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【Pancrase307】北方大地と防衛戦=the way of パンクラス王──砂辺光久「他の2人の王者との差を見せる」

Mitsuhisa Sunabe【写真】いつもの表情──後の砂辺光久 (C)MMAPLANET

本日21日(日)に東京都江東区の新木場スタジオコーストで開催されるPancrase307のメインで、ストロー級KOP砂辺光久が、北方大地の挑戦を受け──の防衛戦を行う。

パンクラスで13連勝、3つのベルトを10年に渡り巻き続ける砂辺は、今回の防衛戦の準備は問題が多々起こっていたことを、試合前のインタビューでは異例だが公言した。そして、そんな大切な防衛戦を前にして、パンクラス王とは何かを尋ねた。


──計量を終えて、仕上がり具合はいかがですか。

「体調は良いです……。こういうインタビュー、体調は良いしか言えないですよね(笑)。でも、まぁ本当のことを言えば今回はグダグダでした。まず試合の発表自体が、ドクターチェックからの回答に時間が掛かり延びてしまって……。2週間前の土曜日、横浜で合宿を行っていたときに食当たりになりました」

──食あたりに?

「木曜日から東京合宿を行い、土曜の夜に腹を下してしまい……、5日間の合宿の仕上げで田沼さんと5Rのスパーリングをやる予定が、3Rで『上も下も出そうなんで、一旦ストップしてください』とかってなる始末で(笑)」

──アハハハハ。いや、スミマセン。キャンプ中に笑いごとではないのですが……。減量もあるだろうし、脱水も怖いです。

「何か口にするとムカムカして、動けない。でも、やらないといけないって状況になってしまって……」

──今回からタイトルマッチはドラッグチェックが行われることになったので、薬も慎重に選ぶ必要があったかと。

「そうなんです。しかも、沖縄とこっちを行き来していると、処方箋を用意してもらって違うところで受け取るとか、時間的に無駄が多くて。それでも練習はやり切ったと思っています」

──スパーの相手である田沼さんとは、グランドスラムKREW代表で元ZSTフライ級王者の田沼良介さんですか。

「ハイ、そうです。今回は5日間の東京合宿を3度行ったのですが、田沼さんの予定に合わせて予定を組んだ形です。スパーリングしてもらえる時に来るという感じで、もう田沼さんにはけちょんけちょんにやられていました。腹を壊したときも、他の調整を軽くして田沼さんとのスパーは欠かさないという感じでしたね」

──沖縄と東京を3度も行き来するのは、お金も掛かってしまいますね。

「パンツ・スポンサーを募って、半分を東北の復興支援に。残りの半分でやりくりしている感じですね」

──試合のための練習は沖縄だと万全とはならないということなのでしょうか。

「皆そうなんですけど、ジムをやっていると昼は仕事をするという形になります。ただ、こっちに出てくると練習に専念できる。24時間、試合のことだけを考えて生活できるので自分には欠かせないです。それも合宿の間、ジムを任せることができる人がいてくれる。凄く恵まれていることで感謝しています」

──砂辺選手の試合を見て、本当にセコンドの声を聞き、実践できている。そこがお驚きでもあるんです。

「勝村(周一朗)さん、松根(良太)さんがいないと、僕はめちゃめちゃ弱いですよ。沖縄での練習は松根さんに見てもらい、合宿での練習は勝村さんに見てもらっています。あの2人の絶妙な掛け合い、お互いが尊重しあっているセコンド陣なんです。おかしな話、個人的に凄く仲が良い2人ではないです。でも、チームとして僕を勝たせる方向にナビしてくれます」

──そのナビがあっても、実践できない選手は少なくないと思います。試合になると、セコンドの声が聞こえなくなる選手もいますし。

「以前、セコンドに就いてもらっていた方に『このラウンドは何をしても良いよ』と言われて、何をして良いのか分からなくなったことがあったんです。『打撃? 寝技? 何をすれば良いの?』みたいに、どこに向えば良いのか分からなくなりました。そのことがったので、勝村さんと松根さんには『僕に投げないでください。2人の言葉を頼りにしているのでお願いします』って伝えました(笑)。

