【UFC105】ハーディ勝ってウェルター級王座挑戦へ
■第10試合 ウェルター級/5分3R
ダン・ハーディ(英国)
Def.3R終了/判定
マイク・スウィック(米国)
【写真】この勝利でUFC4連勝となったハーディ。対するスウィックは、2007年4月の岡見勇信戦以来となるUFC2敗目を喫した (C) ZUFFA
プレッシャーを与えるスウィック。体格差は明らかだったが、突進してきたスウィックにハーディは右をヒットさせる。組みついてダメージをごまかしたスウィックに対し、ハーディは態勢を入れ換え、ニーを突き上げる。ボディに細かいパンチを見舞ったハーディ。何度なく態勢を変えながらケージ際の攻防が続く。ここでスウィックのヒザがハーディの急所を直撃し、試合が一時中断される。
再開後、距離を取った両者。スウィックは遠い距離から、ダブルレッグを仕掛けるが、ハーディは首相撲からボディにヒザをヒットさせる。ケージ際の差し合い、ヒザの交換が続き、ラウンド終了直前の打ち合いはイーブン。ハーディが初回をリードした。
2R、初回と同様に前に出てきたスウィックに対し、左右のパンチで迎え撃ったハーディ。スウィックはバランスを崩し、後退を余儀なくさせる。そのままケージに詰められたスウィックは、細かいパンチ、右ボディを受ける。ダーティボクシングの攻防を織り交ぜつつ、ケージ際のやりとりが続くなか、ハーディのアッパーがスウィックのアゴを捉えた。
ヒザを返すスウィック、レフェリーがブレイクを命じ、距離ができるとハーディはパンチを受けながら、左を返していく、スウィックを追い掛け、ローを放ったハーディだったが、次の一手にカウンターを合わされてしまうが、打撃の交換は足が揃うシーンも見せたスウィックが劣勢の印象を残し、2Rを終えた。
最終ラウンド、足を使うスウィックを追い掛けるハーディは、プレッシャーを与えながら、パンチにローを合わせる。足を止めて打ち合った両者、二度目の打ち合いはハーディが打ち勝ち、直後の左でスウィックは後方によろめくようにバランスを崩し、ハイキック後のダブルレッグによって、ついにテイクダウンを許してしまう。力のないギロチンは極まるわけもなく、首を引き抜いたハーディが、インサイドから思い切りエルボーを落としていく。
無理に攻めないハーディに、レフェリーがブレイクを命じると、スタンドへ戻って左を打ち込む。ハーディはローを蹴り込んだ直後にショートフックを受けるが、落ち着いて距離をとり、逆に左を打ち込んでいった。カウンターを嫌がり、足が前に出ないスウィックのパンチは手打ちになっていく。ポイントで遅れをとっていることは明らかにスウィックだったが、組みついたところでタイムアップに。
ジャッジの裁定は30-27が二人、29-28が一人と、ハーディが3-0で判定勝ちを収めた。ここでスーツ姿のGSPがオクタゴンが上がり、ハーディと握手を交わすなど、次期世界ウェルター級チャレンジャーの座をハーディが手にしたと断言していいだろう。