【ONE91】フェザー級世界王者ヌグエンに挑む、ジャダンバ・ナラントンガラグ「極真空手が戦いの土台」
【写真】こんな魅力的な笑みはなかなか見られない (C)MMAPLANET
12日(金・現地時間)、フィリピンはマニラのMOAアリーナで開催されるONE91「Roots of Honor」。そのメインでジャダンバ・ナラントンガラグがONE世界フェザー級王者マーチン・ウェンに挑戦する。
2014年8月から翌年の12月まで巻いていたベルトを3年5カ月振りに奪回できるか。43歳になったトンガーことナラントンガラグは、試合前は試合に集中したいと言いつつ、言葉少なげに誠実な返答を続けてくれた。
──トンガーがONEで戦うようになって約5年、ONEがこれまで成長すると思っていましたか。
「思っていました。大会名がONE──1なのでそうなると思っていたんです」
──そんな理由で、ですか(笑)。
「ハイ、それだけの理由です」
──2週間前に日本大会が開催されましたが、モンゴルでONEの認知度はどれぐらいなのでしょうか。
「とても知られるようになっています。全ての大会がテレビ中継されています。地方にいっても、色々なテレビが視聴できるシステムがあるので、モンゴル全土でONEは視聴されています」
──では今回の世界挑戦は大きな試合になりますね。
「……今は、あまり言葉が出てこなくて……。勝った後だと、もっと饒舌になれると思います(苦笑)」
──実は先ほどの記者会見でトンガーがあれほど言葉を続けるとは思っていなくて、驚かされました(笑)。
「それぞれの持ち時間があり、1分ぐらいは話すつもりだったのですが、結局は50秒ほどしか話していないと思います。通訳を介してだったので、長く感じたのではないでしょうか(笑)。内情を話すと、会見ではこういうことを話してほしいという題目を貰えるんです。なので、色々と考えていたのですが、それを全て話すことはできなかったです(苦笑)。
ただ正直いうと試合前に記者会見や取材があるのは、少し面倒くさいです(笑)。試合前はこういう催しがなく、戦いに集中していたいです」
──申し訳ありません。そんなところで会見後も取材を申し込んで。
「大丈夫です(微笑)」
──そんななか王者マーチン・ウェンのどこに気を付けて戦わないといけないと思っていますか。
「まず彼はライト級でもチャンピオンになり、バンタム級王座にもチャレンジしましたが、フェザー級が一番合っていて強いです。適正体重はフェザー級でしょう。
気を付けないといけないのは右のオーバーハンドですね。試合中にタイミングを変えて打ってくることがあるので、気をつけないといけないです」
──会見中に「倒し合いになり、どちらが勝つか」という質問をされ、自身が勝利する理由のなかで極真空手をやっていたことを挙げていました。
「極真空手は私の中で軸になっているモノです。極真をずってやってきて、モンゴルでは無差別級トーナメントで3度優勝し、アジアとロシアでも準優勝しています。極真空手が私の戦いの土台になっているんです。だから会見で言ったことを実現できるよう頑張ります」
──アンチョコに含まれていたのか、「年齢は関係ない」と言っていました。実際のところはどうなのでしょうか。
「確かにONEから『今後、どれぐらい戦うつもりなのか』という部分に言及してほしいとは言われていました。ただし、私は年齢に拘っていないです。逆に長く戦ってきたので、それだけ経験があります。MMAでは経験というのは非常に大切な要素だと思っています」
──ONEの発展により、オンラ・ンサンはミャンマーの国民的英雄となり、フィリピンではチーム・ラカイ勢の認知度は抜群です。トンガーもONEと共にモンゴルのMMAを発展させる屋台骨になっていこうという気持ちはありますか。
「私自身がそうなるというのではなく、私が成功を収めることで若者たちがこの背中を見て、自分達もMMAで成功したいと思ってくれることを期待しています」
──分かりました。ではトンガーの雄姿を忘れていない日本のファンに一言、メッセージをお願いします。
「過去の自分よりも、優れた自分を見せられるよう懸命に戦いたいと思います」