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【EBI JJOT】組み技界のPK合戦?=OTのみのトーナメント開催。スーパーファイトにガンドラム出場!!

【写真】タンキーニョに果敢に足関節を仕掛けるクリコリアン。もちろん、OTではこのような攻防は見られない(C)SATOSHI NARITA

19日(日・現地時間)にエディ・ブラボー率いるEddie Bravo Invitational=EBIが、ついにJiu Jitsu Over Timeと銘打ったフェザー級16名トーナメントを行う。

オーバータイム、つまりノーポイント&サブオンリーのEBIや同じくノーポイント&サブオンリー、加えて掌底ありのコンバット柔術で時間内に一本決着がないときに用いられオーバータイム・ルールだけで勝敗を争うというものだ。


このオーバータイムは先攻・後攻をコイントスで決め、先攻となった選手がバックグラブ&襷掛け=シートベルトポジションか、腕十字で相手が手をクラッチしている状態=スパイダーウェブを選択。ここからタップを奪うか、攻められている方がエスケープに成功するまでのタイムを計測し、後攻の選手と競い合う。

どちらかが一本&エスケープにならなければ、3本まで繰り返す。いってみれば柔術やグラップリングの一つのシチュエーションを切り取って、そこからフィニッシュかエスケープかを争う。テイクダウンもリバーサルも、トランジッションもない──野球でいえばタイプレークかホームラン競争、サッカーならPK合戦、ゴルフならパターゴルフのみを切りとり、白黒をつけるといった競技になる。

もはやこれがグラップリング競技なのかも判別がつかないが、16人の参加選手にはADCC東海岸予選や西海外予選を制しているイーサン・クレィンステイン、昨年のADCCに出場(66キロ級でタンキーニョに初戦で敗れる)した10thPLANETの次世代のエース候補キース・クリコリアン、コンバット柔術ワールド・バンタム級でニック・ペースに勝ったゲイブリエル・デフロン、同じくCBBWフェザー級T出場のルイス・キニョネスらがエントリーしている。とはいってもホームラン競争だけに、勝敗の予想はつけようがない。逆にヒーロン&ヘナーのグレイシー兄弟のような、グラップリングや柔術のなかでOTの思想を持って戦ってきた護身柔術家の出現を望みたい。

The Ultimate Rea Naked Choke Shootoutと副題がついているようだが、今回はシートベルトポジションからスタートし、スパイダーウェブからのスタートも認められるようだ。そんな一発勝負グラップリングトーナメントのなかで、EBIルールで組まれたグレース・ガンドラム✖ダニエル・ケリーのスーパーファイトはノーポイント&サブオンリーのノーギ柔術の醍醐味が詰まった試合になりそうだ。

Quintet Ultraでシンシア・カルヴィーロをストレート・フットロックで17秒殺したケリーは、EBI18で日本の湯浅麗歌子と2回戦で戦いOTで敗れている。一方、Quintet Fight Nightでその湯浅とドローだったのが、ガンドラムだ。エディをして、10thPLANETのP4Pと言わしめる18歳になったばかりのガンドラムは、エディと10thPLANETの技術を余すことなく使いこなすことができるフィニッシャー。

バックコントロール→トラックポジション→バナナスプリットもしくはツイスター。Xガード→ロックダウン→エレクトリックチェアー、さらにスイープからパス。ラバー→デッドオーチャー→腕ひしぎ腕固め、次から次へと10thPLANETのテクニックを繰り出す──ガンドラム。彼女とケリーの一戦はアルティメットRNCシュートアウトと対極にあるグラップリングの醍醐味が見られそうだ。

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