れ。結局アドバンテージ5-2でロが勝利。去年は果たせなかったミドル級制覇を見事に成し遂げることで、さらなる成長、というより怪物化を見せつける形となった。

■パン選手権、男子黒帯アダルトの部結果

【ライト級】
優勝 ルーカス・レプリ(アリアンシ)
準優勝 マイケル・ランギ(アリアンシ)
3位 JTトレス(アトス)
3位 フィリッピ・デラモニカ(バッハ)

【ミドル級】
優勝 レアンドロ・ロ(シセロ・コスタ)
準優勝 オターヴィオ・ソウザ(バッハ)
3位 ヴィクトー・エスティマ(バッハ)
3位 ルーカス・ホシャ(バッハ)

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