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【Arzalet FGC03】いの一番の出場が決まったクレバー・ルシアーノ 「KOか一本。柔術MMAを見せる」

Cleber Luciano【写真】2カ月前にクレバーが語っていたことは、試合直前でも変わることはないはず。ケビン・パクを相手にどのようなMMAを披露するか(C)MMAPLANET

間もなく韓国ソウルのカンナム区にあるクラブ・オクタゴンで戦いの幕が切っておとされるArzalet FGC03。5月に同大会の開催が決まった時に、いち早く参戦が決まっていたのがクレバー・ルシアーノだった。

5月初旬から中旬にかけて、セミナーで日本を訪れていたルシアーノに、REAL/ARZALETの山田重孝代表より連絡が入り、開催が決まったばかりの同大会へのオファーがあり、彼は二つ返事でOKを出した。

その3日後、日本を離れる日の午前中に蒲田の一心柔術アカデミーで早速MMAのトレーニングを行っていたルシアーノにインタビューをした。

7歳で柔術を始め、19歳でホイラー・グレイシーより黒帯が巻かれたルシアーノは、44歳に柔術MMAファイターならでは──味のある言葉が大いに聞かれた。


──今回、日本に来た目的は何だったのでしょうか。

「セミナーを開いたり、友人たちと会うためだよ。8回ほどセミナーを行なったけど、日本の柔術家は本当に成長している。特に若い子たちが力をつけているのが嬉しいよ」

──柔術にも色々なスタイルがありますが、そのなかでもモダン柔術は相当に浸透しているかと思われます。

「う~ん、それが道場で見る柔術はそうでもないんだ。この20年、柔術の幅が色々と広がってきてもベースになる部分は変わっていないと思っている。チョーク、アームバーという基本には何ら変化はない。

そして僕は古いスタイルの柔術が好きなんだ。柔術とはタップを奪うもの。アドバンテージで勝つことなんて興味はない。極めるから優劣がはっきりするんだ。アドバンテージで勝っても、それは試合の決着だけで柔術家の優劣はつかない。

僕が習った柔術とはそういうものだ。でも、ベリンボロだって知っている。教えて欲しいなら、指導もできるよ。デラヒーバだってそうだ。ただし、僕の柔術はタップアウトがゴールだ」

──MMAでも同じ考えですか。

「僕のMMAは柔術MMAだ。人を傷つけて勝ちたいわけじゃない。打撃も蹴りも使う。でも、テイクダウンから柔術で勝つ。ただ、殴り勝つファイターを否定することはない。蹴りたいだけ蹴って、グランドで動きが止まることもある。まあ、若いファイターは動いて、殴って勝ちたいのも分かる。

僕らの時代はバーリトゥードとは、柔術の優秀性を示す戦いだった。でも今は柔術を知らないファイターはいない。少しのボクシング、少しのムエタイ、少しのレスリング、少しの柔術。誰もが少しは全てを知っていて、MMAを戦っている。

その結果、デミアン・マイアのようなピュア柔術ファイターと戦った時、凄く苦労する選手が少なくない。30年間柔術をメインに練習していると、少しずつかじった相手には負けない」

──しかし、テイクダウンを武器に戦うレスラーが、ディフェンスにその技術を使ってきた時、柔術家は思うように戦えません。

「その通りだ。だからこそ、僕はレスリングもたくさんやってきた。レスリングは厳しいから、柔術家はレスリングとムエタイばかりでレスリングをやって来なかった。僕は違う。だから、僕はレスリングでテイクダウンを奪うと、試合をサブミッションで終わらせることができる」

──アルゼルトはまたユニファイドMMAとルールが違い、ガードワークにも理解があるかと思います。

「ルールはルールだ。MMAではトップにいるとアドバンテージがあり、それがコントロールだと思われている。でも、僕はあんまりルールについては分かっていない(笑)。ボトムから攻めることができるファイターが少なくなったから、そういう風になったんじゃないのかな。

アルゼルトは柔術を使うのに良いよ。エルボーは使いたいけどね(笑)」

──今回、アルゼルトがソウルで開催されクレバーの出場が真っ先に決まりました。

「3日前だよ。セミナーをしていたら、ヤマダさんから連絡があってアルゼルトの第3回大会がコリアであるから、メインで戦えないかって打診を受けたんだ。『オッケー。やろうよ!!』ってことだよ(笑)。

まぁ、驚いたよ。帰国してすぐにキャンプに取り掛からないといけない。今度は生徒も一緒に連れてきたいと思っていたけど、去年の10月の試合から、次にいつ大会が開かれるとかまるで分かっていなかった。

そうしたら、これだよ(笑)。まったくヤマダさんらしい。どんな相手でも僕の経験をぶつける。僕には誰にも負けない技術がある。若い選手と戦いたいね。とにかく、家族、生徒、試合を見ている人が良い試合だと思われるよう戦いたい。

何が良い試合か。タップアウトであり、ノックアウトだよ。そのために戦う。自分の戦いをする。打撃で相手を驚かせるよ。僕の打撃に驚いた相手は、テイクダウンでさらに驚き、グラウンドコントロールでショックを受けることになるけどね」

──ところでクレバーは今年で45歳になります。

「ケガもない。凄くヘルシーだし、若い選手と戦ってもスタミナで負けない。そして、これからキャンプで自分を追い込んで心肺機能を高める。その結果、対戦相手の方が僕より先に疲れることになる。

もう柔術は十分にやってきた。その柔術を試合で使うためにランニングし、山を登り、スイミングで鍛えるよ。

ただし、時差が問題だ。時差ボケで2日ほどはどうにもならない。だから、ヤマダさんにはコリアには試合の5日前に行かせてもらえるようリクエストするよ。それか早めに東京へ来ようかと思う」

──そこには45歳という年齢を感じてしまうわけですね。

「違うよ。僕は20歳の時から時差ボケが酷かった(笑)」

──時差ボケを解消し、ソウルで柔術MMAを見せてくれることを願っています。

「見ている人に喜んでもらえるよう、柔術をケージのなかで見せるよ。試合は韓国で行われるけど、日本で僕とロールした皆に期待してほしい」

■Arzalet FGC03計量結果

<84キロ契約/5分2R>
マルコス・ソウザ: 83.3キロ
イタロ・ゴンサルベス: 82.9キロ

<ライト級/5分2R>
フアン・ジンカン: 70.2
イ・ギョンソップ: 70.6

<フェザー級/5分2R>
ケビン・パク: 65.1キロ
クレバー・ルシアーノ: 66.7キロ

<バンタム級/5分2R>
大石真丈: 60.9キロ
ペ・ジョンムン: 61.5キロ

<ウェルター級/5分2R>
エリック・マイケル・フォート: 76.9キロ
ジョン・ジェイル: 77.2キロ

<バンタム級/5分2R>
リカルド・ディアス: 60.7キロ
キム・ウジェ: 61.6キロ

<フェザー級/5分2R>
ファン・ドユン: 66.1キロ
ミン・ギョンチョル: 65.9キロ

<ヘビー級/5分2R>
キム・ミョンファン: 117.3キロ
リュウ・ギフン: 108.5キロ

<OPフライ級/5分1R>
チェ・ジョンビン: 57.3キロ
チョ・ヒョクタック: 57.3キロ

<OPライト級/5分1R>
シン・ユソップ: 70.2キロ
パク・フサン: 71.5キロ→71.0

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