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【Road to UFC S05 SF】RTU準決勝=コレン戦へ、田嶋椋「自分はUFCファイターだと思って過ごしています」

【写真】あの判定を取れたのは、本当に大きい。初回と3Rを取る大切さが、海外の試合だと浮彫になる(C)TAKUMI NAKAMURA

28日(金・現地時間)に中華人民共和国は上海の浦東発展銀行上海東方体育中心(プートン・ファジャン・インハン・シャンハイ・ドンファン・タイユィ・ジョンシン)で開催されるRoad to UFC Season05 Semi Finalsで、田嶋椋がインドのチュングレン・コレンと対戦する。
Text by Takumi Nakamura

トーナメント1回戦では中国のティ・ハイタオと対戦し、スプリット判定までもつれる接戦を制して準決勝に駒を進めた田嶋。快勝という内容ではなかったものの、フルラウンドの競り合いに勝ったことは田嶋にとって大きな経験値となった。準決勝で対戦するコレンは一回戦で計量オーバー、試合を受けた宮口龍鳳にRNCで一本勝ちするという、いわくつきの結果で準決勝進出を果たしたファイターだ。

Road to UFC(RTU)を戦うなかで、トーナメントを勝ち抜いてUFCファイターになるのではなく「普段から自分はUFCファイターだと思って、『UFCファイターだったら、ここでもっと練習しているよ』と自分に言い聞かせながら練習している」という田嶋。その意識が田嶋を強くし、トーナメント制覇につながるはずだ。


ジャブ、ストレート、ワンツーは徹底的にやっています

――トーナメント1回戦では中国のティ・ハイタオにスプリット判定勝利して準決勝進出を決めました。まず前回の試合から振り返っていただけますか。

「試合の感想としては、会場の雰囲気がものすごくアウェーだったんですよ。自分が入場したらめちゃめちゃブーイングされて。それでケージの中で相手の入場を待っていたら、相手がジャッキー・チェンのポリスストーリーの曲で入場してきて、会場がめちゃくちゃ盛り上がったんですよね」

――入場の時点でティが観客のハートを掴んでいたのですね。

「はい。ただ僕も子供の頃からジャッキー・チェンが好きだったんで、やっぱりあの曲はかっこいいなと思いました(笑)」

――改めてジャッキー・チェンのかっこよさに気づいたわけですね(笑)。1Rにティが攻めると会場から大声援が起きているのは配信を見ていても伝わってきました。

「いざ試合が始まっても会場の雰囲気は変わらずで、相手がパンチを打ってきて、僕には当たっていないのに、お客さんは『うおー!』って感じでめちゃくちゃ沸いているんですよ。僕としては1Rは自分が取っていたと思うんですけど、あの歓声とお客さんの反応で相手に(ポイントが)入るんじゃないかと思って、ちょっとそこに飲まれそうになったところはあります」

――1Rが終わったあとのインターバル中はセコンドとどのような会話をしたのですか。

「インターバル中は1Rを取れているかどうか分からないから、2Rはしっかり取りに行こうという話を代表ともしていたのですが、いざラウンドが始まったら結構やられちゃいました(苦笑)」

――2Rが始まってすぐティが積極的に攻めてきたので、ティも2Rを明確に取るつもりだったと思います。

ここまで入って、ボディロックテイクダウンが決まらなかった

「多分映像ではそんなに伝わらないと思うんですけど、ティは組んだ時の組み力がめちゃくちゃ強かったんですよ。組んだ時のプレッシャーが想像以上にすごくて、ちょっと『組みが強いな…』と思いましたね」

――組みが強い選手特有の組んだ瞬間に分かる力強さがあったのですね。

「特に四つで組んだときに腰の重さを感じたので、四つからテイクダウンは出来ずに、ダブルレッグでテイクダウンを取りに行く感じになりました」

――そこはスムーズに切り替えることが出来たのですか。

「そうですね。あとは打撃に合わせて(ダブルレッグに)入るというところが上手くできていたんで、そこを切り替えられたのはよかったかなと思うところでした」

――グラウンドの攻防で何度か田嶋選手がバックを取りかける場面もありましたが、ティはバックエスケープが上手かったですよね。

「自分が焦って背中に乗っちゃったのも良くなかったんですけど、足を解除するのがすごく上手かったですね。あれはちょっと想定外というか、ちゃんと柔術的な動きができる選手なんだなと思いました」

――しっかり取りに行こうと話していた2Rをティに取られる形になり、最終3Rは何を考えて戦ったのですか。

「1Rはどちらが取ったか分からない。で、2Rは確実に取られている。もう3Rは取るしかないという話をしていました。ただ2Rにもらったパウンドが実はめっちゃ効いていたんですよ。だからインターバル中もぼーっとしちゃっていて、3Rは記憶が曖昧なんですよね。だから3Rが終わった時も『あれ?もう終わり?』みたいな感じでした」

――そのような状況で3Rを戦っていたのですね。右ストレートが非常によく当たっていましたが、あれは身体が勝手に反応して出ていたのですか。

「特に細かいことは何も考えずに、倒すしかないと思って前に出ていた感じです。ただ明らかにティが疲れていると思った記憶はあります。ティは2Rに仕留めるつもりで攻めてきたんで、それで消耗していたんだと思います」

――右ストレートそのものはずっと練習していた技だったのですか。

「自分はK-1ジム大宮で打撃の練習をやっていて、姜(宗憲)代表にもミットを持ってもらうのですが、だいぶパンチの精度と威力が上がってきていて、当たれば倒せる自信があったんですね。それもあって無意識のうちに右が出ていたと思います」

――K-1ジム大宮の選手は基本技術のレベルが高く、ワンツーが上手い選手が多いですが、田嶋選手もそこは練習しているところですか。

「本当にジャブ、ストレート、ワンツーは徹底的にやっていますね」

――特にMMAの場合は複雑なコンビネーションを覚えるよりもジャブ・ワンツーをしっかり打てる方が組みにも対応できますよね。

「そうなんですよね。あと意外と総合の選手で真っ直ぐなパンチを打てる選手が少ないので、逆にジャブとストレートをちゃんと打てる選手はパンチを当てられるんだろうなと思います」

――試合が終わって判定を待っている時の気持は?

