【UFC279】「グレイシークラシカル」!! わき腹への蹴り上げで、シェエソンが悶絶。アルダナがTKO勝ち
【写真】歴史に残るフィニッシュは本来はこの腕十字で生まれていなかったかもしれない(C)Zuffa/UFC
<140 ポンド契約/5分3R>
アイリーン・アルダナ(メキシコ)
Def.3R2分21秒by TKO
メイシー・シェエソン(米国)
構えを変えて右ジャブを伸ばすシェエソン。さらに左ローから左ハイを狙う。アルダナのローに左を合わせようとするシェエソンだが、動きが大きいか。ダブルレッグでアルダナをケージに押し込んだシェエソンに対し、ヒザ蹴りを入れたアルダナが離れる。右ストレートを入れたアルダナは、左の蹴りを受け流して左ローを蹴る。アルダナはテイクダウン狙いを切ってヒザを入れる。圧を高めたアルダナの右ストレートを被弾したシェエソンが、ケージの前で左右に回るようになる。
ヘッドムーブでパンチをかわしたシェエソンのダブルレッグに、アルダナはケージの反動を利してステップオーバー&左腕をワキに抱えて腕十字に取る。そのまま上を向かされたシェエソンを左腕が伸び、タップをしたように見えたが、レフェリーは試合を流す。十字からマウント狙いに転じたアルダナが、パンチを連打してラウンドを締めた。
2R、左ハイから前に出るシェエソンがワンツー、アルダナが右アッパー、そして右フックを返す。シェエソンはハイから左フックを振り、左ストレートを伸ばす。パンチを見せてダブルレッグに出たシェエソンが一気にテイクダウンを奪うが、ここでアルダナは足関節からトップ狙いへ。背中にしがみついたシェエソンだが、右足をワキに抱えられた状態が続いている。
アルダナは後方にパンチを入れ、ヒールを仕掛ける。シェエソンが左腕を差しいれており、これはさすがに極まらない。と、足を抜いたシェエソンがスクランブルでバックを制して、両足をフックしつつパンチ、エルボーを連打する。前方に落とされそうになりながら、背中に乗り直したシェエソンがエルボーを耳の辺り連続で打ちつける。残り90秒、胸を合わせにいったアルダナは、腹ばいにされそうになりエルボーをさらに連打される。
回転数の早いパンチ&エルボーからハーフでトップになったシェエソンが、エルボーを太腿に打っていく。ここから肩固めに移行したシェエソンが、マウントへ移行へ。懸命に足を効かせたアルダナだが、この回は落とした。
最終回、打撃からテイクダウンを狙ったシェエソン。アルダナは切って、ヒザ蹴りに右を合わせる。即座に左を返したシェエソンは、右ジャブから左オーバーハンドを前傾姿勢で打っていく。オーバーハンド&ダブルレッグの狙いを察知したシェエソンだが、逆にその動きで左オーバーハンドを被弾する。
シェエソンのダブルレッグに、クローズドガードを取ったアルダナ。シェエソンは立ち上がって離れようとしたところで、倒れ込む。アルダナの蹴り上げ=ヒールキックが、レバーショットとなり──UFC史上初のフィニッシュで勝負は決した。「グレイシー・クラシック・テクニック。もちろん、全て練習してきた技よ」と勝者は話した。