【Battle Hazard08】勝つための動きと防御力が生んだ好勝負。岩本健汰が今成から肩固めで一本勝ち
【写真】掛け逃げや大きく動くというのではなく、格闘という部分でのグラップリングであり、好勝負となった一番で岩本が今成を破った(C)MMAPLANET
22日(日)に東京都新宿区のGENスポーツパレスで開催されたBATTLE HAZARD 08。KOKルール、道着MMAルールも組まれた今大会から、ここではメインイベント──新旧グラップラー対決=今成正和✖岩本健汰戦の模様をレポートしたい。
<GT67キロ契約/15分1R>
岩本健汰(日本)
Def.14分21秒by 肩固め
今成正和(日本)
立ちレスで左腕を差した岩本が、今成をコーナーに押しこむ。今成はジャンピングガ―ドで引き込むと、持ち上げて落としガードを割った岩本が足を捌いて、頭を胸に置く。ハーフからフルガードに戻そうとする今成が足首を取りに行くも、岩本はボディロックで潰して左腕を差して頭を殺す。
岩本はそのまま今成を跨いで、頭をワキに押し付けてマットにつけ肩固めに。
マウントからスライドさせると、今成の呼吸が相当に荒くなる。一旦マウントに戻って絞める岩本は、今成のブリッジにニーインの状態で抑え&絞めを続ける。次のブリッジに、またも体をスライドさせて力を込める岩本に対し、今成は肩を押して体を捻っていく。
岩本はバックに転じ、四の字フック&シールベルトの態勢に。アゴの上からのRNCに苦し気な表情の今成は両ヒジを開き、手首を取ってエスケープに成功する。ここで岩本はネッククランクのようにアゴの付け根から首を畳みにいく。
残り時間を考えると、絞め過ぎて腕が張ってしまうことも怖い岩本は、今成が腰をずらしてきても背中を取り続け、アゴの上からRNCクラッチへ。今成はヒジを押して腰をずらすとも、ワンフックの岩本がトラックポジションを取る。
ツイスターを取られないようにワキから腕を深くいれさせない今成に対し、岩本は足首を取らせないためにロックダウン。
左足の動きを止めていたが岩本だが、下になった足でなく上になった右足に絡んでいく。今成はここで逆に岩本の右足にサドルを仕掛け、ヒールへ。
すかさずロールし上体を起こした岩本は、右足を取ってサドルを解除へ。今成は左足を岩本の右足に外掛けし、外ヒール。ならばと岩本はロールしながら寝転がり、今成の右足を取って内ヒールを仕掛ける。
左腕を差し込んで防ぐ今成は両手で岩本の右ヒザの周囲を押して腰をずらし、ロールして足を抜きながら上を向く。
立ち上がった岩本は、今成の右足を取って背中をつけて外ヒール。極まらないとみるや再び立ち上がりもう一度仕掛ける。
今成が足を差し入いれて耐えると、岩本は足首を掴み両足を捌いて、一気にパスへ。
ハーフから試合序盤のように、頭を今成のワキの下に固定させた岩本は、残った足を抜きつつマウント&肩固めの態勢に入る。
さらにスライドさせ、暴れる今成を制し渾身の力を込める岩本。ついに今成がタップし、残り時間40秒で岩本は今成から一本勝ちを決めた。
序盤の攻勢から足関節勝負にも持ち込み、削った上での肩固めでタップを奪った岩本は、個々の局面だけでなく15分を通しての戦略という部分でも岩本は見事な勝ち方を見せた。
今後について、ADCC予選もなくなったことで77キロや無差別級に挑戦したいと明言した岩本は、77キロでは岩﨑正寛の名を挙げ、無差別級では同じく同階級では意中の相手との試合が実現しない同門の米倉との対戦もありうると語った。