【LFA97】ドロドロの消耗戦で、削り勝ったニック・ブラウンがエストラズラスを下し第6代ライト級王者に
<LFAライト級王座決定戦/5分5R>
ニック・ブラウン(米国)
Def.3-0:49-46.49-46.48-46
アルトゥル・エストラズラス(ブラジル)
まず右ローを入れたエストラズラス。ブラウンはフェイクを見せ、右ハイを繰り出す。勢いよくカーフを続けるエストラズラスだが、ブラウンは右フックを当てオーバーハンドから組んでヒザを入れる。直ぐに離れたブラウンはローで体が流れる場面もあったが、その低い蹴りをキャッチしてケージに詰めていく。
エストラズラスは押し返して離れると、ヒザの横にアウトサイド・ローを蹴りこむ。エストラズラスはワンツーを入れ、ダブルのフェイクから左を狙う。エストラズラスはローを蹴り、ワンツーにフックを合わせようとする。さらに右オーバーハンドを当てたエストラズラスだが、ブラウンが三日月蹴り。それでも右を2つ入れたエストラズラスは、ボディから左フックをヒットさせる。ローが効かされたブラウンは組んでケージへ。離れて打撃の間合いになると、ラウンド終盤にエストラズラスが左フックを決めた。
2R、ワンツーからハイ、後ろ回し蹴りを見せたブラウン。全てをかわしたエストラズラスがパンチの交換で、重いローを蹴りこむ。ブラウンはダブルレッグでテイクダンもすぐに立たれ、再びケージにエストラズラスを押し込んでいく。バックに回ったブランはワンフック、エストラズラスが胸を合わせて首相撲からヒザを顔面に突き上げる。
離れたブラウンがワンツー、エストラズラスは疲れたか。アッパーを空振りし、軸が乱れたところで右フックを打ち込む。続く組みにヒザを合わせたエストラズラス、2Rから揃って消耗戦に。と、エストラズラスはボディから連打に転じ右フックを2発クリーンヒットさせる。ブラウンはたまらず組みつくも、エルボーを受けてラウンド終了を迎えた。
オープンジャッジで19-19とイーブンの状態で試合は3Rへ。エストラズラスが右ストレートから右ロー、さらにヒザ蹴りを繰り出す。さらにローにワンツーを合わせ、右フックでブラウンからダウンを奪う。すぐに立ち上がり、シングルレッグに出たブラウンはエストラズラスをケージに押し込んで、ダブルへ。ピンチをしのぎ、スクランブルでバックに回ったブラウンが離れて、もう一度ケージ際の攻防を経てローにダブルレッグを合わせてテイクダウンを奪う。
抑えることはできず、エストラズラスが立ち上がり最後は激しいパンチの打ち合いを経て、ジャッジ2人が29-28でブラウンがリードとした。
4R、ブラウンが組みに行き、エストラズラスが首相撲で切る。離れて右を入れたエストラズラスはボディロックでテイクダウンを許し、ブラウンは一気に背中に回り両足をフックしてRNCへ。胸を合わせたエストラズラスに対し、ブラウンは体を抜いて背中に乗りながら腕十字を仕掛ける。
これがすっぽ抜けて下になったブラウンのスイープ狙いを潰したエストラズラスは、枕でプレッシャーを与える。上体を起こしたエストラズラスはエルボーを入れるが、動きは少ない。ブラウンはロックダウンから右腕を差しあげてスイープ狙い、これもエストラズラスが制しトップをキープする。エストラズラスがトップでも疲れが目立ち、懸命に抑えに掛かる。シングルから立ち上がってリバーサルに成功したブランは、足を捌いてパス狙いからバックへ。再び両足をフックするが、エストラズラスが胸を合わせてトップを取り返す。疲れてドロドロの展開のなかで、決定的な場面から逃れたエストラズラスだが、38-38、37-39、39-37と劣性の状態で最終回へ。
5R、ワンツーを連続して前に出るブラウン。前蹴りを腹に受けたエストラズラスの動きが一段落ちる。手打ちのパンチのエストラズラスは、大きく口を開けてサークリング。ブラウンはここでクリンチ&ケージレスリングへ。優勢のまま時間を使ったブラウンが、ついに成婚使い果たしたようなエストラズラスをテイクダウンする。ガードを取り、鉄槌を連打されたエストラズラスが腕十字へ。
ブラウンは腕を抜いて両足を抱えるが、エストラズラスがステップオーバーからアームロックを狙う。ブラウンは担ぎパス&バック奪取、両足をフック。体重をかけてRNCも、エストラズラスがヒジを押して防御。ならばとブラウンはパンチを切り替える。エストラズラスは上を向いてハーフに戻すが、足を抜いたブラウンがマウントを取り返しパンチを連打。強引はRNCを極まらず、タイムアップも勝利を確信したブラウンが、LFAライト級のベルトをその腰に巻いた。