【ONE109】後のない秋山&江藤、挑戦権獲得へ山口&三浦。負けてちゃぁ何も始まらない4試合──審判の刻
【写真】立ち位置は違うが、絶対に負けられないことに何ら変わりのない秋山、山口、江藤、そして三浦の日本勢 (C)MMAPLANET&ONE
17日(金・現地時間)、ONE Championshipより2月28日(金・同)にシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE109「King of the Jungle」の大会カードが発表され、MMAマッチで4人もの日本人選手が出場することが発表された。
メインは10日にMMAで4勝目を挙げたばかりのスタンプ・フェアテックスが自らが持つSuper Seriesキックボクシング世界女子アトム級王座防衛戦をジャネット・トッド相手に行い、コ・メインではサムエー・ガイヤーンハーダオがムエタイ世界ストロー級王座を賭けて豪州のロッキー・オグデンと争う立ち技マッチが揃った。
タイだけでなく、ジャカルタ、シンガポールと立ち技がメインとなる2020年序盤のONE。そんなシンガポール大会では日本からキックで秋元皓貴が出場し、マレーシアのアスワン・チェウィルと相対する。そしてMMAでは江藤公洋、秋山成勲、山口芽生、三浦彩佳の4人が出場し、それぞれアミール・カーン、シェリフ・モハメド、モン・ボー、ティファニー・テオとのマッチアップが決まった。
ウォリアーシリーズから本戦出場を決めた江藤だが、昨年7月にパク・デソンにTKO負けを喫してたタイミングでワールドGP出場のカーンと対戦することとなった。江藤がONE関係者の目に留まったのは、そもそもカーンの練習相手に推薦されEvolve MMAに赴いたことから。
そんな背景のある一戦、現状の江藤を見れば厳しいと予測される向きもあるが、徹底して強みであるテイクダウンを武器に、気迫の組みを見せれば気持ちが強い方でないカーンの戦闘意欲を折ることは十分に可能だ。
秋山も昨年6月にアギラン・タニに敗れONEでのキャリアが黒星発進となってはいるが、8カ月振りファイトはキャリア9勝5敗ながらONEでは0勝3敗のモハメドが相手だ。
いってみればONEが敷くカースト制で最下層に当たるエジプト人ファイター、しっかりと復活の狼煙を挙げる必要のある顔合わせといえる。
10月の日本大会で改めて世界王座挑戦をアピールした山口だが、ここで浮上してきたのは過去2度対戦が流れた中国のモン・ボーとなった。
昨年2月、そして5月と2度に渡りモン・ボーの都合でドタキャンされた山口は、11月に彼女がラウラ・バリンを下してONEデビューを飾った際に対戦アピールをされ、不快感を露にしていた。
とはいえモン・ボーはアトム級で戦うことで非常にシェイプされ、打撃が切れるファイターであることを証明しており、簡単な相手ではない。とにかく世界王座挑戦権獲得に向け、これが最後の一里塚。新鋭の成長が著しい女子アトム級にあって、ここを落とすことは全てを無としてしまうだけに、必勝の山口だ。
タイトル挑戦といえば、1週前のバンコク大会でマイラ・マザールをキーロックで破った三浦が、同王座決定戦を戦っているティファニー・テオと相対することが決まった。
シィォン・ヂィンナンには敗れベルトを巻くことができなかったテオだが、その後はミッシェル・ニコリニのテイクダウン&寝技を凌ぎ、タッチキックボクシングで判定勝利を手にしている。あのニコリニの寝技を逃げて、スタンドで削るファイトを成し遂げたテオに対し、三浦は究極の我がままファイト=首投げ&袈裟+腕関節を貫き通すことができるのか。山口と同様に、ここに勝てばタイトル挑戦権獲得はまず間違いない大切な試合となる。