この星の格闘技を追いかける

【WJJC2017】ライト級──ホベルト・サトシ・ソウザの戦い&帝王ルーカス・レプリ、4度目の頂点に

Satoshi & Lepri【写真】世界王者は負傷したサトシをマット中央で労わった(C)MMAPLANET

1日(木・現地時間)から4日(日・同)にかけてカリフォルニア州ロングビーチのカリフォルニア大ロングビーチ校内ピラミッドで開催されたブラジリアン柔術世界選手権=ムンジアル。柔術世界一を決定する世界大会レビュー第7回は、ライト級に出場したホベルト・サトシ・ソウザの戦いと、ルーカス・レプリの優勝の模様をお伝えしたい。


01サトシは一回戦、ヴィトー・マトスと対戦。シッティングを取ったマトスの足を捌き、あっさりマウントからバックを奪うと、弓矢絞めを極めて勝利した。02

さらに続く二回戦では、マルセロ・マフラから得意の引き込み三角絞めでタップを奪いベスト8に進出。過去3度世界王者に輝いているマイケル・ランギとの試合に駒を進めた。

<ライト級準々決勝/10分1R>
ホベルト・サトシ・ソウザ(ブラジル)
Def. by 2-0
マイケル・ランギ(ブラジル)

03気合十分のサトシは、スピードのあるテイクダウンを仕掛けてから引き込んでオープンガードを取る。ワキを締めて左右に動いてくるランギに対し、サトシは素早くシッティングに移行しての攻撃を狙うが、ランギは胸を張ってサトシの体を倒しつつ、リバースハーフのような状態から一気にパス狙いへ。

04それを避けるためにうつ伏せになったサトシは、体を起こしてテイクダウンを狙うが、ランギはサトシの右腕を小手に巻いて投げつける。ランギと一緒に回転したサトシは、正対してガードに。スピード溢れる攻防の末に、まずランギがアドバンテージを先制した。

05改めてオープンガードを作ったサトシは、やがてランギのラペルを引き出すと、ランギの左足を巻き込みながら右手で取ることに成功。そのラペルを強烈に引きつけることで、ランギを崩しながら上になって見事に2点を獲得した。

06下になったランギは得意のスパイダーガードを狙うが、サトシはヒジを内に絞ったり、横に張り出す等、なかなかその足を上腕に当てさせない。それでもランギはスパイダーの形を作って煽るが、サトシはバランスを保つ。さらにランギは横方向に大きくサトシを崩しにかかるが、サトシはそのたびに側転するように反応して上をキープしてゆく。

07残り1分半。いよいよランギのスパイダーからの揺さぶりが強烈になるが、サトシはその度に横に飛んでスイープを回避する。残り30秒の時点で、体重をかけてランギの体を二つ折りにしたサトシは、最後はマットに腹ばいになるようにしてランギのスイープを防ぎ、見事に2点のリードを守りきって見せた。

スイープで先制した後、ランギの代名詞であるスパイダーからの攻撃を抜群のボディバランスで防御してみせたサトシ。ガードからもトップからも、世界最高峰の実力を持つことを改めて見せつけた。

<ライト級準決勝/10分1R>
ホベルト・サトシ・ソウザ(ブラジル)
Def. by 6-2
ジョニー・ソウザ(ブラジル)

準決勝でサトシと対峙したジョニー・ソウザは、マリオ・ヘイスの黒帯。準々決勝でセルシーニョことセスソ・ヴィニシウスをレフェリー判定で下して勝ち上がってきている。

08タブルガードから上を選択したサトシは、ジョニーがハーフガードを取ろうとしたタイミングですぐに横に動いてパスを決め、3点を先制してみせた。ガードに戻したジョニーは、デラヒーバやディープハーフを作っての反撃を試みるが、サトシは上から迅速に対処。ジョニーの動きに対応してポジションを変え続けて決して譲らない。やがてジョニーはオモプラッタを仕掛けるが、サトシはこれもすぐに回転して回避する。

09その後離れたところから素早く噛み付いたサトシは、ジョニーの右足の上に自らの左足を乗せて座り、そのまま胸を合わせて上半身を殺しながら前に進んでゆき、最後は右足を抜いてパスに成功。6-0と差を広げた。その後もジョニーのハーフガードゲームにソツ無く対処したサトシは、残り15秒でスイープを許すも6-2で完勝した。

卓越したスピードとキレ、そして的確な手順で繰り出される技術をもって準々決勝と準決勝を勝ち抜いたサトシは、ついに初の世界大会決勝進出。14年の準決勝で何度もパスガードされて大敗し、翌年のワールド・プロ大会でも完敗を喫している絶対王者、ルーカス・レプリとの決勝に駒を進めた。

<ライト級決勝/10分1R>
ルーカス・レプリ(ブラジル)
Def. by 負傷棄権
ホベルト・サトシ・ソウザ(ブラジル)

10試合が開始するとすぐにスタンドで額を付け合い、袖と襟を取り合った二人。レプリが額で押してゆくと、サトシもフットワークを使って回りながら隙をうかがう。軽くヒザをついてレプリのズボンに手を伸ばすサトシだが、レプリは足を引いて対処。

11そして2分近くが経過した頃、レプリが横捨て身の要領で素早く崩しを仕掛ける。サトシは両手とヒザを付いてからすぐに立ち上がるが、そのまま場外へ。なんとサトシはそこで左腕を抑えて倒れてしまう。手を付いた際に、左肩を脱臼したようだ。

13このままサトシは試合続行不可能となり、レプリの4度目の優勝が決定。応急処置を終えてマットに戻り、試合終了を宣告された後にヒザを付いて涙を流すサトシを、レプリは静かにハグしてその健闘を称えた。

終わってみればレプリの牙城は誰も崩せず。今大会は、アドバンテージ1差だった岩崎戦も含めて、その強さのまざまざと見せつける場面すらないまま優勝してしまった感がある。涙を飲んだ岩崎とサトシ、そして昨年唯一レプリと競った試合をした(今大会は欠場の)JT・トレス、その他の新しい力が来年この絶対王者の牙城に迫ることができるのだろうか。

■リザルト
【ライト級】
優勝 ルーカス・レプリ(ブラジル)
準優勝 ホベルト・サトシ・ソウザ(ブラジル)
3位 ヤン・ルーカス(ブラジル)
3位 ジョニー・ソウザ(ブラジル)

PR
PR

関連記事

Tokyo Int JJC

Movie