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【Special】 NYへ戻る、嶋田裕太の決意「奥野さんのような人がいてくれたことは、自分の誇り」

【写真】心配も不安もある。それでも楽しみの方が多いという嶋田。NY行きを前にパスポートを手にして笑顔を見せる。ワクチン2度接種の証明書を持っていると、MGではトレーニングできるそうだ(C)MMAPLANET

3日(金)、嶋田裕太が東京を離れニューヨークに戻る。

嶋田は2年前に5年の計画でマルセリーニョ・ガウッシアの下で柔術を学ぶために、NYに移り住んだ。しかし、昨年4月にコロナパンデミックの煽りを受けて一時帰国を強いられた。

その後、MGの再開の方もなかなか聞かれなかったが、ようくアカデミーも再開され、嶋田はNYへ再び向かうことを決めた。

MMAPLANETの読者に日本を発つ前に、この間の感謝の気持ち、そしてこれからの決意を語ってもらった。


嶋田裕太
「去年の4月に新型コロナウィルス感染拡大を受け、でニューヨークから日本に帰ってきて……そうですね、1年4カ月が過ぎ再びニューヨークに戻ることになりました。暫らくはジオとで家族と一緒にいましたが、去年の7月から約1年と2カ月、東京で生活させてもらいました。

本当に最初にお礼を言いたいのは、CAVEの奥野(泰舗)さんです。奥野さんが『東京で、CAVEで働きませんか?』と声をかけてくださって。東京での生活費を面倒みていただいた形で、その上で給料まで支払ってくれたことで、ニューヨークで借りたままになっているアパートの家賃を支払うこともできました。

奥野さんは僕がこういう風に言うこととか、本当に控えてほしいと思っているかもしれないです。あまり自分を押し出す方ではないので。でも、今週末から元々住んでいたアパートに戻ることができるのも奥野さんのおかげです。奥野さんの存在を抜きにして、日本で充実した生活は送れなかったと思います。

なので何よりも、ここで奥野さんに感謝の気持ちを伝えさせてください。僕に奥野さんのような人がいてくれたんだということは、自分のなかでも誇りになります。奥野さんに代わって僕が奥野さんのことを自分ごとのように自慢させて欲しいです。奥野さん、本当にありがとうございました。

この間、日本にいて……日本に行く以前、そしてニューヨークに行ってからも気付けていなかったことを気付くことができた時間になりました。ニューヨークにいたら、気付けなかったことだと思います。

具体的には自分が苦手としていることが良く分かりました。自分の身体的な特徴などが理解できたので、今後、ムンジアルで優勝するという目標に向かって、限られた時間でやっていく中で、自分にとって効率的なポジションなどの研究ができるんじゃないかなと思います。この期間にこれまでより良いペースで強くなったという実感は正直ないんです。でも見直す機会には凄くなっていて。技の練習とかもたくさんできました。

と同時にこの1年半の時間は、それだけビザを消化したことになります。NYに居られるリミットが近づいてしまった。ここも以前より集中していけるというか……前にNYに向かった時よりも気合が入っている感じがします。5年あるから1年目はチャレンジ、2年目もチャレンジ、3年目もチャレンジして──と次がある、次があるという感じでしたが、もう残り3年しかないという状況なので、1年、1年を大切に過ごせると思います。

今後はNYで自分のスタイルを作った上で、試合に勝っていきたいです。これまでマルセリーニョのようになりたいとか、同階級のチャンピオン達の試合映像を見て、真似をしてきたところがあります。でも、その人達は自分の形があって勝ち続けています。

自分も模倣しながらですけど、自分のスタイルというものを究めていって、世界選手権で勝てるよう……優勝できるよう練習します。

ビザは延長できる可能性はありますけど、3年でやり切りたいと思っています。目標を達成してやり切れるのか、目標を達成できなくてやり切ったと思えるのか。あと1年あればと感じて、延長することもあるかもしれないです。でも、次があると思うと甘えが出てしまうので、この3年でメジメをつけようと思っています。

応援とか期待とかしてくださる方々に良い報告ができるよう頑張ってきます!!」

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