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【Pancrase283】キャリア35戦のマルロン・サンドロ戦へ、9戦目の松嶋こよみ<01>「かち合わずに前へ」

koyomi-matsushima【写真】マルロン・サンドロ戦へ向け、意気込みを語った松嶋はそのまま岩崎空手=MMAのトレーニングへ(C)MMAPLANET

18日(日)に東京都江東区のディファ有明で開催されるPancrase283。同大会にナチュラル・ボーン・MMAファイター、MMAファイターになるべきして生まれた男=松嶋こよみが出場し、マルロン・サンドロと対戦する。

元SRCフェザー級王者、その後ベラトール参戦を経て、アジアに活動拠点を移したサンドロのキャリアは実に26勝7敗2分。対する松嶋は6勝1敗でしかない。

昨年のプロ修斗新人王は、幼少期から高校に掛けて極真空手、柔道、キックボクシング、レスリングを学び、大学もレスリングで進学した。しかし、MMAファイターを目指した彼は大学を辞してかつてレスリングを習っていたAACCに再入門。アマ修斗全日本を制し、前述したように修斗新人王を獲得、PXCでもキャリアを積んだ。

そのPXCでは4月にロランド・ディにキャリア初黒星を経験した後にパンクラスに新天地を求めた。9月のデカゴン初陣でタイトルコンテンダーの牛久絢太郎をキムラで捉え、セコンドのタオル投入でTKO勝ちを収めた。

そして迎えてパンクラス2戦目でサンドロと対戦。キャリア最強の相手と戦う松嶋に話を訊いた。


──マルロン・サンドロ戦まで3週間を切りました(※取材は11月30日)。ところでPXC55でロランド・ディが判定勝ちを収めていますが、かなり寂しい内容でした。

「ホントに『この相手に負けたのか』って。もう喪失感しかなくてヤバかったです(苦笑)。ロランド・ディの試合があることを(澤田)龍人とかに、俺に勝ったヤツの試合だからチェックしろよって感じで話していたんですよ。あんなこと言わなければ良かったです……。

あの試合を見られて、龍人に『こよみさん、アレに負けたんですか』って思われるのが嫌ですね(笑)。なんなんですかね、もっと強いと思っていたのに……」

──あの一発さえなければと本当に無念ですし、臍を噛むとはこのことですね。

「本当はもう1回戦いたいと思っていたのですが、あの負けはあの負けで勉強になったということで、もうロランド・ディを追いかける必要ないと思いました。

マルロン・サンドロとロランド・ディは違いますね。簡単には勝てないとずっと考えてきたし、ずっとマルロンの映像を見続けてきました」

──一番注意しているのはどこですか。

「打ち合いになった時の力ですかね。圧力も強そうです。これまでの試合にはないプレッシャーの強さだと思うので、僕の方からプレッシャーを掛けたいですね。

キム・スーチョルとチェ・ムギョムと戦った試合を何度も見たのですが、チェ・ムギョムと戦った時は同じ控室だった佐々木(信治)さんから『調子が悪そうだった』と聞いています。あの試合のような一発狙いのファイトだと大丈夫かと。ただ、キム・スーチョル戦ではそんなこともなく、色々なことをしていました」

──キム・スーチョルは何が何でも前に出るタイプで、チェ・ムギョムは距離を外す。その辺りも違っていたかもしれないですね。

「チェ・ムギョムは前蹴りとかも上手いし、テイクダウンも打ち合いもできる。あの選手は強いですね。キム・スーチョルとマルロンなら、マルロンの方が随分と大きかった。

自分も性格的に前に出る選手なので、かち合わずにタイミングをずらして前に出ていきたいです」

──圧されるとパンチの振りが大きくなりますが、そのパンチを繰り出すリーチとパワーは松嶋選手にとって未体験ゾーンかもしれないです。

「パンクラスイズム横浜でかなり大きな選手と練習させてもらっていますし、そのおかげでどこに居たくないのかが分かってきました。マルロンの距離にしないファイトを心掛けたいです」

──上を目指すならチェ・ムギョム以上の試合をしてほしいという期待を松嶋選手にはしてしまいます。

「ああいう戦い方は体格も違うからできないですが、そこは自分らしい試合をしようと思います」

──マルロンの組みについては?

「ここ最近の試合のテイクダウンだと、多分切れます。寝技でどう戦うかは別ですが、テイクダウンは大丈夫じゃないかと」

──シングルからスタンドでバックに回って来る。そんなノヴァウニオン的な動きは嫌です。

「金網際で近い距離の打ち合いになると、そういうことをしてきそうですね。まぁ、自分がどんな風に対応できるかは、その時になってみないと分からないです。

でもAACCで組みの強い選手と練習していますし、北岡選手たちにもその点を見てもらっているので、抜かりはないと考えています」

<この項、続く>

■ Pancrase283対戦カード

<KOPストロー級選手権試合/5分5R>
[王者] 砂辺光久(日本)
[挑戦者] 北方大地(日本)

<フェザー級/5分3R>
ISAO(日本)
高谷裕之(日本)

<フェザー級/5分3R>
松嶋こよみ(日本)
マルロン・サンドロ(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
内村洋次郎(日本)
田中半蔵(日本)

<フライ級/3分3R>
桑原悠(日本)
三澤陽平(日本)

<フライ級/3分3R>
中村龍之(日本)
杉山廣平(日本)

<フェザー級/3分3R>
渡辺謙明(日本)
堀江圭功(日本)

<ライト級/3分3R>
小林裕(日本)
丸山数馬(日本)

<フライ級/5分3R>
春日井健士(日本)
ホジェリオ・ボントリン(ブラジル)

<フライ級/3分3R>
神酒龍一(日本)
古間木崇宏(日本)

<フライ級/3分3R>
荻窪祐輔(日本)
若松佑弥(日本)

<ライト級/5分3R>
林源平(日本)
ジョン・パチスタ・ヨシムラ(ブラジル)

<ストロー級/3分3R>
小塚誠司(日本)
児玉勇也(日本)

<バンタム級/3分3R>
TSUNE(日本)
山口亮(日本)

<バンタム級/3分3R>
合島大樹(日本)
坂本端氣(日本)

<フェザー級/3分3R>
松岡嵩志(日本)
宮路智之(日本)

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