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【AJJC2019】ライトフェザー級出場──ジエゴ・エンリケ─02─「ベストを尽くし、5連覇を目指す」

Diego【写真】加古と対戦した8月のコパ・ブルテリア2019。得点板のトラブルで度々試合が中断されたものの、集中力を切らすことなく試合を制した(C)SATOSHI NARITA

13日(金)から15日(日)にかけて、東京都足立区の東京武道館にて開催されるIBJJF主催のアジア柔術選手権に出場するジエゴ・エンリケ・インタビュー後編。

今年のムンジアル後、黒帯に昇格したジエゴは、8月のコパ・ブルテリアで加古拓渡と対戦し、50/50の攻防を制して勝利するなど、早速そのポテンシャルの高さを見せつけている。本人が色帯の頃、すでに黒帯を巻いていた選手も多く参戦するアジア選手権についても「楽しみしかない」と、口調は穏やかながら物怖じはしていない。

<ジエゴ・エンリケ・インタビューPart.01はコチラから>


——ムンジアルから帰国後、黒帯を巻かれました。

「黒帯になるとは思っていなくて、アブダビ・グランドスラムやアジアも、もう一度茶帯で出るつもりでした。ただ、グランドスラムの前に先生から『黒帯になれるレベルだと思うから、なってみないか?』と言ってもらえて。自分でも考えに考えて、モチベーションにも繋がると思ったのでお願いしました」

——黒帯初陣はいつの試合になりましたか。

「7月14日にあったアジサプリの大会です。アダルトで申し込んだんですけど選手がいなくて、マスター1のメジオにエントリーしていた選手が協力してくれました」

——結果は?

「バックからの絞めで優勝しました。その後、グランドスラムに出ようとしたら2週間前に締め切られてしまって……。全日本はグランドスラムを考慮して見送っていたんですけど、青帯で優勝(2015年)してから参加していないので、来年は出ようと思っています。やっぱり黒帯で優勝したいですから」

——8月のコパ・ブルテリアでは、アダルト黒帯フェザー級ワンマッチ決勝で加古拓渡選手と戦いました。

「ハイ。自分が白帯の時にすでに黒帯だった選手で、ムンジアルの最終日に残っていますし、体重の重い選手にも勝っていますから、不安はありました」

——同時引き込みで上を取り、パスも仕掛けるなどでアドバンを重ね、加古選手のスイープや足関を凌ぎ切り、ポイント2-2、アドバンテージ4-1、ペナルティ3-3での勝利です。

「やっぱりテクニカルで、予想通り強かったんですけど、EVOXにも50/50、ヒザ十字、アンクルが得意な人がたくさんいるし、その人たちとの練習のおかげで、平常心で臨めました。50/50は自分も好きな形で、下半身の力の勝負には自信がありますから、50/50に入れられてもあまり怖くはなかったです」

——週末に控えるアジア選手権、ジエゴ選手はライトフェザー級にエントリーしています。

「昨年までペナで出ていたんですけど、仕事が忙しかったり、ヨーロピアンやムンジアルで追い込み過ぎたせいか、今回はあまり気持ちが入らなくて……。何かが足りないと思ってプルーマに下げました。黒帯は色帯とはレベルが全然違うと思うし、気持ちが少しでも乱れていたら絶対勝てません。プルーマなら減量もこれまで以上に必要だし追い込めるので、気持ちを新たに固めていこうと」

——エントリーリストはご覧になりましたか。

「ハイ。初めは橋本(知之)選手がガロ、嶋田(裕太)選手がプルーマに来ると想像していたんですけど……」

——橋本選手はライトフェザー級にエントリーしていたものの、肋骨の負傷で「出れなそうです」とツイートしていましたね。また、嶋田選手のエントリーはありませんでした。

「ただ、全員強い人しかいないという印象です。何よりもタリソン(・ソアレス)選手がいますから、世界レベルのトーナメントになると思っています」

——他の黒帯との試合経験は?

「自分が色帯の時にすでに黒帯の方がほとんどだと思うので、誰と当たっても初めてです。それについては楽しみしかないですね。気持ちも上がってきているし、減量も順調です。やっぱり加古選手に勝てたことが自信になりました。加古選手は今回、プルーマに出ている選手から勝ったりしていますから。

できることなら、決勝でタリソン選手と当たりたいです。コパ・ブルテリアでもそうだったんですけど、みんなは心の中で加古選手が勝つと思っていただろうし、タリソン相手に僕が勝つと思っている人も少ないだろうから、逆にリラックスして戦えますね。プレッシャーがないので」

——ホジェリオ氏から何かアドバイスはありましたか。

「先生からはいつも、練習中や練習後にモチベーションに繋がるような言葉をいただいているし、自分の良いところも悪いところもすぐ指摘してくれるので、ありがたいです。毎日、文句の付けようのない練習をしているし、自分たちの練習を信じていれば準備万端で試合に臨めると思っています。ベストを尽くして、番狂わせを起こすつもりです。アジアは青帯で2回、紫、茶帯でも優勝しているので、5連覇を目指します」

※インタビュー後、最終的なエントリーリストが発表され、アダルト黒帯ライトフェザー級からタリソン・ソアレスなくなり出場もなくなった。

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