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【HEAT44】ヘビー級王者キルブレインに挑戦、石井慧─01─「自分は叩き上げの人間なので」

Satoshi Ishii【写真】クロアチア国旗を肩にかける石井慧。国籍よりも自分の居場所こそ、彼にとってホームなのだろう (C)SATOSHI ISHII

3月2日(土)に名古屋市熱田区の名古屋国際会議場イベントホールで開催されるHEAT44に参戦し、カルリ・ギブレインの持つHEAT総合ルール・ヘビー級王座に挑戦する石井慧。

ミルコ・クロコップの下でトレーニングするようになり2年、通常体重&連戦上等の独特なMMAキャリアアップを重ねる彼を国際電話でインタビューした。

意外と思われるHEAT出場も石井にとっては、彼が持つ確固たる格闘家像と照らし合わせると、至極当然のことであった。


──まず石井選手がHEATに出場するという情報が入った時には、その意外性に驚かされました。なぜ、HEATに出場しようと思ったのでしょうか。

「試合間隔を空けたくなかったというのはあります。常に試合に出ていると、グッドシェイプを保っていられるので。1月の終わりか、2月の最初にオファーをいただいたのですが、まだKSWとの契約も固まっていない時期でしたし、タイトルショットを組んでくれるということで戦ってみようと考えました」

──HEATにはどのような印象を持っていましたか。

「パンクラス、DEEP、修斗、HEATという感じですが、どのような大会かは今回戦ってみないと分からないですね。日本に関しては、海外でずっとやってきて金網で試合をした方が自分の良さが発揮できるという考えは持っていました。ただ地上波のある試合って現状、ケージではないじゃないですか。

それでも国内でも、ケージで戦う方が良いのかとは思っていたんです。ただ正直に言えば、HEATもそうですが日本からオファーがもらえるとは思ってもいなかったです。そこでHEATからオファーがあり、金網だったので戦ってみようと決めました」

──昨年はクィンテットやノーギワールドなどグラップリングの試合に出る機会も多かったですが、それでも10月と12月、さらに今年に入って先週末2月16日とたて続けにMMAの試合で戦い、現在4連勝中です。この試合間隔の短さは今のMMAではあまり見られないです。

「それはよく言われるのですが、自分は叩き上げの人間なので試合経験を積んで強くなっていくモノだと……昔のメキシコのボクサーじゃないですけど、ロシアのMMAファイターでも、とんでもない試合数をこなしている選手がいるじゃないですか。試合を戦うことを日常としておけば、その試合に普通の状態で臨むことができます。それが自分にとって、一番良いと考えています」

──今のMMAでは減量というファクターがあるので、ここまでの試合を組むことは本当にないですよね。それもあってヘビー級で戦い続けているのですか。

「僕がMMAを戦っているのは、強くなるためなんです。減量をして脱水症状になってまで、500グラムが落ちるかどうかみたいな状態で戦って、それが果たして強くなっているのかという疑問があります。競技の勝ち負けのなかでは、そういうやり方もあるのかもしれないのですが、減量して戦うというのは僕の考え方にはないです」

──石井選手の上背だと、ヘビー級として小さくリーチも不利になる。結果、いつも自分より大きな選手と戦うことになります。

「ハイ」

──そして石井選手は常に真っ向勝負でいくので、そこが試合を見ていて怖い部分でもあります。

「最初は大変でした。でも慣れてくるというか……大きな人とばかり戦っていると、それが普通になってくるし体に力もついてきます。それが経験ということになるかと思うのですが、今は大きな選手と戦っても大丈夫です。

ヘビー級なんで一発貰うと、かなり効いてくるので相手の攻撃を受けずに戦う。サウスポーを生かして、戦えるように最近はなってきました」

──なるほど、それがミルコの下でやってきた効果でもあるのでしょうか。

「そうですね、もう2年になりますしね」

──ミルコのジムでやってきて、良さはどこにあると考えていますか。

「米国での練習は大人数ですよね。ミルコのところは今もミルコをいれて7人。少人数でやっていますし、コーチも僕のために練習を見てくれるという良さがあります」

──それは打撃の練習で、ということですか。

「いえMMAです。ミルコももうMMAが長いので、MMAの練習システムが成立しています」

──16日のベラトール216におけるロイ・ネルソン戦で、ミルコは今も成長している姿を披露しました。

「ミルコは44歳になっても現役で『摂生していたら、まだまだ力は伸びる』と言っていますし、『ヘビー級は息が長い』とも言われています。減量がないからこそだと思うんですよ」

<この項、続く

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