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【UFC196】MMAに三段論法なし。ミーシャだからこそ、ホルムを崩す術がある

Miesha Tate【写真】ミーシャは闘牛にも闘牛士にもなれ、引き出しの多いウェルラウンダーだ (C)MMAPLANET

5日(土・現地時間)にネヴァダ州ラスベガスのMGMグランド・ガーデンアリーナで開催されるUFC 196「McGregor vs Diaz」。メインをコナー・マクレガー×ネイト・ディアスのウェルター級戦に譲った世界戦=女子バンタム級選手権試合=王者ホーリー・ホルム×挑戦者ミーシャ・テイト戦がセミで組まれている。

昨年11月、衝撃的な試合内容、そしてフィニッシュでロンダ・ラウジーをKOし女子バンタム級の頂点に立ったホルムに対し、Strikeforce時代から女子MMAを引っ張ってきたミーシャが挑戦する。柔道五輪銅メダリストのロンダ、ボクシング世界13冠のホルム、五輪レスリング銀メダリストのサラ・マクマン、IFMAアマムエタイ世界大会9度優勝のヴァレンティナ・シェフシェンコら他分野で世界的な成功を収めたライバル達に対し、ミーシャはレスリングの経験こそあるが、早くからMMAに専念してきたファイターだ。

そして女子MMAは、ミーシャのようなトータルファイターよりも、他分野で成功を収めた一点突破のような才能と他を補う処理能力の高いファイターの方が結果を残しているのが現状だ。圧力で押されるとウェルラウンダー振りを発揮できない。ロンダとミーシャ、どちらが均整の取れたMMAファイターかといえば、それはミーシャだ。そしてホルムとミーシャを比較しても、ミーシャになるだろう。

ただし、ロンダの投げ技に圧されたミーシャが組みついていっても、受け止められて逆に投げられてしまった。今回も打撃の一点で見れば、ミーシャの腕をこねたような伸びに欠くパンチではホルムに敵わないのは火を見るより明らかだ。ホルムはロンダの圧力をかわすだけでなく、受け止めることができる身体能力の高さも証明している。

ただし、ミーシャがロンダに2度敗れ、ホルムがロンダをKOしているからといって、ホルムにとってミーシャがイージーな相手とは決していえない。前述したように打撃勝負では敵わない。ロンダのような圧力も柔道流の投げもない。それでもロンダの投げは胸を合わせる──接近戦に持ち込む必要がある。そして、その強い戦闘意欲が殴られ、距離が合わなくても前に出続けるという選択を彼女にさせた。

翻ってホルムのロンダ戦以前の戦いぶりを思い出してほしい。ラケル・ペニントンとはスプリット、マリオン・ルノー戦も判定勝ちだった。この両者はロンダのように前に出なかった。そしてホルムは当てる打撃中心で、効かせる攻撃をほぼ見せていない。前に出たところにテイクダウンを合わせられるのを嫌ったリスク管理を行っていた。

ホルムはファイターを闘牛か闘牛士で例えなら、絶対的に闘牛士だ。そして、ロンダは闘牛だった。ペニントンとルノーは闘牛士に向かっていけない闘牛だった。ミーシャは闘牛士にも闘牛にもなれる。距離を取ることができる一方で、打撃では敵わなくとも打撃の距離に入る勇気を持ち、パンチを被弾しようがシングルレッグを仕掛けることが可能だ。ロンダのように胸を合わせ、深くワキに差し入れるか、背中の後ろでクラッチを組む必要のないテイクダウンをミーシャは持っている。

そのままテイクダウンを奪えなくとも、ケージに押し込む攻撃を序盤に繰り返すことができれば、ロンダ戦とは全く違ったホルムの姿を見ることになるだろう。

■ UFC196対戦カード

<ウェルター級/5分5R>
コナー・マクレガー(アイルランド/フェザー級王者)
ネイト・ディアス(米国/ライト級5位)

<UFC世界女子バンタム級選手権試合/5分5R>
[王者] ホーリー・ホルム(米国)
[挑戦者] ミーシャ・テイト(米国/2位)

<ライトヘビー級/5分3R>
ジャン・ヴィランテ(米国/13位)
イリル・ラティフィ(スウェーデン/14位)

<ライトヘビー級/5分3R>
コーリー・アンダーソン(米国/12位)
トム・ローラー(米国)

<女子バンタム級/5分3R>
アマンダ・ヌネス(ブラジル/4位)
ヴァレンチーナ・シェフチェンコ(ペルー/11位)

<ウェルター級/5分3R>
ブランドン・ザッチ(米国)
シアー・バハドゥルザダ(オランダ)

<ウェルター級/5分3R>
エリック・シウバ(ブラジル)
ノーディン・テレブ(カナダ)

<ミドル級/5分3R>
ヴィトー・ミランダ(ブラジル)
マルセロ・ギマリャエス(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
ダレン・エルキンス(米国/11位)
チャス・スケリー(米国)

<ライト級/5分3R>
ディエゴ・サンチェス(米国)
ジム・ミラー(米国)

<ライト級/5分3R>
ジャスティン・サラス(米国)
ジェイソン・サッゴ(カナダ)

<フェザー級/5分3R>
ジュリアン・エロサ(米国)
石原夜叉坊(日本)

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