【Bellator275】徹底した押し込みと最終防衛ラインの維持。マゴシャリ弟カサンはサンチェスに判定勝ち
【写真】サンチェスで手が無さ過ぎたが、そこだけで勝ってきた相手の得意な部分を総て潰したマゴシャリ弟の勝利だった(C)LUCAS NOONAN/BELLATOR
<フェザー級/5分3R>
カサン・マゴメドシャリポフ(ロシア)
Def.3-0:30-26.30-27.30-27
ホセ・サンチェス(スペイン)
やはりブーイングを受けるマゴメドシャリポフ。ジャブから右ローのマゴメドシャリポフは、真っすぐ前に出て組んできたサンチェスの体を入れ替えて離れる。とにかくパンチを振るって突進するサンチェスだが、マゴメドシャリポフは回って距離を取り直すと跳びヒザを繰り出す。
サンチェスはダブルでドライブし、アンクルピック狙いもマゴメドシャリポフは倒れない。そして体を入れ替えエルボーを打って離れる。頭を下げてつっこんでくるサンチェスにパンチを入れることは難しいが、全くテイクダウンの心配はなくマゴメドシャリポフは距離を取ることができ、右を打ち、ヒザを狙う。
徹底して組む──というか、組むしかできないサンチェスはマゴメドシャリポフの内股を耐えるが、離れたマゴメドシャリポフがヒザ、スピニングバックキックを見せる。組まれてもボディロックテイクダウンを決めたマゴメドシャリポフが、ガードの中からパンチを落とす。サンチェスは下から掌底、エルボーを繰り出して時間を迎えた。
2R、右ローを蹴ったマゴメドシャリポフが前蹴り、サンチェスは右オーバーハンドが組む。その瞬間に押し返したマゴメドシャリポフがヒザを入れ、ボディロックから回ってテイクダウンを奪う。右腕を制して左のパンチをバックから打ち込むマゴメドシャリポフは、立ち上がったサンチェスのバックを取り、右足をフックする。自ら解いたマゴメドシャリポフは、前方に崩し直して両足をフック。絞めを狙いつつ、殴っていく。引き込んだサンチェスからマウントを奪うと、マゴメドシャリポフはエルボーを落とす。
サンチェスは背中を見せて立ち上がるが、マゴメドシャリポフは苦も無く崩し右足をフック&右のパンチを繰り出す。防戦一方、サバイブ目的のサンチェスだが、両足をフックされ仰向けになるとエルボーをテンプルに打たれる。リストを持たれ絞めを防がれたマゴメドシャリポフが、フックを解いてパンチ、立ち上がり際にヒザを打ったところでラウンドが終わった。
最終回、組んだサンチェスのボディにヒザを入れ、ボディロックテイクダウンをマゴメドシャリポフが決める。
マゴメドシャリポフはハーフで抑え、マウントからバックマウントへ。両足のフックに拘らないマゴメドシャリポフがバックコントロールに戻り、立ち上がったサンチェスをボディロックで倒す。サンチェスはハーフからクローズド移行し、しがみつく。マゴメドシャリポフは右足を抜き、枕でプレッシャーを与える。肩固めの狙うマゴメドシャリポフだが、サンチェスは体を半身にして耐え、極めさせない粘りは見せる。
状態を起こして殴り、肩固め入ろうとしたマゴメドシャリポフだが、サンチェスは最後の一線だけは許さない。このままタイムアアウト、判定勝ちにマゴメドシャリポフ弟は敗者を眼を合わせるまで笑顔はなかった。