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【NEXUS18】渡部修斗に挑戦、咲間”不良先輩”ヒロト「人として興味ない? 当たり前過ぎて笑えました」

Hiroto Sakuma【写真】ここで初めて不良先輩のことを知った読者には、何が不良先輩なのか分からない温和な表情の持ち主だ (C)MMAPLANET

明日24日(日)、東京都新宿区のGENスポーツアカデミーで開催されるFighting NEXUS vol.18 で、ネクサス・バンタム級チャンピオン渡部修斗に挑む咲間“不良先輩”ヒロト。

背中一面に見られる彫り物が、彼の半生を物語っているが、MMAは今を戦うモノ。30歳を過ぎて始めたMMA、途中のブランクの間に柔術を磨いて自分のスタイルを練り上げてきた。

「ここに全て標準を合わてきたので、これからの事は何も考えてない」という不良先輩に意気込みとは。


──試合を3日後に控えて、まだ体を動かしているのですね。

「ハイ。これまでと比べて、減量に余裕があるので練習をしていました。もう年齢的に代謝も落ちてきていますし、水抜きを5キロも6キロもできる自信はなくなりました。だから、あらかじめ落としていくようにするとすこぶる体調が良いんです。これまでだと最後の1週間は練習はもう挙がっていて、体重のことばかり考えている状態だったのですが、今日も普通に動けていました」

──41歳、しかも戦績を見るとブランクもあったようです。

「ハイ。3年前に胃の病気をしてしまって、MMAはできない時期がありました。練習は続けていたのですが、試合には出られないような状況で」

──どのような症状だったのでしょうか。

「食道裂孔ヘルニアという病気で、自分も存在すら知らなかったモノです。逆流性食道炎の酷いモノで、息が上がってくると吐き気がするんです。原因も分からなくて……」

──おかしなカレーとかケーキを食べたせいじゃないですか(笑)

塩田歩(パラエストラ八王子代表) いや、やめてくださいよ(笑)。そんなこと言うの!!

「でも、時期的には館長がカレー屋をやっていた時と合致しますね(笑)」

塩田 そんなわけないでしょ。風評被害ですよ(笑)。

──アハハハ。しかし、3年半の実戦ブランクは長かったですね。

「そうですね。手術はしたのですが完治はしなくて。練習をしていても息が上がると、また同じことになってしまうので試合はできなかったですね」

──諦めることはなかったですか?

「僕は始めたのが遅くて、まだキャリアは10年なんです。川尻君や五味と同い年でも」

──ちなみに一方は君付けで、もう1人は呼び捨てということは明記させていただきます(笑)。

「構わないですよ(笑)。もともと桜井隆多さんのR-BloodでMMAを始めて、川尻君は先輩になりますし。五味はテレビで見ていた選手なので、その頃の感覚ですね(笑)。同い年の選手は20年とかキャリアがあり、体もきつくなってくるでしょうけど、僕はまだ10年しかやっていないからMMAを辞めるという選択はあの頃もなかったです」

──この間、寝技の試合には出ていました。

塩田 ここはちゃんとアピールした方が良いですよ(笑)。

「いやいやいや……」

塩田 柔術のマスターの大会(第13回全日本マスター柔術選手権)の決勝(紫帯マスター3フェザー級)で宇野選手に負けましたけど、アドバン1差だけだったんです。

「雲泥の差があると思っていたのですが、結構ギリギリのところまで戦えて。負けましたけど、自信になりました。病気の間、柔術に比重を置いてやってきたので……」

塩田 スタイルは変わりましたね。クインテットでも4人抜きとかし、自信がついたでしょうし。一本を取れる自分の形ができてきました。

──そして、MMAもついに復帰したと。

「今年に入ってもう大丈夫になり、4月に八王子で大会(※KDC八王子「超人祭り! 2019」)があったので復帰戦を戦いました。そこで勝てて、ネクサスの話も来たという感じです」

