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【ONE 112 II】リアル少林KID!! 澤田龍人と対戦、ミャオ・リータオ「少林拳はMMAと切っても切れない」

【写真】決して跳んだり跳ねたりが、MMAの試合で見られるわけではない。ただし、跳んだり跳ねたりできるフィジカルとバランス感覚を持っているということか──(C)MMAPLANET

16日(金・現地時間)に配信されるONE112「Reign of Dynasties II」で澤田龍人対戦するミャオ・リータオ。

ジェレミー・ミアドにまさかのKO負けを喫したものの、デェダムロン・ソーアミュアイシルチョークとポンシリ・ミートサティートを連覇した時の勢いは本物だ。

ストロー級トップ5入りするポテンシャルを持つミャオ・リータオの爆発力は、少林拳法で養われていた。リアル阿羅漢、ミャオ・リータオに初インタビューを試みた。


──澤田龍人選手との試合が金曜日に迫ってきました。今の調子はいかがですか。

「凄く落ち着いているし、良い感じだよ。エキサイトし過ぎていないし、ここまでやってきたことをただ出すだけ。そういう普通の気持ちでいるからね」

──ミャオ選手はCOVID19の感染拡大が起こってから、常に北京にいたのですか。

「北京に戻って練習していたのは、ONEから試合のオファーが届いてからの1カ月ほどだよ。それまでは生まれ故郷のフーナン(河南省)でトレーニングをしていたんだ。

もちろんロックダウンの間はジムも何もかも閉まっていたけど、従弟と彼の家で練習は続けていたんだ。僕とその従弟は以前、一緒に少林拳法の稽古をしていた仲だから。彼はボクシングも知っているし、2人で練習をしていた」

──河南省ということは嵩山少林寺ですが……ミャオ選手が学んだ少林拳法というのは散打のことですか。それともあの集団で稽古している少林拳のことですか。

「散打の稽古もしていたけど少林拳、少林武術……ショーリン・ウーシューの稽古をやってきたんだ」

──あの稽古がMMAに生きることはあるのですか。

「凄く関係しているよ。少林武術はMMAに切っても切れない爆発力や、スピード、バランスを養うことができる。全ての技術のベースとなる要素を13歳から17歳まで5年に渡る少林武術のトレーニングで手にすることができた。他の多くのMMAファイターが経験したことがないトレーニングを僕はしてきたんだ。

あっ、でも映画みたいに寺に住み込んで生活をしながら稽古をしていたわけじゃないよ。少林武術学校で、ウーシューを学んだんだ。嵩山少林寺で指導されているウーシューをね」

──凄く興味深いです。ミャオ・リータオは少林武術を学び、MMAに生きるという発言を得られたことは。そしてパンデミック後、初めての試合を日本人選手の澤田龍人選手と戦います。さきほど言われたように、この1カ月は北京で調整をしてきたということですね。

「中国は新型コロナ感染拡大に対し、素晴らしい対応をしたと思っているよ。今や国内での行き来は自由になっていて、こうやって国境を越えてシンガポールに来ることもできた。

こっちにきてからは僕らは隔離状態で。トレーニング時間もスタッフに申し出て時間の調整が必要だし、スタッフは練習中も僕らの様子をモニタリングしているよ(笑)」

──ストレスがたまりますか。

「それはないよ。僕は1人でいることに慣れているし、そういう状況でも気持ちを平穏に保つことができるんだ。なにより、僕らが今いるホテルって最高だからね(笑)。ここにいるとフラストレーションがたまることはないよ。

パンデミックは僕の人生にそれほど影響は与えていないけど、トレーニングには大きく影響されてしまった。実は僕の柔術コーチがブラジルに里帰りし、それから中国に入国できなくなったので、この試合前もブラジリアン柔術のコーチがいない状態が続いていたんだ」

──澤田選手はグラップラーですし、その辺りはどのように考えていますか。

「彼の過去の試合をみると、確かにグラウンドのテクニックが優れている。良いグラップラーだからね。でも、僕はやるべきことをやるだけだよ」

──つまりアグレッシブで爆発力のあるファイトを心掛けるということですね。

「それが僕の戦い方だからね。ファンにエキサイティングな試合を見てほしいと思っている。と同時に、もっと落ち着いて戦う必要がある。もっと成熟した試合をする必要があるのは事実だよ」

──それは前回のジャレミー・ミアド戦のKO負けで学んだことでしょうか。

「その通りだよ。あの北京の試合でヒザ蹴りをもらったことを忘れることはない。もっと落ち着いて戦っていたら、僕はKO勝ちできたんだ。あんな負け方は初めてだったし、もっと円熟した試合をしないといけないと学んだんだ」

──ストロー級には王者ジョシュア・パシオの他にも、猿田洋祐、内藤のび太という日本のトップファイターがいます。そういう点でも、この試合は重要になるのではないでしょうか。

「この試合で勝てば、この階級の誰に挑んでも大丈夫だという自信を手にすることができるはずだよ。と同時に全てのファンに最高にエキサイティングな試合を届けたいと思っている」

■視聴方法(予定)
10月16日(金・日本時間)
午後9時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後9時30分~ONE App
毎週木曜、26時05分~テレビ東京「格闘王誕生! ONE Championship」

■ONE Reign of Dynasties II対戦カード

<キックボクシング・バンタム級/3分3R>
秋元皓貴(日本)
ジャン・チェンロン(中国)

<ムエタイ・フェザー級/3分3R>
サゲッダーオ・ペットパヤータイ(タイ)
ジャン・チュンユ(中国)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
ケアヌ・スッバ(マレーシア)
タン・カイ(中国)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
アズワン・チェウィル(マレーシア)
ワン・ウェンフェン(中国)

<ストロー級(※61.2キロ)/5分3R>
澤田龍人(日本)
ミャオ・リータオ(中国)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
モハメド・ビン・マムード(マレーシア)
ハン・ズーハオ(中国)

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