「正直気持ち的にはちょっと持っていかれたかなと思いました。試合中の周りのリアクションを含めて。だからジャッジが割れて3人目で自分の名前を呼ばれた時はほっとしましたね」

――完全アウェーという状況のなか、スプリット判定で勝ち切ったことは自信にもつながりましたか。

「RTUという舞台、UFCと同じ会場で試合ができたことは、すごく興奮して嬉しかったです。またスカッと勝つのではなくて、スプリット判定のキツい試合を乗り越えたことが、自分の中では自信になっているところです」

――1RKOなど短期間で終わるより、3Rフルに戦ったことで得るものが大きかったようですね。

「はい。ちゃんと3Rやり通したことがいい経験になったと思います」

日本人として、またパンクラスのチャンピオンとしてもしっかり強さを見せたい

――準決勝ではチュングレン・コレンと対戦します。一回戦でコレンは体重オーバーがあったものの、宮口龍鳳選手が試合を受けて、コレンが一本勝ちするという結果で勝ち上がってきました。

「まずは計量オーバーしないでくれよと思います(苦笑)。ファイターとしては、すごくパンチを振ってくる、結構遠いところからでもブンブン振ってくるのかなと思います。あとはレスリングとスクランブルが強いですよね。そういう細かいところにプラスして荒々しさがある。自分が想像するザ・外国人選手みたいなイメージありますよね」

――MMAファイターとしての完成度や細かい技術はティが上かもしれませんが、フィニッシュされる怖さがあるのはコレンだと思います。

「向こうは荒々しく前に出て来ると思うんで、自分もひかずに前に出て(打撃を)細かく細かく当てて、的確にダメージを与えていこうと思います。どの試合映像を見てもコレンは1Rは勢いがありますが、2・3Rは結構バテているんですよね。逆に自分は割と動きが落ちずに、2・3Rも1Rと同じように戦えるので、チャンスを見つけて仕留めたいです」

――田嶋選手も色々な選手と戦ってきて、コレンを攻略するイメージは出来上がっていますか。

「コレンはパンチを振って組んでくるだろうし、お互いにスクランブルをガンガンやるタイプなので、どこかで必ず組みの勝負にはなると思います。そこを踏まえて自分が最終的にパウンドで終わらせるか、スタンドでたくさん殴ってKOするか。そんな試合をイメージしています。ただコレンは1発が怖いので、スクランブルの攻防もありつつ、タフな試合になると思います。前回のように(パウンドを)効かされるところもあると思うので、そこはやられる覚悟も持ってやらないとなって感じですよね」

――まだトーナメントの途中ではありますが、RTUに出場したことで精神的に変化したことがありますか。

「UFCまであと2勝、あと一歩手前のところまで来たわけじゃないですか。ここでしっかり優勝するために、普段から自分はUFCファイターだと思って過ごしていますね。練習環境もそうですし、日々の練習の中でも『UFCファイターだったら、ここでもっと練習しているよ』と自分に言い聞かせながら練習するようになったので、そこは変わりましたね」

――RTUを優勝してUFCファイターになるという考えではなく、UFCファイターだったらどう行動するかを考えて日々を過ごしているわけですね。

「そうですね。自然にもっともっと…という感じで強くなることに貪欲になっています」

――今回も日本からのたくさんの人が田嶋選手のことを応援していると思います。ファンのみなさんにメッセージをいただけますか。

「次はインド人の強い選手なんですが、日本人として、またパンクラスのチャンピオンとしてもしっかり強さを見せたいと思います」

■視聴方法(予定)
8月28日(金・日本時間)
午後6時00分~UFC FIGHT PASS
午後5時45分~U-NEXT


■Road to UFC Season05 Semi Final対戦カード

<ライト級/5分3R>
ダリウス・フラワーズ(米国)
マァフゥシャトゥ(中国)

<ミドル級/5分3R>
イーリージャーティ・マイマイティージャン(中国)
トレストン・ヴァインズ(米国)

<Road to UFC女子ストロー級準決勝/5分3R>
パク・ボヒョン(韓国)
ファリダ・アブドッゥエヴァ(キルギス)

<Road to UFC女子ストロー級準決勝/5分3R>
万智(日本)
モン・ボー(中国)

<Road to UFCフライ級準決勝/5分3R>
チーニョーシーユエ(中国)
内田タケル(日本)

<Road to UFCフライ級準決勝/5分3R>
ジョセフ・ラルシネーゼ(豪州)
鈴木崇矢(日本)

<Road to UFCバンタム級準決勝/5分3R>
カシブ・マードック(ニュージーランド)
ラビンドラ・ダント(ネパール)

<Road to UFCバンタム級準決勝/5分3R>
田嶋椋(日本)
チュングレン・コレン(インド)

<Road to UFCフェザー級準決勝/5分3R>
ジョージ・マンゴス(豪州)
アーフージョン・アーリーヌアール(中国)

<Road to UFCフェザー級準決勝/5分3R>
ダギースレン・チャグナードルジ(モンゴル)
ソン・ヨンジェ(韓国)

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