【Pancrase318】中島太一が堀江の左ジャブを凌ぎ、組み続けてスプリットの判定勝利
【写真】魂のケージレスリング+思わぬ接近戦の打撃が見られた、魂が擦り切れる激闘だった(C)MMAPLANET
<フェザー級次期挑戦者決定戦/5分3R>
中島太一(日本)
Def.2-1:29-28.29-28.28-29.
堀江圭功(日本)
ケージ中央でフェイントをかけ合う両者。堀江のローの打ち終わりに、中島が右オーバーハンドを繰り出す。堀江は距離を取りながら左右のロー。プレッシャーをかける中島。しかし中島の右ローは届かない。
堀江の右ハイに対し、中島は前蹴りで顔を狙う。ならばと堀江は左ジャブ、中島はダブルレッグからシングルに切り替えて、堀江をケージに押し込む。倒せないとみるや、離れ際に左フックを打った中島。
打撃の交錯から再び組み付いた中島だが、堀江もケージを背にしつつ倒されない。離れた堀江。中島は堀江の右ハイをかわし、プレッシャーをかける。左ローを当てて距離を取る堀江を、中島が左フックで追いかけ、ラウンド終了のゴングが鳴った。
1Rの採点は、ジャッジ3者とも10-9で堀江を支持している。
2R、堀江がマウスピースを忘れて注意が入る。再開後、堀江は左ジャブを繰り出しながら、中島のシングルレッグをカット。中島がまたも組み付き、堀江をケージに押し込む。脇を差して切り返した堀江。距離ができると前に出る中島。中島の右クロスが堀江の顔面を捉える。
堀江は左ボディをヒットさせる。中島がダブルで組み付き、シングルに切り替えるも、堀江がカットして離れる。左ジャブを放ちながら距離を詰める中島。堀江はケージを背にしながら、左アッパーを当てる。中島も組み付くが、ここも堀江は切っていく。
離れて左ジャブから右をヒットさせた堀江に対し、中島も組み付きながらバックを狙う。
力のこもった攻防で、堀江は取り切らせず離れることに成功し打撃戦に戻る。意外なほどに近距離の攻防となり、堀江が中島の顔面に左ジャブを合わせた。互いに蹴りを織り交ぜながら、ラウンド終了。2Rは、ジャッジ2名が10-9で中島、ジャッジ1名が堀江につけた。
最終回、頭を下げて中に入った堀江。さらに下がりながら左フックを当てて、中島の腰を落とさせる。立ち上がり距離を詰める中島が、堀江のパンチをかわして組み付くも、切られて間合を外させる。
それでも組み付いた中島がシングルで堀江をケージに押し込むも、テイクダウン以上に必要になってくるボディロックの態勢に入ることができない。ケージ中央に戻り、左ボディを当てる堀江。さらに右ショートをヒットさせる。近づく中島に、右のテンカオを当てる堀江。
中島は組み付き、堀江をケージに押し込み続ける。ここはなかなか離れることができない堀江。ようやく離れた堀江に対し、しつこく食らいつく中島が、堀江に尻もちをつかせた。ここでバックコントロールに持ち込ませず、堀江が離れる。これだけレスリングを繰り返し、攻める中島のみならず防ぐ堀江もスタミナが尽きない。
両者がどれだけ、この試合に向けて仕上げてきたのか分かる攻防が続く。さらにシングルで堀江をケージに押し込む中島。脇をすくって離れた堀江も右の跳びヒザを繰り出すが、当たり浅くプレッシャーを与えるには至らない。
中島の組みを切り、打撃が接近になると──中島は下がらず、右を振るいローから組みに行く。それを耐えるという心身の消耗戦は、残り30秒に。中島が組み付き、離れた堀江がローを繰り出す。ラスト10秒で中島が、またも組み付いて堀江をケージに押し込んだまま最終ラウンドを終えた。
ジャッジはスプリットで中島の勝利。これでフェザー級王者ISAOへの挑戦権を獲得した中島は、「チャンピオン、待っていてください。僕がベルトを取りにいくので」と王者へメッセージを送った。