【BFC17】いなされ続けたフエルタ、アルバレス戦潰える
■ライト級トーナメント準決勝/5分3R
パット・カーラン(米国)
Def.3R終了/判定3-0(29-28、29-28、29-28)
ロジャー・フエルタ(米国)
【写真】大金星という驚きよりも、パット・カーランのゲームプランを切り崩せないロジャー・フエルタの限界を見たような試合になった(C) KEITH MILLS
フエルタのローに、同じくローを返したカーランは、続いて右ハイキックを見せると、カーランの右ローをキャッチしにかかったフエルタだが、これは失敗。その後はフエルタも右ローで様子をうかがい、慎重な立ち上がりを見せる。テイクダウンを狙って組みついたフエルタだが、カーランはスクランブルから距離を取り、右前蹴りを見せる。
カーランの右ミドルに、パンチを合わせたフエルタだが、ケニー・フロリアンと戦ったときのように持ち味のハイペースの試合に持ちこめない。直後、カーランの右ハイは空振りに終わったものの、明らかにフエルタはこの攻撃が見えていない。カーランの右を受けて、一瞬動きの止まったフエルタが組みつき、両脇を差した状態でケージに押し込んでいく。
ケージに押し込まれながら、鋭いニーをフエルタのボディに突き上げたカーランは、離れ際のパンチをかわしつつ距離をとる。ようやくワンツーとコンビネーションを見せたフエルタだったが、攻め手が見つからないまま1Rを終えた。
2R、左サイドキックから前蹴りを見せたフエルタは、すぐに組みつきカーランのボディにヒザ蹴りを見舞う。距離を取ったカーランにハイを見せるものの、フエルタは距離感が掴めていない。ここで思い切りローを放つようになったフエルタに対し、カーランはやや距離を置いて待ちかまえる。左ミドルから右ローを蹴り込んだフエルタ、続いて、掛け蹴りのようなキックを放つ。
手数が少ないカーラン、攻撃を受けないものの、自らの攻撃も1Rと比べると少なくなっている。残り2分を切り、距離が縮まったところでフエルタのパンチがヒット。距離を取りながら、カーランが前に出てきたところに思い切り攻撃を仕掛けるようになったフエルタ。カーランのテイクダウン狙いをカットし、体が流れながらもロングフックをヒットさせる。
勢いを掴んだかに見えたフエルタは、組みついてカーランをケージに押し込んでいく。しかし、ハイクラッチからテイクダウンを試みるも、テイクダウンには持ち込めず、胸を合わせてヒザを出し合う展開に。がぶりからギロチンを狙ったカーラン、フエルタが首を引き抜き、スーパーマンパンチをかわしたところで、2Rも終了となる。
最終ラウンド、右ジャブを伸ばし、左ストレートを放ったフエルタ。バランスを崩しながらも、前に出てくるフエルタに対し、カーランは前蹴りから距離をとりつつ、一気に組みつく。テイクダウンは奪えなかったが、フエルタの攻める意識を利用し、精神的に試合を支配する。態勢を入れ換えたフエルタは、カーランの太股に鉄槌を連打するなど、ストレスが溜まった試合展開を何とか打破しようとするが、試合の大局を掌握され、ペースを握ることはできない。
立ち技の展開が続くなか、カーランが左ボディフックから右ストレート、右ハイキックを見せる。フエルタのシングルレッグをカットし、さらに前蹴りを放ったカーラン。ダメージは与えていないが試合をコントロールし、ショートフックをヒットさせる。
距離を取るカーランを必死の形相でおいかけるフエルタは、左フックを放つ。ヒザを返すカーランだが、ここでフエルタがバックを奪い、試合は初めてグラウンドの攻防へ。すかさずカーランは立ち上がり、スイッチから胸を合わせる。残り試合時間は1分となり、カーランはテイクダウンに成功する。尻持ちをついたフエルタが立ち上がるのに合わせ、スタンドの展開に戻ったカーラン。残り20秒、足を止めて打ち合った両者だが、互いにクリーンヒットがないままタイムアップに。
積極性はフエルタ、リングジェネラルシップはカーランとなったが、ジャッジの裁定は三者とも29-28でパット・カーランに軍配が挙がる。
「リズムを保って戦った。プレッシャーに負けないように、カウンターを狙った」と勝者。主催者を含め、誰もが望んだエディ・アルバレス×ロジャー・フエルタ戦が消滅する結果となったトーナメント準決勝戦、カーランがファイナル進出を決めた。
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