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【WNO09】ゴードン去りて、ニッキー躍進──となるか。ニッキー・ライアンがアウメイダ戦へ

【写真】1年8カ月前──66キロまで減量して試合に出ていた頃のニッキー(C)SATOSHI NARITA

28日(金・現地時間)、テキサス州オースティンのJWマリオット・オースティンにてノーギグラップリング大会WNO 09が開催される。月に一度の割合で、世界トップの組技師を集めて行われる同大会。

プレビュー最終回は──兄ゴードンが去ったコンペティション・シーンで、さらなる飛躍を期待したいニッキー・ライアン✖ガブリエル・アウメイダ戦の見所を紹介したい。


<ノーギ・ミドル級/15分1R>
ニッキー・ライアン(米国)
ガブリエル・アウメイダ(ブラジル)

ゴードンの弟ニッキー・ライアンは、19歳のテクニシャン。ジョン・ダナハー門下らしく難攻不落のバタフライガードからの展開を得意とする。最大の必殺技は下から足を絡めてのヒールフックだが、当然それ以外の極めも強く、所英男や今成正和と対戦した際にはチョークで一本勝ちを収めている。

先月のWNO 08ではPJバーチ戦ではあえて足関節を封印。下から崩してから抑え込みを狙うというテーマを持って試合に臨んだ。結果、強力なレスリングベースを持つバーチを制圧することこそできなかったものの、終始試合の主導権を握って判定勝利している。

対するアウメイダは、レオ・ヴィエイラの黒帯。年齢はニッキーより10歳上だが、黒帯昇格して今年3年目で、腕十字、各種のチョークや足関節と多彩な極め技を持つ。昨年までは主に80キロ代半ばから90キロ前後の階級で戦っており、年末のアメリカン・ナショナルズでは日本でもお馴染みのハイサム・リダとデイヴィッド・ガルモの両者を下して無差別級を制している。

今年に入ってから80キロ代前半に階級を下げているが、戦績は1勝4敗とやや低調だ。兄を見倣ってか年齢と共に体重を上げているニッキーと、重量級から落としてきたアウメイダの戦い。

最近の戦績を見るとニッキー有利と見るのが妥当だろう。常に相手のセンターを取り、内側からコネクションを作り崩してくるニッキーのバタフライガードに、アウメイダがどう対処するか。また前回のバーチ戦で抑え込みというテーマを成し遂げられなかったニッキーが、今回どのようなアプローチで試合に臨むのかにも注目したい。

その他、メンデス兄弟率いるAOJの19歳ジェサ・カーンと、チェックマット所属にして2015年~2017年にかけてノーギフェザーを三連覇しているパトリシア・フォンテスの新旧女子対決や、AOJにて2019年に黒帯を取得し、昨年のパン大会ライト級を制したジョナタ・アウヴェスとダナハー軍団のオリヴァー・タザの試合も組まれている。

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