【Challengers】元五輪メダリスト、リンドランドが快勝
■ミドル級/5分 3R
マット・リンドランド(米国)
Def.3R3分41秒/TKO
ケビン・ケーシー(ブラジル)
【写真】元ヒクソン・グレイシー柔術所属のケーシーを相手に、完璧なグラウンドコントロールをみせたリンドランド (C) ESTHER LIN/Strikeforce
懐かしのグレイシースタンスから、ヒザへの関節蹴りを見せて組みつこうとしたケーシーだが、リンドランドがすぐにテイクダウンに成功する。ケージを蹴りつつオープンガードを取ったケーシーに対し、リンドランドは中腰からパウンドを落としていく。
立ち上がったケーシーはバックをうかがい、そのままリンドランドをケージに押し込む。リンドランドにワキを差し返させず、自らはダブルレッグを狙うが、リンドランドはここでギロチンの態勢に。自ら一度尻持ちをつき、すぐに立ち上がったリンドランドだったが、直後にケーシーにテイクダウンを許してしまう。
ロックアップからバタフライガード、左手をついてスイープを狙ったリンドランドの動きに合わせ、バックを奪ったケーシーは、四の字フックからリアネイキドチョークを仕掛ける。
右手を掴みチョークを許さないリンドランド、後方にパンチこそ放つものの、足のフックは切れない状態が続く。アゴの上から腕を回すケーシーに、ここでリンドランドは体を反転させることに成功すると、ポートランドの観客から大きな声援が起こる。
立ち上がったリンドランドは、ケーシーの左足にスタンプを落とし、立ち上がってきたところにがぶりからヒザを蹴り上げ、さらにアッパーを見舞い、形勢を逆転したところで、最初の5分を戦い終えた。
2R開始早々、ケーシーのダブルレッグを受け止め、ヒザ蹴りからケージに押し込んだリンドランド。両差しからバックへ回ると、そのままグラウンドへ。片足をフックし、パウンドを連打してするリンドランドに対し、ケーシーは正対しハーフガードの状態を取るが、背中をキャンバスにつけられ思うように動くことができない。
何とか立ち上がったものの、すぐにがぶりで姿勢を乱され、自らタートルポジションを取らざるを得ないケーシー。リンドランドはパウンド、ヒザをボディに落としながらバックを狙う。半身になりフックスイープの機会を待つケーシーだが、背中が伸び、頭を金網に押し込まれて動きを制限されてしまう。そのままパウンドを受けるケーシーは、腕十字を仕掛けるが、これはリンドランドが察知。左腕を引き抜くと、そのままゴツゴツとしたパンチを落とし続け、ついにパスガードを奪うことに成功する。
マット・ヒューズ・ポジションから、ガラ空きになった顔面にパウンドを受け続けたケーシー。ラウンド終了間際に後方に反転して立ち上がり命拾い、試合は最終ラウンドへ。スタミナをなくしたケーシーはリンドランドのテイクダウン狙いに引き込みを見せたが、ケージに押し込まれたままでガードワークを駆使することができず、パウンド&鉄槌を顔面やボディに受け続ける。
リンドランドはニア・マウントから左右のパウンドを思い切り落とし、フィニッシュへ。必死でガードに戻そうとするケーシーだが、頭を抑えられパンチを受け続けると、体を丸めるだけでディフェンスもままなくなる。ここでリンドランドが中腰の状態から、勢いをつけたパウンドを落とすと万事休す、レフェリーが両者の間に割って入り勝負は決した。