【UFN207】覚醒といって良いほどの成長。コバケビッチがRNCで一本勝ち。ヘリッグはグローブ置く
<女子ストロー級/5分3R>
カロリーナ・コバケビッチ(ポーランド)
Def.2R4分01秒by RNC
フェリース・ヘリッグ(米国)
ワンツーで右を入れたコバケビッチ。ヘリッグのステップインに右を合わせていく。ヘリッグは左ミドルも、コバケビッチが右を打つ。ワンツーで前に出てもカウンターで右を被弾するヘリッグが、右オーバーハンドを伸ばす。さらに左フックを振るうが、コバケビッチがミドルを蹴り、ショートのワンツーから蹴り足をキャッチしてテイクダウン。ヘリッグが即スイープからスクランブルでスタンドに戻り、打撃戦が続く。
近距離で激しくパンチを繰り出す両者。右オーバーハンドを受けたコバケビッチは、首相撲からヒザ蹴り、クリンチに切り替えてケージに押し込むと右エルボーを打って離れる。さらに首相撲&ヒザ、エルボーからワキを潜ってバックに回ったコバケビッチはスイッチを狙ったヘリッグの頭が下がると、後方からヒザを顔面に突き上げる。そのままバックコントロールを続け、胸を合わされる瞬間にパンチをまとめて離れたコバケビッチは、ヘリッグのシングルレッグからボディロックテイクダウンを耐え、打撃の間合いに戻してラウンド終了となった。
2R、ワンツーからスリー・フォーで前に出るヘリッグ。カウンターを恐れず右をヒットさせ、ワンツーで左をクリーンに打ち抜いたヘリッグが、右もしっかりと打ち込む。コバケビッチはクリンチから右エルボーを入れ、離れると左ジャブを当てる。ヘリッグも力の入った右を決めたが、コバケビッチはジャブを入れる。ダブルレッグで倒されそうになったコバケビッチはウィザーで腰にヘリッグを乗せて上を取り切り、スクランブルでバックを取ると両足をフックする。RNC狙いも──ケージキックにマウントに移行しつつパウンドを落としたコバケビッチは、ヘリッグが下を向きくともう一度RNCを仕掛けていく。
上半身を起こして耐えるヘリッグに、パンチを集中したコバケヴィッチが右腕を喉下に滑り込ませRNCを完成。ヘリッグがタップすると、コバケヴィッチは歓喜の声を挙げた。ヘリッグを抱き合って言葉は交わしたコバケヴィッチは「素晴らしい気持ちよ。戻って来たわ。生活の全てを変えた。家族、夫から離れ2カ月間ATTでパフンパの下でトレーニングして……自分を信じて極めたの」とコメントした。
一方、敗者ヘリッグはグローブを置き、「8年間UFCで戦えて光栄だった。12年間、MMAを戦ってきて──2度ACLの手術をした。自分を証明したかったけど、2度のヒザの手術を乗り越えて最高峰で戦えると。過去最高のトレーニングをして、精神的に最高だった。凄く前向きなエネルギーに満たされていて。素晴らしい人々、コーチがいてくれたわ。でも、ケージでは以前のようにやれなかたった。もう、これで最後の試合。人生の一つの章の幕を下ろすわ。凄く悲しい、12年間費やしてきたから。でも、その時が来たの。ケージから去る時が来たの」としっかりとした口調で話した。