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【Pancrase310】Road to Sunabe……八田亮戦へ、曹竜也「仲間とか愛とか大嫌い。でも今回は……」

So【写真】色々なモノを背負ってデカゴンに足を踏み入れる曹(C)MMAPLANET

10日(日)に東京都江東区のスタジオコーストで開催されるPancrase310で八田亮と対戦する曹竜也。

沖縄を拠点に紆余曲折あるMMAファイター人生を送ってきた彼は、その沖縄の先人=砂辺光久と再び対峙することを目標にMMAを続けている。

その過程において落とすことができない曹だが、この試合を前に練習環境が激変するという事態に陥っていた。


──1週間後には八田選手との試合が控えている曹選手です。

「砂辺選手と戦いたいからストロー級に階級を下げたのですが、その道程において八田選手とやらないといけない時があると思っていました。強いし、ああいうタイプの選手ですし……できれば当たらず砂辺さんに辿り着ければ良いと思っていたのですが、4月に北方(大地)選手との試合を落としてしまったので……ここで当たったと言う感じです」

──曹選手は一見して、ストロー級では大きいです。実際フライ級どころかバンタム級で試合もしてきました。

「ハイ。減量は厳しいです。北方選手に負けた時も、階級を戻すことは考えました。でも、一旦はストロー級でやろうと決めたので、そういう意味で八田選手は自分の力が試せる相手なので楽しみであります」

──曹選手がストロー級で戦うのは、王座ではなく砂辺選手との再戦を想ってということなのですね。

「そうですね」

──では砂辺選手が王座から転落したことで、マッチメイクされやすくなったということはありませんか。

「ホントにこれはおかしいモチベーションかもしれないですが、チャンピオンでない方が戦うチャンスが広がるということは思ってもない状況です。僕は砂辺さんと戦うことができればそれで良いので」

──そこまで砂辺選手との試合に拘っているのですね。

「その理由を話すには2時間ぐらい必要です(笑)。嫌なヤツだから戦いたいということで終わることではないですし、記事にしてもらえないような色々な背景があります。ただし、それが自分がMMAを続けるモチベーションになっていることは確かです」

──それはポジティブな発言として捉えて良いのでしょうか。

「ネガティブでしかないです(笑)。だから記事にしてもらうモノでもないかと思います」

──普段は言葉を交わすと聞いています。

「もちろんです。修斗の沖縄大会の会場でも話しました。それは少しでもあの人と話すことで、あの人の状況を知ることになりますから」

──砂辺選手も曹選手と戦うことについては、プロとして肯定的な発言は一切しないですよね。そこまで上がってこいという気持ちがあるでしょうし。

「砂辺さんは本当に凄いです。あそまでやり切ることも。そして僕がやりたいといっても、まるでつれない態度を取ることも含めてプロして、まったく隙がない。でもそんなこと関係なく、俺は俺のやりかたで砂辺選手との試合に近づけるようにします。

だからこそ砂辺選手との道程にある八選手との試合は落とせないです。面白い相手です。噛み合いそうな気もしますし、楽しみない相手です」

──今回、沖縄にやってきて闘心で曹選手の話を聞かせてもらおうと思っていたらジムを閉められたことを直前で知りました。

「そうですね。その話もまた、これを話すには1日は必要になります(苦笑)。9月に急にジムがなくなりました。パンクラスにも所属先の修正とかしてもらわないといけないし、それを伝えると理由も聞かれるから伝えていなかったです。その説明をするのが、試合前だし凄いストレスになるので敢えて言ってこなかったんです」

──そうだったのですね、それをこのタイミングで申し訳ありません。

「まぁ、でももうボロボロと出てきていますからね……」

──ジムが閉鎖されたことで、調整に影響は?

「それはあります。メチャクチャあります。でもシマジリアンズを使わせてもらって、ここの所属で修斗の大会にでも出ていたTARKER選手とか、ずっと一緒に練習してくれて。それがなかったら、今回の試合は絶対に出られていなかったです。

まぁ、本当に色々とあったので……今、自分のなかにある感情をすべて試合にぶつけたいと思います。ホント、こんなゴチャゴチャのなかで安谷屋(智弘)、打撃の指導をしてくれる師匠の池田浩二さんには感謝しています。

池田さんも僕らの出稽古に合わせて、場所を変えて指導を続けてくれて。池田先生が僕らのキーです。3年ぐらい前から教えてもらっているのですが、この長いキャリアのなかで今、本当に強くなっていると実感できています。それは池田先生のおかげです」

──池田先生はどのような打撃の指導を?

「先生は劉衛流(※仲居間憲里が中国より1800年代に持ち返った流派。1980年代に世界空手道選手権3連覇を達成し、現在も五輪強化コーチである佐久本嗣男氏が、憲里から4代目の宗家となる仲井間憲孝に師事し、世に開放・指導するようになった)という以前は一子相伝だった流派の出身で、空手でも結果を残している凄い方なんです。

体の動き方も変わりましたし、指導も素晴らしいです。この人について行きたいと思っていて……。僕は仲間とか、愛……パンクラス愛だとか、そういう言葉が大嫌いで(笑)。格闘技にそんな言葉はいらない。自分のためにやっているだけ……のつもりなんですけど、今はこの仲間がいるから続けられています。それはしっかりと思っています。

だから今回は本当に色々とあったからこそ池田先生、そして安谷屋のため……何より自分のためにも勝ちたいです」

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