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【HEAT49】HEAT初出場、土肥潤戦へ。野瀬翔平「返されることを恐れて、固めるようにはなりたくない」

【写真】凛々しいし、試合スタイルを男前。でも、喋りは超苦手の野瀬 (C)KUNIYOSHI HIRONAKA

17日(日)に名古屋市熱田区の名古屋国際会議場で開催されるHEAT49で、野瀬翔平が土肥潤と戦う。

福岡から全日本アマ修斗を制し、プロ修斗とRoad to ONEで戦績を重ねてきた弘中邦佳の愛弟子は、初めてHEATという舞台に挑む。とにかく経験を積むこと、そして練習をしてきたことを試合で出すこと──ルールへの理解度が、今一つではあったが、野瀬はこれまで通り真っ直ぐ土肥に向かっていく。


──7月に齋藤翼選手に判定勝ちを収め、次の試合がHEATになるとは思いもよらなかったです。

「弘中先生から『オファーが来たよ』って言われて、『やります』と。とにかく経験を積みたいので、試合ができるならどこでも戦うつもりでいます。その後、修斗からもオファーはあったみたいですけど、HEATからのオファーが先だったので、先に頂いた話を受けたという形になります。

コロナになってなかなか試合もできない時期がありましたし、修斗のベルトが目標であることは間違いないですが、今はとにかく経験を積むことを優先しています」

──HEATに対して、どのような印象を持っていましたか。

「RIZINにバンタム級チャンピオンの春日井選手が出ていたことぐらいしか知らなかったです」

──なるほどぉ(笑)。修斗とサステインが関わっているRoad to ONEという場以外で、初めて他のプロモーションの大会で試合をすることについてはどのように思っていますか。

「特別違った気持ちはなくて、目の前にある試合に勝ちたい。それだけです。試合をするのは修斗もHEATも同じですから」

──ただルールには、違いがあります。

「でもRoad to ONEのようにグラウンドでヒザがあるとか、大きな違いはないですし。気にすることではないです」

──いや、HEATはグラウンドのヒザやサッカーボールキックは反則ですが、顔面へのストンピングは認められているルールのはずですが……。

「えっ……。アレ、ユニファイド・ルールだと聞いているんですけど。ちょっと、待ってくださいね(ルールをチェックする)。あっ、本当ですね。顔面への踏みつけOKですね。アハハハハ、今、聞いて良かったです。ただ、やることは変わらないです。ここまで練習してきたことを、相手にぶつけるだけですし。

踏まれるポジションにいること自体、既に良くない状態なので、そうならないように戦います」

──自らが踏む方にもなれますが。

「特別、そこを狙うこともないと思います。その練習はしてきていないので」

──では、対戦相手の土肥選手の印象を教えてください。

「組みの選手で、なんかネチネチとしつこい感じです。闘裸男でマスタージャパン山口宇部の同門、小田光二選手が下からのヒジでTKO勝ちしたんですけど、それまでは組み伏せられていて。基本的なことをしっかりとやっている印象があります」

──MMAでここまで組みしか使わないのか、という選手ですよね。それも真正面が組んでいくような。

「そこに付き合って、向うのペースに持ち込まれたくはないですね。ただ組みになっても何の不安もないですし、もちろん打撃も練習しているので全く不安はないです。相手のペースに合わせないよう──そこだけ気をつけます。

この試合に向けて特別なことはしていないですし、組みも打撃も練習してきました。組んでバックをとって削って、最後はバックチョークというのを弘中先生とずっと話して、練習してきました。前の試合は一本まで取れなかったので、この試合ではタップを奪いたいです」

──上を取って攻めている時に、ひっくり返されることもしばしあります。

「そこは先生から注意を受けています。ただ、ひっくり返されることを恐れて上で固めるようなスタイルにはなりたくないです。狙える時は一本を狙って、返されて下になっても柔術の技術を使って上を取り直す──そういう練習をやっています。

