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【Deep Cage】ウェルター級T決勝で長谷川賢と戦う、大化け=住村竜市朗 ─01─「吹っ切れました」

Ryuichiro Sumimura【写真】SFKで打撃の練習に取り組む住村(C)MMAPLANET

15日(土)に東京都文京区・後楽園ホールで開催されるDEEP CAGE IMPACT 2017。同大会でウェルター級GP決勝=長谷川賢×住村竜市朗が組まれている。

昨年10月、今年の3月とトーナメント戦を消化し、決勝の舞台に残ったのは本命=長谷川と、大穴と目されていた住村となった。

ただし、トーナメントで一番成長しているのは住村だ。その住村の飛躍のきっかけとなっているSFKジムでの打撃練習の前にインタビューを試みた。


──かなり舌戦を繰り広げていますね。

「まぁ、関東の方なので関西と関東でしっかりと盛り上げたいと思います」

──現在のコンディションは?

「これまでで一番良いと思います。打撃も寝技も、際も伸びたので。そこでしっかりと仕留めていきたいと思っています」

──このウェルター級トーナメント、出場が決まった時に山は1回戦であったと同時に、優勝するためには長谷川賢という選手のことを意識していたと思います。

「そうですね。メガトン級でチャンピオンだったのでリスペクトはしていました。ライトヘビー級、ミドル級と階級を下げてもRIZIN以外では勝ち続けていたわけですし。それでもウェルター級まで落とせるんかなっていうことは思っていました。

そうしたら初戦の佐藤(洋一郎)選手との試合で、ああいう感じになって。やっぱり減量はきついんやなって。人間には適正体重があるので。だから77キロは厳しいのかと思っていたら、片平(なぎさ吉幸)選手との試合では、ケガをしていつつあれだけのことができるので凄いなと思いました。打撃も寝技も強い選手です」

──長谷川選手はトーナメント本命で、住村選手は悠太選手を初戦で破ることが番狂わせと見られていました。ただし、これまで今回のトーナメントで最も化けたのは住村選手です。

「ありがとうございます。ずっと1Rから攻めないといけないとは思っていたけどできていなかったのが、トーナメントになって吹っ切れました。悠太選手は少し前まで国内最強のウェルター級の選手でしたし、そこにチャレンジするのだから、待ちの試合をしていたらアカンなって思って。

それで自分から攻めようという練習をしてきたことが試合に出せるようになったんです」

──自分から攻める練習というのは?

「対戦相手のことを研究するようになったことが大きいです。それまでは出たとこ勝負だったのが、対策を練って、そこに則した練習をして、試合で出すという形で戦うことができるようになったんです。

SFKの寒川(慶一)代表、キングジムの小西(優樹)代表と一緒に対策を練って、それが良い結果に結びついています。寒川さんは打撃で相手の癖を見抜いて、組み技は小西さんが研究してくれるので、僕は言われたことを忠実に試合で出すだけです」

──長谷川選手対策もバッチリだと?

「対策は練ることができていますけど、結局は自分自身やと思っているので。寒川代表と小西代表を信じているので、僕は教わったことを試合で実行する、その気持ちを整えて勝つだけです」

──その気持ちの面もフリーになって変化はありましたか。

「そうですね、負けたら終わるという気持ちはより一層強くなっています。そういう試合に対する意気込みが違うことで、結果も違ってきたと思います」

──これが最後ということで、気持ちが萎縮することはないですか。

「いえ、今のところは良い方向にしか作用していないです。それまでは対策をしていなくて、リングに立ってみるとどうしてもズレがありました。そこを修正できないで、判定負けするようなことがあったのが、今はもうなくなりました。

トリニティーサンズに所属していた時は須田(匡昇)代表からも、良いところが出せていないって常に言われてしまうような状況で。どうしてもあの頃は須田さんとばかり練習していて、自分のなかで練習が対須田さんになってしまっていました。それが実際の試合でズレにつながっていたと思います」

──フリーなって練習相手が増えたことが、現在の好調の要因でもあると?

「噛み合ってきたのはあるはずです」

──今、その練習は主にどこで?

「打撃はSFKでミット打ちと対策練習ですね。あとは西宮にあるRISEのチャンピオンだったり、K-1MAXにも出ていた祐樹さんのアンカージムで純粋にキックの練習もしています。SFKでやったことをアンカージムのスパーで色々と試させてもらっている形です。

組みはキングジム、パラエストラ東大阪で。パラエストラ東大阪はストラッサー起一選手が大阪にいる時は練習されているのですが、東京で長谷川選手と一緒にやっているということで、気を使っていただいて僕が行くときには姿を見せないようにしてくれているんです。それでも岸本さん、下石さんと出し切るように練習しています」

──トーナメント自体は初戦がケージ、準決勝がリング、そして決勝がケージになります。

「僕はどっちでも関係ないです。ケージでもリングでもどっちでも良いです。言われた状況で戦うよう調整するので、そこを気にしたことは一切ないです」

<この項、続く>

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