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【ONE109】兄は修斗経験者&フルコン魂女子、山口芽生と対戦。ザンボアンガ「本当の私を見てもらう」

Zamboanga【写真】フルコン魂系にも、胃袋強い系にも見えなかったインタビュー中のザンボアンガ(C)MMAPLANET

28日(金・現地時間)にシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE109「King of the Jungle」でVV.Meiこと山口芽生と戦う、デニス・ザンボアンガ。

昨年12月にジヒン・ラズワン戦でONEデビューを果たした彼女は、2戦目で世界王座挑戦経験のある山口芽生とのスクランブル発進での対戦を「ステップアップがイージーになる」と了承した。

兄は修斗で戦ったことがあるURCCチャンピオン、ベースはフルコンタクト空手で、現在はタイでスタンプ・フェアテックスと練習している。

未知のザンボアンガのパズルを集めるべきインタビューを進めると、彼女がフルコンタクト空手に強い拘りを持っていることが分かった。


──今、2日目の計量が終わりました。

「昨日と今日、どっちもパスできて凄くハッピー。これで当日計量の必要がなくなったから(笑)。今夜はしっかりと食事を摂ることができるわ!! アハハハハ、今はそれが凄く嬉しいの!!」

──ところで代役での出場となった今回の試合、オファーはいつ頃だったのでしょうか。

「前の試合が終わって、フィリピンに家族に会いに行っているバケーション期間中だったから……そうね、2月の第1週だったと思うわ。それですぐにタイに戻ったから。正直、ビックリしたわ。だって世界王座に挑戦したことがある選手とこんなにすぐ戦えるなんて思っていなかったし。

でも、凄く嬉しかった。ここで勝てば私もタイトル挑戦に近くなるし、ステップアップが少しイージーになるじゃない?(笑)。だから、ノーなんて返事は考えらなかったわ」

──今はタイのフェアテックス・ジムで練習しているそうですが、もともとMMAを始めたのは?

「兄の試合を見ていて、MMAをやってみたいと思ったの。彼は今、URCCのバンタム級チャンピオンなの」

──えっ、ひょっとしてお兄さんは修斗で試合をしたドレックス・ザンボアンガ選手ですか。お兄さんの影響を受けてMMAを始めたということですね。それ以前になにか格闘技経験はありましたか。

「もともと兄がセントウカイ・カラテの黒帯だったから、私も17歳からカラテをやっていたわ」

──セントウカイ・カラテ?

「そうよ。極真スタイルよ。学業を優先して3年ほどしか稽古は続けられなかったけど、フルコンタクト空手が私のバックグラウンドよ」

──昨年12月のジヒン・ラズワン戦ではテイクダウンが目立っていました。

Zamboanga vs Razwan「プロになってからはレスリングと柔術の練習に力をいれてきたというのもあるけど、あの試合は当日計量が必要で全くエネルギーがなかったの。

でも、今回は違うわ。今夜もしっかりとご飯を食べることができるし(笑)。あの時の私は、本当の私じゃなかったことを金曜日に証明するわ」

──MMAでどれだけフルコンタクト空手の経験が生きると思っていますか。

「MMAの小さなグローブは、素手の空手に近い感覚だから。今も空手の経験は生きているわ。それにフルコンタクト空手という素手で拳を握って、真正面からやり合ってきた経験があることで、私は強い精神力を得ることができたから」

──そんなデニスは、なぜフェアテックスで練習するようになったのですか。

「去年の5月にフェアテックスが女子MMAファイターを探していて、私にコンタクトがあったの」

──つまりスタンプ・フェアテックスと練習しているということですね。

「ずっと一緒にやってきたわ。彼女は私の大好きなファイターよ。スタンプと練習していたら、凄いプレッシャーだから他の選手と向き合っても全然問題なくなるし。

スタンプから打撃を習って、私はレスリングと柔術を彼女に教えている。そうね、スタンプからテイクダウンを取ることを思えば他の選手は何でもないわ(笑)」

──では金曜日に対戦する山口芽生選手の印象を教えてください。

「絶対に諦めない強い心の持ち主ね。柔術とレスリングは凄く上手いわ。でも打撃は私の方が上よ。身長もリーチも私の方が恵まれているから。そうね、レスリングでも負けない自信はあるわ」

──芽生選手の入場を見ると分かりますが、彼女も空手出身です。

「知っているわ。でもトラディショナル空手よね。フルコンタクト空手ではなくて。だから私の打撃の方が、彼女より上だって自信があるのよ」

──芽生選手が伝統派空手で、デニスがフルコンタクト空手出身だからですか。

「そうよ、決まっているじゃない。私はずっとフルコンタクト空手で拳を当ててきたのよ。今も私は極真スタイルの空手をやってきたことに誇りを持っているんだから!!

メイ・ヤマグチとの試合では、本当の私を見てもらうわ。今日の体調を考えると、当日計量のあった12月の試合とは全く違うし、ここから食べてもっとエネルギーを吸収して試合に向かうようにするから」

──では、最後に日本のMMAファンに一言お願いします。

「日本のファンね……。えぇと……きっと今は日本の皆はメイ・ヤマグチの応援をしていると思うけど、この試合が終わった後は私の応援をしてくれるようになることを願っているわ(笑)」

■ONE109対戦カード

<ONE Super Seriesキックボクシング世界女子アトム級選手権試合/3分5R>
[王者]スタンプ・フェアテックス(タイ)
[挑戦者]ジャネット・トッド(米国)

<ONE Super Seriesムエタイ世界ストロー級選手権試合/3分5R>
[王者] サムエー・ガイヤーンハーダオ(タイ)
[挑戦者]ロッキー・オグデン(豪州)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
アミール・カーン(シンガポール)
江藤公洋(日本)

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
秋山成勲(日本)
シェリフ・モハメド(エジプト)

<女子ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ティフェニー・テオ(シンガポール)
三浦彩佳(日本)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
山口芽生(日本)
デニス・ザンボアンガ(フィリピン)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
トロイ・ウォーセン(米国)
マーク・アベラルド(ニュージーランド)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
シャノン・ウィラチャイ(タイ)
ホノリオ・バナリオ(フィリピン)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
リトゥ・フォーガット(インド)
ウー・シャオチェン(台湾)

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
ムラット・ラマザノフ(ロシア)
ペ・ミョンホ(韓国)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
ラディーム・ラフマン(シンガポール)
ジェフ・チェン(カナダ)

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