【UFC105】46歳クートゥアー、約2年振りの勝ち名乗り
■第11試合 ヘビー級/5分3R
ランディ・クートゥアー(米国)
Def.3R終了/判定
ブランドン・ベラ(米国)
組みついてもテイクダウンに至らないクートゥアー。ガブリからヒザをベラに突き上げ、ハイクラッチでテイクダウンを狙う。差し返したベラは、接近戦で戦うが、片足の状態になっても倒れることはない。
ベラがケージを背にして首相撲の態勢に入るが、クートゥアーは胸をしっかりと合わせ、隙間を作らせない。ブレイク後も、すぐに組みつき徹底的に打撃戦を避けたいクートゥアー。両者大きく呼吸をしながらコーナーに戻る。
2R、ベラの左ローが急所をかすめ、同時に左手が目に入り顔をしかめるクートゥアー。再開直後にヒザを見舞ったベラだが、クートゥアーは組みついてケージにベラを押しこんでいく。ケージを利用して、テイクダウンを許さないベラは、態勢を入れ換えてヒザをクートゥアーの腿に突きさすが、動きが少ない試合に。
3度目のブレイクがかかり、試合がスタンドに戻ると、ここでベラの左ハイ、ローキックにクートゥアーが態勢を崩す。さらに左ミドルでボディを攻撃されると、ついに鉄人は自らキャンバスに転がり込んでしまった。
クローズドガードを取ったクートゥアー。すぐにブレイクがかかり、スタンドに試合が戻るが、ベラとしてはパウンドの一つでも落としておきたいシチュエーションだった。続くスタンドの展開では、打撃の交換はなく、クートゥアーが組みつき、ケージにベラを押しこむ。ダーディボクシングで左フックを放った鉄人は、右目尻をカットしたこともあり、胸を合わせたままの状態で2Rを終えた。
最終回、左ローでクートゥアーのバランスを崩したベラだが、直後に連打を許す。ショーツを掴んで、テイクダウンを狙うなど、なりふり構わないクートゥーだったが、それでもテイクダウンを奪うことができない。右脇を差した状態で、クートゥアーは左フックを見せ、ショートアッパー、エルボーからダブルレッグへ。残り時間は2分30秒、ブーイングは審判のブレイクの声で歓声に変わる。
ベラはミドル、左ハイを見せるが、続いて放った左ミドルをクートゥアーに掴まれパンチを受ける。ダーディボクシングで最終ラウンドを優位に進めるクートゥアー。ここでベラがダブルレッグで鉄人をケージに押し込んでいくと、何とテイクダウンから、マウントを奪取する。しかし、パウンドのクリーンヒットはないまま、クートゥアーは暴れて立ち上がり、このスクランブルの直後に試合はタイムップ。ジャッジの裁定は三者ともに29-28でクートゥアーを支持した。
「ジャッジがどう試合を見たかは、私には分からない。今ヘビー級は私には大きすぎるから」と話すクートゥアーは、ライトヘビー級で戦い続けること示唆。「勝ったと思った。何ていっていいか分からない。サンキュー、ジャッジ」と泣き顔にも見えるベラは、裁定に不満を持ちオクタゴンを後にした。