そこにプロレス技とか、自分が閃いたことをすることを2人とも理解してくれています。2人とも修斗のチャンピオンです。修斗、総合格闘技を教えてもらって自分のなかでハイブリットレスリング、パンクラスを出す。2人の言っていることを昇華して、絶妙な感じで出せているのかと思います。多分、格闘技だけ言われていたら面白い試合はできない。確実にコツコツ勝っていくというコトでなく、『こいつは何かする』と2人が信頼してくれていることを理解して戦うことで、3人が調和できています。

そこに加えてリバーサルの磯社長が控室で、わけの分からないことを言う……『チョットうるさいよ』というのも含めて、全て好きなんです。試合当日の雰囲気の良さが、僕の結果につながっていると思います。

実はRIZINでの2試合は、2人が揃っていなかったんです。松根さんが自分の生徒の試合があって。勝村さんと松根さんが揃ってくれていると16、17試合負けていないんです」

──RIZINで結果を残せていない。パンクラス王を目指すうえでRIZINでの戦いとは、どのような位置づけになっているのでしょうか。

「パンクラスの王様になるために僕はRIZINに出ています。どこの格闘技会場でも、パンクラスの名前から僕を連想してもらえる。そうなったら、僕は王様なんです。チャンピオンでなくても、例え何10連敗していようが、そこで砂辺光久と思ってもらえるなら、僕のなかでパンクラス王なんです。

今でもパンクラスといえば鈴木みのるさん、船木誠勝さん、や近藤有己さん……という人がいる。プロレスでいえばアントニオ猪木のような象徴的な存在にパンクラスでなる。そうですね、パンクラスを知らない人が自分を通して、パンクラスを知るようになる──それがパンクラスの王様。だから、僕はRIZINで戦っています。

同時にパンクラスで戦い続けないと。RIZINに出ているRIZINファイターの砂辺光久でなってしまいます。パンクラスとRIZINで戦い、『コイツにはパンクラスいけば会える』という存在でなければならないと意味はないです」

──砂辺選手のなかのパンクラス王像が、よく理解できました。

「明日、タイトルマッチが3試合あります。チャンピオンが3人いるということです。僕は2009年から階級を変えて、負けたこともあったけどベルトを持ち続けています。失っても、違う階級のベルトを獲るということを10年やってきました。

他の2人との差を見せる。そういう意味で良い大会だと思います。真夏のパンクラスの三大タイトルマッチ……3つのタイトルマッチをファンに見てもらえて、その中で『コイツは違う。やっぱ王様だわ』と思ってもらえる試合をします!!」

■Pancrse307計量結果

<ストロー級KOPT/5分5R>
[王者] 砂辺光久:51.9 キロ
[挑戦者] 北方大地: 52.15キロ

<バンタム級KOPT/5分5R>
[王者] ハファエル・シウバ:61.3 キロ→: 60.85キロ
[挑戦者]金太郎: 61.3キロ

<暫定フライ級KOP決定戦/5分5R>
翔兵: 56.6キロ
上田将竜: 56.65キロ

<バンタム級/5分3R>
TSUNE: 61.3キロ
アラン・ヒロ・ヤマニハ: 61.55キロ

<フェザー級/5分3R>
中島太一: 65.6キロ
ユータ&ロック: 65.85キロ

<女子フライ級5分3R>
ライカ: 56.8キロ
グレイシ・ファリア: 56.95キロ

<フライ級/5分3R>
荻窪祐輔: 57.0キロ
ボカン・マスンヤネ: 56.5キロ

<フェザー級/5分3R>
林大陽: 66.15キロ
コンバ王子: 65.75キロ

<ライト級/5分3R>
菊入正行: 70.65キロ
岸本泰昭: 70.7キロ

<フライ級/5分3R>
中村龍之: 56.85キロ
NavE: 56.75キロ

<ライト級/3分3R>
松岡崇志: 70.4キロ
平信一: 70.15キロ

<ライト級/3分3R>
小林裕: 70.55キロ
雑賀・ヤン坊・達也: 69.85キロ

<ネオブラッドTフェザー級準決勝/3分3R>
鬼山斑猫: 66.0キロ
葛西和希: 66.2キロ

<フェザー級/3分3R>
TAG: 66.2キロ
小森真誉: 65.85キロ

<バンタム級/3分3R>
後藤丈治: 61.35キロ
平田純一: 61.35キロ

<フライ級/3分3R>
西村大輝: 56.55キロ
中嶋悠真: 57.0キロ

<フライ級/3分3R>
廣中克至: 57.5キロ
聡-S DATE: 56.65キロ

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