取りに行けるようになるためには、リカバリーにも自信が持てるように柔術の練習をしてきました。下からの練習もやってきたので、果敢に一本を取りにいく試合をします」

──野瀬選手は試合運びも一生懸命で、真正直ですよね。もっといやらしい攻撃が出来ても良いんじゃないかと。

「そういう風になれれば良いんですけど、試合になるといつもああいう風に戦ってしまっています(笑)。弘中先生からズルく戦えと言われることもないですし」

(柔術の指導中に取材の様子を見に来た)弘中邦佳 真正直……そこは本人が戦う時に判断していると思うので。それよりも失敗を恐れて固くなるところがあるので、思い切って外しても構わないっていう風に言っています」

──それよりも、弘中さん。HEATは顔面踏みつけありですよ。

弘中 えっ、ユニファイドって言われたのに……。顔面踏みつけ有り? 顔面踏みつけ有りですね。まぁ、試合前日にはルールミーティングもありますしね。

──前日……。

弘中 大丈夫ですよ。踏みつけなんか、そんな小さなルールの違いでコイツは負けないですから(笑)。小さいことを気にするようじゃ、大成しないです。

──アハハハ。了解しました。ところでHEATには春日井たけし選手というバンタム級チャンピオンがいたのですが、先日のRIZINでの敗北で引退を決めました。土肥選手との試合の向こうに春日井戦や、HEATのベルト挑戦ということは見ていなかったですか。

「ここで勝って次とか、春日井選手とかは考えていなかったです。とにかく、土肥選手に勝つことだけ……土肥選手に勝ちたいとしか思っていないです」

──では今後もHEATで戦っていくという気持ちはありますか。

「もちろん、試合ができればどこでも戦っていきます」

──HEATも外国人を再び招聘できるようになれば、強い韓国人選手などと戦うチャンスがあるかと思います。

「とにかく強い選手と試合ができるチャンス……経験を積める機会があるのなら、本当に嬉しいですし、やらせてもらえるならやりたいです」

──ではHEAT初見参、名古屋のファンに一言お願いします。

「HEATは初参戦ですが、印象に残るようなような試合をするので、ひぜ応援宜しくお願いします」

■視聴方法(予定)
10月17日
午後2時00分~ TIGET LIVE

■ HEAT49対戦カード

<HEATキック・ミドル級選手権試合/3分5R>
[王者]アブラル・ヒマラヤンチーター(ネパール)
[挑戦者] 藤村大輔(日本)

<HEATキック・ライト級王座決定戦/3分5R>
安川侑己(日本)
北川裕紀(日本)

<HEATライト級挑戦者決定戦/5分3R>
菅原和政(日本)
岡野裕城(日本)

<59キロMIXルール/3分2R>
中井りん(日本)
鈴木万李弥(日本)

<バンタム級/5分3R>
土肥潤(日本)
野瀬翔平(日本)

<キック55キロ契約/3分3R>
内藤啓人(日本)
片島聡志(日本)

<キック58キロ契約/3分3R>
ノラシン・スペチアーレジム(タイ)
一仁(日本)

<ミドル級/5分3R>
イゴール・タナベ(ブラジル)
清水洸視(日本)

<フライ級/5分3R>
ユン・テスン(韓国)
御代川聡志(日本)

<キック・ライト級/3分3R>
三輪裕樹(日本)
嶋田将典(日本)

<フェザー級/5分3R>
倉本拓也(日本)
坂本大地(日本)

<フライ級/5分3R>
森下”塾長”コウキ(日本)
堺龍平(日本)

<キック61キロ契約/3分3R>
ワンチャルーム・スペチアーレジム(タイ)
ポッシブルK(日本)

<キック55キロ契約/3分3R>
堀越拓実(日本)
夜叉猿(日本)

<100キロ契約/5分3R>
ヨコヤ・マクレガー(日本)
凡人ツチヤマン(日本

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