──昨年7月の挑戦者決定戦の映像を見させていただいたのですが、最後ロープの間から体を出した宇宙人選手にRNCを極めていたのですが、ブレイクになりましたね。

「ハイ、あれは勝っていたから良かったですけど……(苦笑)」

──そういう部分で今回はケージになります。

「僕はもともとグラチャンやDEEPのケージ大会で戦っていて、ケージの方が好きです。ネクサスが初めてケージをやってくれるというので、凄く楽しみですね」

──ところで咲間選手のことを「人として興味がない」とチャンピオンは言っていました。

「いやぁ、笑っちゃいます。当然ですよね。格闘技の選手としては調べるけど、彼がどんな人間かなんて僕も興味ないし。当たり前過ぎて笑えました。アハハハハハ」

──ではネクサス・バンタム級のベルトは格闘家・咲間選手にとって、どのような意味のあるモノでしょうか。

「ネクサスは今、勢いが出てきていて……このタイミングで挑戦の話がきたのはちょっと申し訳ない気持ちです。ただ、トーナメントに出ていた選手たちは誰も修斗君に勝てないということで、僕のような外のヤツを呼ばないといけない状況になったのだろうし。それで挑戦者決定戦で勝ったのだから、これはしょうがないことだと(笑)。勢いのあるネクサスのベルトを獲りたいですね」

──マジカルチョークかアームロックかという見方もあるようです。

「う~ん、負ける気持ちはないです。パラエストラ八王子で寝技が強くなりましたし、今はグラップルの力でMMAで勝っていけると考えています。ただ、宇宙人戦は向こうが打撃できたので、だったらしょうがないな……パンチでやろうかと」

塩田 不良先輩はMMA力が高いです。パラエストラ八王子の青木クラスに出て、ケージの使い方とか学んだことで、そこは本当に良くなっています。その部分は本当に楽しみにしてほしいです。

「月に2回指導してもらっているのですが、青木選手は全く知らないことを教えてくれて。それがまた理にかなっているんです」

──青木選手は指導も本当に上手いですよね。

「凄く理路整然としています。ただ徳留君とか亀井(晨佑)君は覚えが良いのですが、僕はどんくさいので『だから違うっ!!』とか、イライラさせてしまって(苦笑)。でも、本当に青木選手に教えてもらえて良い経験になっています」

塩田 不良先輩は少しずつ伸びていくタイプなんです。

──修斗選手もケージ・レスリングにハマったと言っているので、金網際の攻防が楽しみです。

「寝技とか打撃でなく、MMAとして総合的に勝負したいです。この試合が終着点のように全てのエネルギーを注いでやってきました。ここに全て標準を合わせ、これからの事は何も考えてないです」

──そんな王座挑戦試合で、こういうところを見てほしというのはありますか。

「ギャップですかね(笑)。僕はこれまでにやってきたこともあるし、見た目もインパクトがあります。選手としては、そういう風なイケイケなヤツかと思われるでしょうけど、そこで青木選手に習ったことやパラエストラ八王子で学んできたことを出して、『こういうことができるんだ!!』と思ってもらえると嬉しいです(笑)」

■NEXUS18対戦カード

<NEXUSフライ級王座決定T決勝/5分2R+ExR>
TBA
TBA

<NEXUSバンタム級選手権試合/5分2R+ExR>
[王者]渡部修斗(日本)
[挑戦者]咲間”不良先輩“ヒロト(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
高橋憲次郎(日本)
遠藤来生(日本)

<バンタム級/5分2R+ExR>
井上皓平(日本)
福島啓太(日本)

<バンタム級/5分2R+ExR>
大石真丈(日本)
唐沢タツヤ(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
石田陸也(日本)
山本空良(日本)

<ミドル級/5分2R+ExR>
廣野雄大(日本)
ルーク・ルソー(フランス)

<ミドル級/5分2R+ExR>
片平なぎさ吉幸(日本)
山下剛(日本)

<NEXUSフライ級王座決定準決勝/5分2R+ExR>
黒石大資(日本)
橋本薫汰(日本)

<NEXUSフライ級王座決定準決勝/5分2R+ExR>
駒杵嵩大(日本)
村田純也(日本)

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