【UFN111】アジア最強女子、キックで男に勝っているキム・ジヨンがついにオクタゴン初陣へ
【写真】拳闘アジアの女王、MMAでも負けなし。ついにキム・ジヨンがUFCへ(C)TOP FC
17日(土・現地時間)、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるUFC Fight Night111「Holm vs Correia」。3年半振りのシンガポールでのUFCは、北米直輸入カードに日本人ファイターの出場、そしてアジア太平洋地域のフィーダーショーからUFCデビューを迎えたファイターが見られるなど、ファン垂涎のカードが揃っている。
そんな同大会でついにアジア最強女子が、UFCという晴れ舞台で戦うこととなった。キム・ジヨン──1989年10月生まれの27歳、中学3年生の時にムエタイを見て、キックのジムに入門を果たす。16歳、初めての試合がヘッドギアなしのプロファイトで、直後にはMMAのトレーニングを始め、当時の韓国トップMMA大会=スプリットMCのアマファイトで4連勝を果たす。
大学進学を控え、実績により加点されるボクシングを志すと、ジムの会長からプロ向きだと勧められプロフェッショナル・ボクサーに。戦績は6勝2敗ながらOPFBA東洋太平洋スーパーフェザー級王者に君臨するなど、アジアの頂点に立った。その後、2年遅れで大学に進学し、既に付き合っていた柔術家&MMAファイターのソ・ジェヒョンに誘われ、チーム・パシで再びMMAファイターを目指す。
しかし、対戦相手がおらずキックで戦うようになるとKAMAでベルトを巻いたにも関わらず試合の機会に恵まれない状況に変わりはなかった。ついに2011年6月には男子選手=クム・スンナムと戦い、振り回し系の男子選手と堂々の打ち合いの末、テクニックで上回り、しっかりと3‐0の判定勝ちを収めている!!
待望のMMAデビューはそれから1年半後の2013年11月──日本のトップ杉山しずかとドロー、4カ月後には世界を舞台に戦っていた端貴代を初出場となったロードFCで再びドロー。14戦目の杉山(10勝3敗)と19戦目(14勝4敗)の端というはるかにキャリアの上回る対戦相手に黒星をつけられることがなかったキム・ジヨンはその後、端とDEEP JEWELSのバンタム級王座に挑戦し判定勝ち、ベルトをその腰に巻いた試合を含め5連勝で負けなしを続けている。
あくまでもUFC出場を目指し、インヴィクタFCですら遠回りと出場を固辞し、独自&カワイ子ちゃん路線のロードFCからTOP FCに戦場を移すと、途中でONEと交渉した時期もあったが、ついにオクタゴン・デビューを果たすこととなる。
鋭い左ジャブ、重くスピードのある右ストレート、頭を下げた相手へのヒザ蹴りも強力無比。右はオーバーフック、左のフックとパンチの種類も多く、中間以内のレンジの打撃の強さは疑いようがない。ケージ際では、ここにエルボーやボディも武器にしているキム・ジヨンは自分のタイミングの攻撃、相手に合わせた襲撃も問題なし。いよいよ世界を舞台にどのような戦いを見せるのか、ルシエ・プシオワとの一戦、非常に楽しみだ。
■ UFN111対戦カード
<女子バンタム級/5分5R>
ホーリー・ホルム(米国)
ベチ・コヘイア(ブラジル)
<ヘビー級/5分3R>
アンドレイ・オルロフスキー(ベラルーシ)
マルチン・ティブラ(ポーランド)
<ウェルター級/5分3R>
キム・ドンヒョン(韓国)
コルビー・コビントン(米国)
<ウェルター級/5分3R>
ハファエル・ドスアンジョス(ブラジル)
タレック・サフィジーヌ(ベルギー)
<ライト級/5分3R>
五味隆典(日本)
ジョン・タック(グアム)
<ヘビー級/5分3R>
マット・ハリス(米国)
シリル・アスケア(フランス)
<フェザー級/5分3R>
アレックス・カサレス(米国)
ロランド・ディ(フィリピン)
<フライ級/5分3R>
佐々木憂流迦(日本)
ジャスティン・スコッギンス(米国)
<ウェルター級/5分3R>
リー・リンジャン(中国)
フランク・カマチョ(グアム)
<バンタム級/5分3R>
クァク・グァンホ(フランス)
ラッセル・ドーン(米国)
<フライ級/5分3R>
ジョン・デ・トーマス(フィリピン)
井上直樹(日本)
<女子バンタム級/5分3R>
キム・ジヨン(韓国)
ルシエ・プシオワ(チェコ)