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【Special】NYの嶋田裕太に柔術Lifeを聞く予定が─02─「僕がビビっていることを伝えて欲しいです」

NY【写真】嶋田裕太の住むハーレムの街。スーパーの閉まる直前は少し人陰が増えるそうだ。「人の姿を見ると、少し気持ちが緩みます」と嶋田 (C)YUTA SHIMADA

昨年9月に日本を発ち、5年間の予定で柔術漬けの日々を送るためにニューヨーク、ハーレムに移り住んだ嶋田裕太インタビュー後編。

MGも閉められ、ついには外出禁止令が出たNYで、嶋田は今回の事態をどのように捉えているのか。「日本の皆はもっと気を付けた方が良い」と彼は強い口調で語った。

<嶋田裕太インタビューPart.01はコチラから>


──可能性でいえば80パーセントどころか、いくらでも数字を上げることはできますしね。

「こっちでは若い人が結構感染していますしね」

──それなのにマスクをしない。今回の件ではウィルスに効果がなかったとしても、風邪やインフルエンザの予防にはなりますし、家には土足で上がらない日本の方が広まらない下地があるのかと……。大切なことは死者数が増えないこと、NYも東京も医療崩壊を招かないことが一番大切なのでしょうが。

「色々と細かく考えることはあります」

──帰国を考えた時、飛行機代はどのような状態なのでしょうか。

「それが少し前までは安かったのが、このところは高騰しています(苦笑)」

ドミノピザには6フィート(約1メートル80センチ)、離れるよう指示が

ドミノピザには6フィート(約1メートル80センチ)、離れるよう指示が

──それだけ利用者が増えているということですね。

「便が減っていることも関係あると思います。僕もこれから帰国しても、2週間の隔離だとか、どこかに籠るということも全く受け入れます。本当に迷惑をかけることはできないですから。

どのようにこの青しシールを活用しているのか分からないが、6フィート離れるためのモノ

どのようにこの青しシールを活用しているのか分からないが、6フィート離れるためのモノ

練習もしないです。2週間ぐらい練習できなくても、あとから考えると全く何でもない。

それよりも今回の件はずっと長引くことになるだろうし、自分が感染源になるようなことだけは、避ける努力をしないといけないと思っています。

飛行機に乗ることも怖いですし、両親も高齢です。帰国してからも考えないといけないことは多いです」

──それが嶋田選手を始め、全員に求められることなのでしょうね。

「誰も経験していないことだし、免疫を高めておくことが必要ですね」

──日本ではクラブで踊っていると、ウィルスは逃げていくとか平気で言っている子がいました……。

「日本はかからない、NYはかかる。そういう空気に占められているのかもしれないですね。日本の対応が正しいのか、それも分からないじゃないですか。現在進行形なので」

──しかし、ついてないですね。何が正しいか分からない、そんな人類が経験したことがない事態を、1年目のNYで迎えるというのも。

「いやぁ、もう本当に……。ここも含めて海外移住するリスクかと……。1日の感染者の数の増え方が尋常じゃないですし、知り合いのなかでも身近なところで感染者が出てきている。NBAとかMLBの選手とか名前のある人がどんどん感染していて、自覚症状のない人も多い。なら、僕ももう感染しているかもしれないとか考えてしまいます」

空気がこもらないよう、入場制限のあるスーパー。買占めなどは起こっていなかったとのこと

空気がこもらないよう、入場制限のあるスーパー。買占めなどは起こっていなかったとのこと

──海外で1人、そうなってしまうことも理解できます。

「帰国した方が良いとは思っています」

──そう思うなら、そうすべきだと思います。

「今週、様子を見て……まぁ、良くなることって今はまだないと思うのですが、準備をしながら様子を見て……。準備ができたら帰国ということを頭においていきます。

でも、こんなことになっているからこそ、この騒動を経験した後では、精神的に強くなれると思っています。これまでも3月11日を経験したことも僕のなかでは大きかったですし、自分が強くなれ出来事でした。

柔術ができないという部分では、過去最長になりますが今回のことで精神的には強くなれる……。そうはいっても本当に色々と考えてしまって……こっちのニュースを現地で見ていると、もう生きた心地はしないです。

何かあった時に、こっちの病院に行くことを考えるのも怖いですし……でも、日本人の人にも帰国しようにも戻るとビザを取り直さないといけない状況で、今は領事館も閉まっていてビザが取れないから帰国できないとか、本当に色々とあるようです」

──う~ん、K-1の開催だとか、スーパーの行列とか……日本の現状とは違った状況が嶋田選手の身の回りに起きている。それは明日の東京、日本かもしれないんだということで記事とさせていただきます。

「ハイ、僕は今……自分の命の危機を感じています。日本にいる人達はもう少し気を付けた方が良いかもしれないです。僕がこれだけビビっているということを伝えて欲しいです。それで皆に、もっと気を付けてほしいです」

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