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【Fight&Mosh02】渡辺健太郎からKO勝ち、内藤頌貴「強い人間でいたい。前田吉朗とやりたいです」

Nobutaka Naito【写真】快勝に笑顔が多く見られた内藤。しかし、しっかりと反省すべき点を口にしていた(C) KEISUKE TAKAZAWA/MMAPLANET

21日(土)に東京都渋谷区の渋谷O-EASTで開催されたプロ修斗公式戦FIGHT & MOSH 02のメインで、内藤頌貴が渡辺健太郎から初回終了と同時に右フックでKO勝ちを収めた。

トップグループのベテランでもなく、プロモーションがプッシュしたい若い世代でもない。そんな合間のファイターの意地こそ、J-MMA界を活性化させる。

内藤はこのKO勝ちで、中間層から上を目指す戦いが組まれる権利を得た──といっても過言でないだろう。そんな内藤に試合を振り返ってもらい、今後を話してもらった。


──おめでとうございます。

「ありがとうございます」

──まず恒例の質問ですが……今回の試合に関して、お兄さんからアドバイスはありましたか。

「何にもなかったです!!(笑)」

──アハハハ。髪の毛が伸びてマスクをしていると、会場にいる兄のび太選手が普通の小さい人に見えました。

「ハイ。しかも試合が終わると、さっさと帰ろうとしていましたから(笑)」

──なるほどぉ。のび太選手らしいです(笑)。ところで渡辺選手との試合。圧力のある選手に対し、どのように戦おうと思っていましたか。

「最初は様子見で入り過ぎないようしました。初見はやっぱり分からないところもあるので、距離が遠いところにいようとは思っていました」

──実際に試合を見て、圧力を受けているようには見えなかったです。

「そうですね。渡辺選手も最初は様子見というか……結構、距離をとっていて。思っていた以上に僕のことを警戒してくれている感じがしました。ミドルも敏感に反応してくれていましたし」

──その左ミドルがしっかりと入りました。

Naito 01「ミドルに合わせるような感じはあったので、最初はミドルじゃないところから創ろうと思い、呼吸をずらしてからミドルを蹴ったんです。アレが上手く入りました」

──ぶっちゃけて、初回KO勝ちは想定していましたか。

「なかったです。3R、きついことをしないといけない試合になる覚悟でした。もちろん、テイクダウンにも行こうと思っていましたし」

──右が当たってから、一気に行きました。

「行くしかない、潰すつもりでいきました」

──初回ということも考えると、残り時間も少なかったですし、怖くなかったですか。

Naito 02「時間、なかったですね(笑)。『鳴っちゃう』、『鳴っちゃう』と思いながら、終る前に倒そうとムキになっていました。アレは反省点というか……」

──打ち返した渡辺選手ですが、もう足が揃っている状態でした。

「効いていたのは分かっていました。体が勝手に動いた感じです。でも、最後は『あぁ、2Rかぁ』と思って(苦笑)」

──終了の合図が鳴った瞬間に最後の右が当たったような感じでしたね。

「レフェリーが止めたのを見て、ホッとしました。体力を使っていたので、あそこで終わらせたかったです。でも結局、最後は右手のフックになるので、もっと冷静に戦いたいです」

──渡辺選手をKOというのは、大きな勝利ではないでしょうか。

「ハイ、僕がアマの時からプロでやっていた選手で、トップで戦っていて。渡辺選手のKO勝ちも見てきて──戦いたいと思ってきました。戦えたことに意義がある試合だったので、勝てたことは凄く嬉しいです」

──バンタムから参入した修斗フライ級戦線は逆にバンタム級に転向した田丸匠選手、石井逸人選手、今では外様パラ千葉系といっても過言でない、平良達郎選手らが内藤選手の世代を通り越して、その上の世代に挑むという構図が続いてきました。

「僕は前田吉朗選手にも、清水清隆選手にも負けているので……そういうことは考えることなく、とにかく渡辺選手に勝ちたいと思って今回はやってきました。もう誰とやっても負けるつもりはないです。その気持ちがなくなったら終わりですし、この次は誰とやっても勝つのは僕です」

──では、この次というのは?

「できることならば、僕の中にあるのは前田吉朗と清水清隆です。色々な想いが残る……悔いはどの試合でも残っているので悔いではなくて、色々と経験した自分があの2人とやりたい。そういう気持ちです」

──今日の勝利で、その権利を得ることができたと思いますか。

「勿論です。前田吉朗、清水清隆とやる。それは僕だと思っています」

──(※控室にいた同門、フライ級世界チャンピオン扇久保博正の方を向き、)「そして最後はお前だ!」と言うことですね(笑)。

「アハハハハ」

扇久保博正 やりますよ!!(笑)

「えっ、やるんすか?! いつも引きずりまわされているので強さというのは分かっています。でも、僕も強い人間でいたいので平良君ともやりますし、扇久保さんと何かを決めるところでやれると嬉しいです。でも、とりあえずは前田吉朗とやりたいです」

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