【EMC05】途中でTシャツを着る珍事。女子バンタム級戦はスマジッチがフォスを破る
<女子バンタム級/5分3R>
サラ・ルザー・スマジッチ(クロアチア)
Def.3-0
ケイリー・フォス(オランダ)
飛び込んでローからパンチを振るったスマジッチ、組み合いになるとすぐに離れる。スマジッチは右フックを見せると、組まれて逆にケージに押し込む。払い腰でテイクダウンを奪ったフォスに対し、下になったスマジッチが足を狙うがレフェリーがブレイクを命じる。スマジッチは左ジャブを伸ばし、右ストレート。ワンツーを左で迎え撃つフォスだが、視線を下げてしまっている。
組みも中途半端はフォスにスマジッチが左ミドル、連打で前に出る。ケージに詰まったフォスはパンチを被弾しながらクリンチへ。ヒザを入れたスマジッチが、離れて左フックから、右を当てる。スマジッチは再び左ミドルを入れるが、距離をしっかりと詰めて打撃戦を見せることはなかった。
2R、スマジッチが圧力をかけてパンチを放つが、手打ちが多い。フォスのテイクダウンも決まらず、スマジッチはミドルをキャッチされて顔面にパンチを入れる。組んで投げ狙いを思われたフォスは、自ら離れて打撃戦へ。ローを蹴られ、右を被弾しそうになると再び組むフォス──攻め方が定まっていないようだ。それでもケージを背負うフォスの右がスマジッチを捕えた。
スマジッチは跳びヒザ、スピニングバックフィストの空振りからそのまま左ハイを見せる。が、全ての攻撃が届かず。当たってもダメージを与えるほどではないが、粗くスピードがあるスマジッチが攻勢に映る。ストレートでもフックでも、オーバーハンドでもなく、踏み込みがなく足が揃った連打のスマジッチに対し、フォスも組みに行くがテイクダウンを仕掛けることなくヒザ蹴りを被弾する。
トップの着衣に問題があるようでレフェリーがブレイクを与え、フォスのセコンドが何やら処置をする。試合が再開も、直後にラウンド終了となった。
最終回、これまでと同じようなフォームでパンチを繰り出すスマジッチ。またもブレイクが入り、ついにはフォスがセコンドのTシャツを着て試合をすることに……。再開後、ローからパンチを振りまわすスマジッチにフォスは組みつくことができない。ワンツーを被弾したフォスはケージに詰まり、懸命に前に出てヒザを狙う。ワンツー、ローと攻勢に出るスマジッチが左ミドルを入れる。右に回るのみのフォスはヒザに左を合わせ、直後にもロングで左を伸ばす。
ならばとスマジッチも左ジャブを返し、パンチを纏める。フォスは左ローを2発、3発と入れ、蹴り足をキャッチもリリース。当然のようにMMAなので顔面も含めた直接殴打制だが、踏み込みが足らず、奇しくもセミコンのような打撃戦が続いた一戦はスマジッチが判定勝ちを収めた。