【Bellator264】バンタム級最恐ドミネイター=マゴメドフ撃破の鍵は、スタッツのスナップダウンと左ハイ
【写真】フェイスオフで、既に良い空気もなっている両者 (C)BELLATOR
13日(金・現地時間)にコネチカット州アンカスビルのFight sphere=モヒガンサン・アリーナで開催されるBellator264「Mousasi vs Salter」。
メインでBellator世界ミドル級選手権試合=王者ゲガール・ムサシ✖挑戦者ジョン・ソルターが組まれている今大会だが、日本のファンにとっては古豪の域に入ってきたムサシの防衛戦と同様に、堀口恭司がタイトル奪回を宣言しているバンタム級のトップ・プロスペクト対決、マゴメド・マゴメドフ✖ラフェオン・スタッツも見逃せないファイトだ。
前UFC世界バンタム級王者ピョートル・ヤンと1勝1敗、彼に喫した敗北がキャリアを通して唯一の黒星というマゴメドフは、バンタム級タイトルチャレンジャー第一候補だ。
18勝1敗、ダブルレッグ、シングルレッグ、ハイクロッチ、ケージレスリング、スクランブル、バックテイク、トップコントロールが圧倒的に強い最恐ドミネイターといえる。マゴメドフのドミネイトの先には圧倒的な判定勝ちだけでなく、バックからチョークやスクランブルでも強烈無比なギロチンというフィニッシュを待ち構えている。
対するスタッツもキャリア16勝1敗、D-2オールアメリカンレスラーはマゴメドフと同様にレスリングを主武器としているが、より打撃を多用しスピニングバックフィストでKO勝ちもしている。
とはいえマゴメドフはストライカーは気にしない。拳が届かない距離から、鋭い踏み込みでシングルやダブルに入り、組めばもう自分の庭で戦えるからだ。そんなマゴメドフにとって嫌なタイプは、テイクダウンを切れるレスラー。加えて、そこに打撃が備わっていれば、思ったように削ることができなくなる。
そう、スタッツのようなファイターとのレスリング勝負で優勢でなければ、マゴメドフのケージコントロールファイトは計算が成り立たない。
打撃でいうオーソの構えから、左手前のレスリングのサウスポーで鋭いシングルやダブルレッグに入るマゴメドフに対し、スタッツは完全な喧嘩四つの相手となる。
右手前の打撃的にはサウスポーのスタッツは、レスリングではオーソになる。そして、この試合の鍵を握っているのはスタッツの受けの強さだ。
前述したように簡単に倒されたり、バックを許すとそこはマゴメドフのフィールドで、スタッツが倒れなければ計算が狂う。そしてスタッツは、過去の試合を見る限り受けが強いというよりも、スナップダウンが巧みだ。
つまり相手の勢いをいなして、姿勢を乱すことに長けているということになる。そしてマゴメドフが最も警戒しないといけないのが、スナップダウンをバランス崩した時のスタッツの左ハイだ。マゴメドフも蹴りを使うが、ミドルもスピニングバックキックも遠いレンジで放たれる。
対してスタッツの左の蹴り、特にハイはミドルよりも近距離で有効だ。
いなされ、見えない角度からスタッツの左ハイが入ればマゴメドフといえども立っていることはできなくなるだろう。いずにせよ、この攻撃もスタッツがマゴメドフに組み負けないという大前提があってのもの。スタッツとすれば、ルーファスポートの同門セルジオ・ペティスがチャンピオンということを考えても、微妙な立場にいるが──ただの太刀持ちでは終わりたくないのは当然だ。
次のワールドGPはバンタム級で行われるということも伝わってくるBellatorだけに、堀口の存在も含めこの試合の勝者が即タイトル挑戦となるかは不明だが──陣容が固まってきた135ポンドの戦い模様に大きな影響を与える試合であることは間違いない。
■視聴方法(予定)
8月14日(土・日本時間)
午前8時15分~Prelim :Bellator MMA YouTube Channel
午前10時~Main Card: Bellator MMA YouTube Channel
■Bellator264計量結果
<Bellator世界ミドル級選手権試合/5分5R>
[王者]ゲガール・ムサシ: 185ポンド(83.91キロ)
[挑戦者] ジョン・ソルター: 185ポンド(83.91キロ)
<ウェルター級/5分3R>
アンドレ・コレシュコフ: 170.75ポンド(77.45キロ)
サバウ・ホアシ: 171ポンド(77.56キロ)
<バンタム級/5分3R>
マゴメド・マゴメドフ: 135.75ポンド(61.57キロ)
ラフェオン・スタッツ: 136ポンド(61.69キロ)
<ヘビー級/5分3R>
ダヴィオン・フランクリン: 264 ポンド(119.74キロ)
エヴェレット・ガミングス: 257ポンド(116.57キロ)
<ミドル級/5分3R>
タイ・グワーダー: 185ポンド(83.91キロ)
カジムラット・バスタエフ: 185ポンド(83.91キロ)
<女子フェザー級/5分3R>
パム・ソーレンソン: 145.75ポンド(66.11キロ)
ホベルタ・サマージ: 146ポンド(66.22キロ)
<142ポンド契約/5分3R>
ジェフリー・グロスナー: 142ポンド(64.41キロ
セバスチャン・ルイ: 141.75ポンド(64.29キロ)
<195ポンド契約/5分3R>
オーランド・メンドーザ: 194ポンド(87.99キロ)
ジョン・マクニール: 195ポンド(88.45キロ)